化膿性汗腺炎ではどのような症状がありますか?

皮膚に膿のある膿瘍や瘻孔(皮膚の穴)ができます。また、膿瘍の治癒と再発を繰り返すと瘢痕となります。

解説

化膿性汗腺炎の症状として、痛みを伴うしこりがみられます。痛みは他の皮膚の病気と比べて強いことが多く、悪化すると膿瘍(のうよう:うみがたまった発疹)が破れて悪臭が生じ、瘢痕(はんこん:治ったあとの硬い傷跡)や瘻孔(ろうこう:皮膚の穴)が生じます。
化膿性汗腺炎はいくつかの分類方法があり、以下に症状による主な分類となりやすい方の特徴をご紹介します。なお、重症度による分類もあり、治療はその分類に応じて決定されます。

標準型

最も発症頻度が多いタイプで、次の症状がみられます。

  • 痛みを伴うしこり
  • 瘻孔
  • 瘢痕

など

間擦部型

肥満の方に多くみられるタイプです。標準型の症状に加えて、次の症状がみられます。

  • お腹、太もも、おしりなどに広がる皮膚の深い部分でのしこり

など

瘢痕毛包型

肥満で喫煙をする方にみられやすいタイプです。標準型の症状に加えて、次の症状がみられます。

  • 膿瘍
  • 嚢腫(のうしゅ:皮膚の組織が入った袋状のかたまり)
  • 櫛状に連なった瘢痕

など

集簇性痤瘡型

家族内に同じ病気がある患者さんにみられやすい重症なタイプで、男性に多く、肥満ではないことが多いです。標準型の症状に加えて、次の症状がみられます。

  • 胴体などの体幹に嚢腫ができる
  • 顔に重症のニキビができる

毛包の膿の様子や瘢痕を説明する図です

公開日

最終更新日

田中皮フ科クリニック 皮膚科

濱田 健吾 監修

(参考文献)

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