「急性肝不全」とはどのような病気ですか？

急性肝不全とは、急速に肝臓の機能が低下する病気です。肝臓は毒物の代謝、グリコーゲンの貯蔵など複数の機能があり、急性肝不全では肝臓がそれらの役割を果たせなくなった結果、強い倦怠感や黄疸、時に意識障害などの症状が出現します。

急性肝不全の原因はさまざまであり、ウイルス感染や薬剤性、自己免疫性などの可能性があります。多くの場合、肝障害は時間を掛けて進行するため、数年～数十年かけて徐々に肝機能が低下する場合がほとんどです。

そのため、急性肝不全が起こることはまれですが、起きた場合には急速に進行します。数日の間に肝臓の機能が極めて低下するため、倦怠感や黄疸などの症状が出現します。原則的に入院し、点滴、安静で治療を行います。特に意識障害、出血傾向のある場合には命に関わるため、ただちに治療が必要な状況です。