「太田母斑」とはどのような病気ですか?
太田母斑は、顔の片側に青っぽい色素沈着が生じる「青アザ」の一種です。
【原因と症状】
- 皮膚の深い部分(真皮層)にある、メラニンという色素を作る細胞(メラノサイト)が増えることで生じます。
- 多くは生まれた直後から乳児期に現れる「早発型」か、思春期に現れる「遅発型」です。アザの色は青紫色から灰紫青色が基本ですが、薄い褐色の小さな色素斑が混じることもあります。
- 特徴として、約半数の人に白目の部分に青い色素沈着(眼球メラノーシス)が見られます。鼓膜や鼻の粘膜、喉にも色素沈着が現れることがあります。
【特徴と治療】
- このアザは自然に消えることはなく、思春期に色や範囲が濃くなったり広がったりすることもあります。
- シミやソバカス、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)など、他の色素斑と間違われることもありますが、発症時期、部位、色調、眼球への影響などで区別されます。
- 太田母斑の治療には、Qスイッチレーザーが唯一の標準治療として確立されており、合併症も少なく、基本は傷跡を残さずにアザを改善することが可能です。
日本医科大学付属病院形成外科 形成外科
初岡 佑一 監修
(参考文献)
清水宏. あたらしい皮膚科学 第3版. 中山書店. 2018
日本美容皮膚科学会監修.あたらしい美容皮膚科学.2022年,南山堂.
公益社団法人日本皮膚科学会.アザとホクロ Q4 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会).公益社団法人日本皮膚科学会,https://www.dermatol.or.jp/qa/qa21/q04.html(参照 2025-08-14)
一般社団法人 日本形成外科学会.太田母斑・異所性蒙古斑(青あざ・真皮メラノーシス).日本形成外科学会,https://jsprs.or.jp/general/disease/umaretsuki/hifu/otabohan.html(参照 2025-08-14)
日本形成外科学会.“形成外科診療ガイドライン 皮膚疾患”.日本形成外科学会.https://jsprs.or.jp/docs/guideline/keiseigeka1.pdf,(参照 1899-12-30).
こちらの記事は参考になりましたか?
よろしければ、ご意見・ご感想をお寄せください。
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
太田母斑
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
疾患について分かりやすくまとまっています
1
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
2
一問一答なので 読むのが簡単
3
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
初めての方へ
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ医療AIに不調を相談
医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです