「精巣捻転」とはどのような病気ですか?

精巣などが回転して、精巣に血液を送る血管などが入っている精索という筒状の器官が捻れることで、血流が絶えてしまう急性の病気です。

解説

精巣捻転は、主に新生児期や思春期の男性に起こることが多い急性の病気です。緊急で手術を行わないと精巣が壊死する可能性があります。

精巣は、胎児の間はお腹の中にありますが、産まれる直前に陰嚢の方に移動します。
そして、生後3ヶ月以内に、血管や精管などが入った筒状の器官(精索)によって吊り下げられた状態で陰嚢内に固定されます。
また、思春期頃になると精巣は急激に大きくなり、周囲の構造も変形します。

精巣と周囲の固定が弱かったり、構造の変化によって精巣が動きやすくなったりすると、精巣が回転してしまう可能性が生じます。
精巣が回転すると、精索等が捻れて血流が遮断され、陰嚢や下腹部、鼠径部などに急激な激しい痛みを生じ、捻れが軽度の場合は、一過性の痛みを起こったり自然と治まったりを繰り返すことがありますが、完全に捻れてしまった場合、放置すると精巣の壊死や不妊症の原因になります。

精巣捻転は、夕方から早朝にかけて発症しやすいと言われ、発症率が25歳以下の男性の約4,000〜20,000人に1人程度と稀な病気ではありますが、泌尿器科や小児科領域の代表的な緊急疾患です。
プライベートな領域の痛みのため我慢してしまう方も多いですが、捻れを解消するまでの時間と捻れの程度(6〜12時間以内の手術が望ましいです)によって精巣を温存できる確率が変わってきます。
それに伴ってその後の不妊症のリスクも変化しますので、陰嚢の痛みが強い際は、遠慮なく受診してください。
精巣捻転

公開日

最終更新日

東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科

秋元 隆宏 監修

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(参考文献)

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