インフルエンザを放置するとどうなりますか?
多くの場合は発症から1週間程度で自然に回復しますが、肺炎や脳症などの合併症を起こすことがあり、特に高齢者や小児、基礎疾患のある方は重症化に注意が必要です。
インフルエンザの自然経過
インフルエンザに感染すると、1〜4日間の潜伏期間を経て、38℃以上の高熱・頭痛・関節痛・筋肉痛・全身の倦怠感(だるさ)が比較的急に現れます(厚生労働省)。その後、咳や喉の痛み、鼻水といった気道の症状が加わることが一般的です。
特に治療を行わなかった場合でも、多くの方は発症からおよそ1週間程度で症状が徐々に治まっていきます。ただし、咳だけが長引くこともあります。また、インフルエンザウイルスは発症前日から発症後3〜7日間にわたって排出されるため、症状が軽くなっても周囲への感染に注意が必要です(厚生労働省)。
インフルエンザを放置した場合の合併症
インフルエンザを放置すると、以下のような合併症を起こすことがあります(厚生労働省)。
- 肺炎:インフルエンザウイルスそのものや、弱った体に細菌が二次的に感染することで肺炎を発症することがあります。特に高齢者や免疫力が低下している方では重い経過をたどることがあります
- インフルエンザ脳症:主に乳幼児に起こる、まれですが重篤な合併症です。けいれんや意識障害、異常行動などが急に現れるのが特徴です(厚生労働省「インフルエンザ脳症ガイドライン」)
- 中耳炎:小児に多くみられる合併症で、耳の痛みや発熱を伴うことがあります
これらの合併症は、入院や命に関わる事態につながる場合もあります。
インフルエンザが重症化しやすい人
以下に当てはまる方は、インフルエンザが重症化しやすいとされています(厚生労働省)。
これらに該当する方やワクチン未接種の方は、インフルエンザの症状が出た場合に放置せず、早めの対応を検討することが大切です。
インフルエンザで注意すべき危険なサイン
以下のような症状がみられた場合は、肺炎や脳症などの合併症が起きている可能性があります。
- 呼吸が苦しい、息切れがある
- けいれんが起こる、意識がもうろうとしている
- 異常な言動や行動がみられる
- 水分がとれず、ぐったりしている
このような症状がある場合は、早めに医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
厚生労働省『令和6年度インフルエンザQ&A』https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/QA2024.html,(参照 2026-08-13).
国立健康危機管理研究機構(JIHS)『インフルエンザ脳症について』https://id-info.jihs.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/6068-dj4295.html,(参照 2026-08-13).
厚生労働省『インフルエンザ脳症ガイドライン【改訂版】』(平成21年9月)https://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/hourei/2009/09/dl/info0925-01.pdf,(参照 2026-08-13).
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京都大学大学院医学研究科 総合内科
田中 幸介 監修
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