治らないO脚はありますか?

子供のO脚は自然な成長や治療によって治ることが多いです。大人の場合、変形した脚を元の形に戻すことはできないため、症状によっては手術が必要です。

解説

子供と大人ではO脚になる原因が異なるため、治るかどうかや治療法が変わってきます。

子供の場合

正常な成長に伴うO脚

子供のO脚は必ずしも病気とは限りません。2歳くらいまでは、3〜4cmほど膝の間が開くくらいの軽度のO脚は、正常な成長のうちです。正常な成長によるO脚は左右対称であり、痛みや膝の機能の異常は生じません。
よく歩く時期になれば自然と脚がまっすぐになってくるため、この時期を待ちましょう。

病的なO脚

くる病による病的なO脚の場合、薬や注射による治療によって改善されることが多いです。
また、骨折などの怪我によって脚の変形が起こってO脚になってしまった場合でも、子供は自家矯正力(自分自身の力で自然に治ること)が高いため、ある程度は自然治癒が望めます。ただし、大きく変形してしまった場合には、手術による矯正などが必要になることがあります。

大人の場合

成人した後に徐々にO脚が進んでいる場合、膝の軟骨のすり減りが原因で脚が変形している可能性があります(変形性膝関節症)。これはどなたにでも生じうる加齢による変化の1つと言えます。
脚の骨自体の変形や軟骨のすり減りが起こってしまうと、リハビリや装具を用いた治療を行っても変形は矯正されませんので、症状があれば手術を行う必要があります。症状が強くなってしまう前に進行を予防することが重要です。

公開日

最終更新日

山田記念病院 整形外科 整形外科部長

濱畑 智弘 監修

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(参考文献)

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