O脚の原因や考えられる病気には何がありますか?
2歳くらいまでは正常な成長に伴って軽度のO脚が見られます。大人では加齢により膝の軟骨がすり減ることなどが原因となります。病的なO脚では、バランスの悪い歩行や歩行時の痛みが症状として見られます。
子供の場合と大人の場合ではO脚の原因が異なります。子供でも大人でも、治療を必要とする病的なO脚では、バランスの悪い歩行や歩行時の痛みが症状として見られます。
子供の場合
2歳くらいまでは、3〜4cmほど膝の間が開くくらいの軽度のO脚は正常な成長のうちです。正常な成長に伴うO脚は左右対称であり、痛みや膝の機能の異常は生じません。
病気が原因の場合には、身長の伸びが遅くなったり、O脚やX脚のように脚が曲がって成長したりといった症状が見られます。また、骨折しやすい、虫歯になりやすいなどの症状が出る場合もあります。
くる病
カルシウムやリンによる骨の強化が不十分なために、骨の正常な成長が起こりにくくなる病気です。ビタミンD不足や遺伝が原因になります。
ブロント(Blount)病
脛(すね)の骨の成長に関わる組織である「骨端線(こったんせん; 小児の骨の端の方にある軟骨でできた柔らかい部分)」に障害が起こる病気です。なぜ障害が起こってしまうことがあるのかは、はっきりとは分かっていません。膝の内側で骨の成長が起こりにくくなり、外側ばかりが成長することで、脛の骨が内側に曲がってO脚になります。
骨系統疾患
遺伝的な原因によって全身の骨や軟骨に異常が生じる病気をまとめて「骨系統疾患」と呼びます。代表的な病気に、骨形成不全症、軟骨無形性症、先天性脊椎骨端異形成症があります。
症状は病気によってさまざまですが、身長が伸びにくい、O脚やX脚のように骨や関節が変形する、骨が弱くて折れやすい、といった症状が見られます。
骨端線損傷
骨の成長に関わる成長線は、完成した骨のようには頑丈ではありません。脛の内側の骨端線が傷つくと、外側ばかりが成長することで、脛の骨が内側に曲がってO脚になります。怪我によるO脚の場合、片側の脚だけで見られることが多いです。
大人の場合
膝関節の軟骨のすり減り
成人した後に徐々にO脚が進んでいる場合、膝の軟骨のすり減りが原因で脚の形が変形している可能性があります。どなたにでも生じうる加齢による変化の1つですが、つらい痛みや歩行のしづらさがある場合には治療が必要となります。
膝にひどい怪我を負ったことがある方や、体重が重い方では、軟骨がすり減りやすいことがあります。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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