O脚の変形が進んだ場合、どのような手術を行いますか?
子供の難治例では矯正骨切り術や成長抑制術を行う場合があります。大人では、年齢や症状に合わせて骨切り術や人工膝関節置換術が行われます。
子供と大人ではO脚になる原因が異なるため、治療法が変わってきます。
子供の場合
子供のO脚の原因となる代表的な病気は、くる病やブロント(Blount)病です。いずれも手術まで要するケースはほとんどありません。
薬による治療
くる病によるO脚の場合、薬による治療だけで治ることも多いです。
手術
手術が行われることがあるのは、主にブロント病によるO脚が装具を用いた治療などを行っても十分に改善しない場合です。手術の方法としては、骨を切って角度を矯正した上で長期間にわたって機械による固定を行う「矯正骨切り術」や、膝の外側の成長を抑制するプレート(板)を一定期間当てておくことで膝がまっすぐ伸びることを促す「成長抑制術」があります。
大人の場合
大人のO脚は、膝の軟骨がすり減ることで変形が進む「変形性膝関節症」が原因である場合が多いです。変形性膝関節症はどなたにでも生じうる加齢による変化の1つですが、つらい痛みや歩行のしづらさがある場合には治療が必要となります。生活習慣を変えたり、リハビリを行ったり、痛み止めなどの薬を用いたりしても症状が続く場合には、手術が必要となることがあります。
なお、O脚の進行具合や年齢、仕事や運動状況によって手術内容は異なります。
骨切り術
変形が初期の段階で、患者さんが比較的若い場合には、しばしば骨切り術が選択されます。これは、骨を切って膝の角度をまっすぐに矯正し、プレートで固定する手術です。
人工膝関節置換術
変形が大きく進んでしまっている重度のケースや、患者さんが高齢の場合には、人工膝関節置換術が行われることがあります。これは、軟骨(骨と骨の衝突や摩擦を防ぎ、関節の動きを滑らかにしている組織)が傷んで変形してしまった関節の表面を金属で覆うことで、痛みを減らして歩きやすくするための手術です。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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