メトヘモグロビン血症とはどんな病気?検査方法は?SpO2はどう変化する?
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「メトヘモグロビン血症」とはどのような病気ですか?
「メトヘモグロビン血症」とはどのような病気ですか?
メトヘモグロビン血症は、酸素を運べない異常ヘモグロビンにより低酸素血症を生じる病気です。
メトヘモグロビン血症は、赤血球に存在するヘモグロビンの機能不全により、全身に酸素不足が引き起こされる状態です。
メトヘモグロビン(MetHb)は、ヘモグロビンの2価の鉄イオン(Fe2+)が酸化され、3価の鉄イオン(Fe3+)に変化した異常ヘモグロビンのひとつです。その結果、ヘムへの酸素結合が低下し、ヘモグロビンとしての酸素の運搬能力が失われた状態となります。
この疾患には先天性と後天性の2つのタイプがあります。先天性はNADHシトクロム還元酵素の欠損など、酵素異常によるものでまれです。
一方、後天性(中毒性)はアミン類、ニトロ化合物、亜硝酸エステル類、あるいはサルファ剤などの薬剤や化学物質の曝露によって引き起こされます。
症状はメトヘモグロビンの濃度により異なり、軽度ではチアノーゼ(皮膚や粘膜の青紫色)、中等度では頭痛、めまい、息切れ、重度では意識障害や致死的な低酸素症を引き起こすことがあります。治療には還元剤であるメチレンブルーの静注が用いられます。
(参考文献)
メトヘモグロビン血症が疑われる場合、どのような検査を行いますか?
メトヘモグロビン血症が疑われる場合、どのような検査を行いますか?
メトヘモグロビン血症が疑われる場合は、動脈血ガス分析で、メトヘモグロビン濃度を測定して診断します。
メトヘモグロビン血症が疑われる場合は、動脈血ガス分析で、メトヘモグロビン濃度を測定して診断します。
実際には、まずパルスオキシメーターでSpO2を測定します。ただし、この病気ではSpO2だけでは正しく判断できないため、次のステップとして動脈血液ガス分析を行い、SaO2やPaO2、メトヘモグロビン濃度を測定し、診断します。SpO2が低いのにSaO2が比較的保たれる「乖離」が診断の手がかりとされています。
また、メトヘモグロビンを直接測定できるCOオキシメーターも有用です。胸部X線やCT、心エコーなどで肺や心臓の病気がないか確認し、ジアフェニルスルホン(DDS)、局所麻酔薬、硝酸塩などの薬剤・曝露歴も調べます。チアノーゼや酸素投与で改善しにくい低酸素も参考になります。
(参考文献)
メトヘモグロビン血症でSpO2(動脈血酸素飽和度)はどのように変化しますか?
メトヘモグロビン血症でSpO2(動脈血酸素飽和度)はどのように変化しますか?
メトヘモグロビン血症では、SpO2は低下し、酸素投与をしても十分に改善しにくいことがあります。
メトヘモグロビン血症では、パルスオキシメーターで測定するSpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)は、実際よりも低く表示されることが多いです。
原因は、メトヘモグロビンが増えると、ヘモグロビンが酸素を運びにくくなり、機器でも酸素化を正しく評価しにくくなるためです。特徴は、酸素を投与してもSpO2が十分に上がらないことや、動脈血ガスで測るSaO2との間にずれが出ることです。
SpO2低下をきっかけに診断され、原因薬剤の中止後にメトヘモグロビン低下とともに、SpO2が改善した症例が報告されています。呼吸器や心臓に明らかな異常がないのにSpO2低下が続く場合は、この病気を疑う手がかりになります。
(参考文献)
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医師執筆/監修
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東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
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