手根管症候群ではどのような手術を行いますか?
手根管開放術という手術を行います。多くの場合、入院の必要はありません。
手術の方法
手根管開放術は、手のひらの一部を切開して靭帯を切り、正中神経の圧迫を解除する手術です。
手のひらの一ヶ所に数cm切開して行う場合と、数ヶ所に5~10mm程度の切開をして、内視鏡(カメラ)を用いて行う場合があります。
また、正中神経の障害により指の筋肉が痩せて手の動きが悪くなっている場合には、手根管開放術に加え、手の働きを保つために別の腱を移植する手術(再建術)が行われることもあります。切開する皮膚の局所麻酔や、脇や首周りの神経に麻酔薬を注射する神経ブロックを行って手術をします。場合によっては、全身麻酔(眠った状態での手術)で行われることもあります。
注意点
手術後の約1~2週間は、傷口を水に濡らさないようにする必要があります。力仕事は傷口に負担がかかる可能性があるため、手術から1ヶ月程度は避けた方がよいでしょう。
また、手術の内容や方法は、それぞれの患者さんの状態や病院の設備によって大きく変わるため、具体的なことは整形外科で相談しましょう。
公開日:
最終更新日:
まつだ整形外科クリニック 整形外科
栗原 信吾 監修
(参考文献)
Orhurhu, Vwaire et al. “Carpal Tunnel Release Surgery- A Systematic Review of Open and Endoscopic Approaches.” Anesthesiology and pain medicine vol. 10,6 e112291. 26 Dec. 2020
Joshi A et al. Carpal Tunnel Syndrome: Pathophysiology and Comprehensive Guidelines for Clinical Evaluation and Treatment. Cureus. 2022;14:e27053.
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