MET(メット)阻害薬とはなんですか?
MET遺伝子異常を持つがんの治療に用いられる分子標的薬です。
MET阻害薬は、MET遺伝子異常を持つがんの治療に用いられる分子標的薬です。主に非小細胞肺がんの治療に使用されますが、他のがん種でも研究が進められています。
主な特徴は以下の通りです。
作用機序
METタンパク質(受容体チロシンキナーゼ)の活性を特異的に阻害し、がん細胞の増殖、生存、転移を抑制します。
適応
MET遺伝子増幅や、METエクソン14スキッピング変異を持つ非小細胞肺がんが主な対象です。
投与方法
多くは経口薬として毎日服用します。
代表的な薬剤
テポチニブ、カプマチニブなどがあります。一部の薬剤は複数のキナーゼを阻害する多標的阻害薬です。
効果
適切な患者さんに使用すると、高い奏効率(※)と持続的な効果が期待できます。
※奏効率:治療効果を示した割合
副作用
一般的な化学療法と比べて副作用は軽度ですが、むくみ、消化器症状、肝機能障害などが起こることがあります。
使用前検査
MET遺伝子異常の有無を確認するための遺伝子検査が必要です。
公開日:
最終更新日:
東京医科歯科大学病院 がんゲノム診療科 特任助教
石橋 直弥 監修
(参考文献)
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