MET遺伝子の肺がんに免疫チェックポイント阻害剤は使いますか？
MET遺伝子異常がある肺がんには、通常、免疫チェックポイント阻害薬よりMET-TKIが優先されます。
肺がんの治療では、がんの種類や遺伝子の状態に応じて様々な薬が使われます。
MET遺伝子異常が見つかった肺がん（MET遺伝子変異陽性）の場合、MET-TKIという、MET遺伝子の異常を標的とした薬が最も推奨される治療薬となります。
一方、免疫チェックポイント阻害薬は、主にMET遺伝子異常などの「ドライバー遺伝子変異」が見つからなかった肺癌（ドライバー遺伝子変異・転座陰性）の患者さんに対して、検討される治療薬です。
これは、免疫チェックポイント阻害薬が、患者さん自身の免疫力を高めてがんを攻撃させる薬だからです。
したがって、MET遺伝子異常がある場合は、まず異常の原因であるMET遺伝子を標的とするMET-TKIの使用が優先的に検討されます。
東京医科歯科大学病院 がんゲノム診療科 特任助教
石橋 直弥 監修
(参考文献)
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