テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(ティーエスワンⓇ)の作用機序について教えてください。
このお薬は、3つの成分が相互に作用し、がん細胞への攻撃を強めつつ、副作用を減らすように働くお薬です
この薬は、フルオロウラシル(5-FU)という抗がん剤のもとになる成分「テガフール(FT)」と、その効果を助ける「ギメラシル(CDHP)」、「オテラシルカリウム(Oxo)」という成分が組み合わされています。
それぞれの成分が、以下のように働きます。
テガフール(FT)
体に吸収された後、主に肝臓の酵素によって、実際にがん細胞を攻撃する成分である「5-FU」にゆっくりと変わります。
ギメラシル(CDHP)
体の中で5-FUが分解されるのを阻害する成分です。これによって、血液中や腫瘍の組織の中での5-FUの濃度を高く、そして長く保つことができます。
オテラシルカリウム(Oxo)
この成分は主に消化管(胃や腸)に集まり、5-FUががん細胞に効く形に変わるのを阻害する働きがあります。これにより、消化管で起こりやすい吐き気や下痢といった副作用を和らげることができます。
このように、ティーエスワンⓇはがんへの効果を高めながら、患者さんの体の負担となる副作用を減らすことを目指して作られたお薬です。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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