膵臓がん(膵がん)
「膵臓がん(膵がん)」とは、膵臓にできる悪性腫瘍です。早期には症状が出にくい、手術をしても再発が多いなど、診断と治療が難しい病気です。糖尿病や喫煙、膵臓の病気などが原因となり、糖尿病の急な悪化や腹痛、黄疸、体重減少などの症状が出ます。がん検診などで早期発見を目指しましょう。
医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
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もっと見る病気について
膵臓にできる悪性腫瘍(がん)です。発見時には「進行している」「再発が多い」など、診断と治療が難しい病気です。
治療前に転移をしていることが多いため、すぐにがんが全身に広がります。
手術ができた場合で約2年半、化学療法を行った場合で約1年がひとつの目安です。
膵臓がんでは胆管炎をおこす可能性は上がると考えられます。
膵臓がんでは、術後に78.7%が再発するという報告があります。
禁煙、節度のある飲酒、バランスの良い食事、身体活動、適正な体形の維持、感染予防だと言われています。
閉塞性黄疸などで二次的に肝臓に影響することがあります。
健康診断で異常となったら放置せずに精密検査を受けましょう。
多くは主膵管に発生する腺がんですが、ほかの種類もあります。
身体に症状が出にくく異常を発見しにくい上に、治療が難しいためです。
患者さんごとの状況によってさまざまです。つらい症状が出た場合は、早めに主治医に相談しましょう。
糖尿病は、膵臓がんのリスク因子です。
コーヒーと膵臓がんのリスクの関係について、医学的にはっきりとした見解は得られていません。
コーヒーが膵臓がんの予防になるかは、はっきりとはわかっていません。
膵臓がんのリスクや、一部の原因となる病気には男女差があります。
手術可能な膵臓がんの5年生存率は、20~40%です。
がんの大きさや広がりなどの状態により0期、ⅠA期、ⅠB期、ⅡA期、ⅡB期、Ⅲ期、Ⅳ期の7段階に分類されます。
膵臓がんが転移しやすいのは、膵臓の周りのリンパ節や肝臓、腹膜などです。
原則的には、早めに発見できるほど完治する可能性は高くなります。
膵臓がんは高齢の患者さんが多いですが、20代や30代でもがんになる可能性はあります。
まれに、抗がん剤治療が非常に良く効くケースはあります。
CA19~9の値だけで余命を判断することはありません。
一般的に、進行した膵臓がんは腹痛や背部痛、下痢や、糖尿病の症状、体重減少などが起こります。
GEM-nabPTXという治療での生存期間中央値は13.5ヶ月であったという報告があります。
高齢者を含む臨床試験では、無治療の患者さんの群での生存期間の中央値は72日との報告があります。
一般的には高齢者と若い人で進行のスピードに違いはありません。
20代、30代の女性で膵がんになる確率は非常に低く、10万人あたり0.6~1.8人と言われています。
症状について
慢性膵炎や糖尿病、喫煙、肥満、膵臓の良性腫瘍などがあります。
糖尿病が急に悪化する、腹痛、背部痛、食欲低下、体重減少、皮膚が黄色くなる(黄疸)などがあります。
膵臓は体の奥にあるため、がんが小さいうちは症状が出にくいです。
腹痛や体重減少のほか、血液検査やCT検査で異常を指摘されることがあります。
進行すると、お腹や背中に痛みを感じます。
膵臓がんの症状で下痢が続くことがあります。
一概には言えません。
医学的にはっきりしたことはわかっていません。
背中の痛みがみられることがありますが、症状が出た時点である程度進行している可能性があります。
膵臓の機能が低下すると、消化不良を起こしたり、糖尿病になったりする可能性があります。
進行した膵臓がんでは、腹痛や食欲不振などの症状の他、腹水などがみられます。
膵臓がんである可能性はありますが、痛みの原因が必ず膵臓がんであるとは限りません
症状の現れ方や、いつごろ症状が出るかは患者さんにより異なります。
膵がんで起こる症状は患者さんごとにさまざまです。
治療について
早めに見つかった場合は手術と抗がん剤治療、進行している場合は抗がん剤治療を行います。
使うことのできる可能性がありますが、多くの方では難しい状況です。
病気の状況によっては、陽子線治療を行える場合もあります。
感染、腹膜炎、出血が起こることがあります。
開腹の程度にもよるため、一概には言えません。
膵内外分泌機能不全と呼ばれる状態になります。
規則正しい生活を心がけ、低脂肪の食事をとりましょう。
不健康な食生活や、飲酒、喫煙などが膵臓がんのリスクを高める可能性があります。
膵臓がんを治してくれる食べ物はありませんが、血糖値を考慮した食事は必要になることが多いです。
使用する抗がん剤により異なりますが、食欲不振、悪心・嘔吐、発疹、疲労感、発熱などがあります。
使用する抗がん剤により異なりますが、例えば週1回投与を3週連続し、4週目は休薬するサイクルを繰り返すという治療があります。
受診について
検査について
直接型ビリルビン優位のビリルビン値上昇を認めることがあります。
可能性はありますが、確定診断には他の検査が必要です。
健康診断や血液検査が、膵臓がんを発見するきっかけになることはあります。
造影CT検査、腹部MRI検査、超音波内視鏡検査、内視鏡的逆行性胆管膵管造影などの検査が行われます。
血中膵酵素の値が高かった場合には、膵臓がんである可能性もありますが、必ずしも膵臓がんであるとは限りません。
膵臓がんである可能性はありますが、必ずしもがんであるとは限りません。
薬について
(参考文献)
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