膵臓がん(膵がん)の手術後、膵液漏(膵液瘻)が起こるとどうなりますか?
感染、腹膜炎、出血が起こることがあります。
膵液漏によって感染、腹膜炎、出血が起こる可能性があります。
膵臓の手術後に膵臓を切離した部分から膵液が漏れると膵液漏が生じます。
ドレーン排液アミラーゼ値が血清アミラーゼ正常上限基準の3倍以上で膵液漏と定義されており、手術の方法にもよりますが、発生率は12~20%程度です。膵液漏とは、言わば、消化液がおなかの中に漏れ出てしまっている状況です。
漏れ出た膵液は腹膜に炎症を起こし、組織を溶かしてしまいます。その結果として腹痛、発熱といった症状を起こします。
また、膵液のたまりが血管に触れる位置にあると、血管が壊れ、出血を起こすこともあり、危険な合併症です。
治療はドレーンや経鼻ドレナージチューブを留置して、膵液の逃げ道を作り、膵液が漏れている穴が塞がるのを待ちます。
膵液漏は特に膵頭十二指腸切除術の合併症として起こりやすいとされています。
症状が重篤な場合は命に関わる可能性もあり、危険な合併症のひとつです。
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最終更新日:
医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
(参考文献)
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膵臓がん(膵がん)
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「膵臓がん(膵がん)」とはどのような病気ですか?
膵臓にできる悪性腫瘍(がん)です。発見時には「進行している」「再発が多い」など、診断と治療が難しい病気です。
膵臓がん(膵がん)の原因は何がありますか?
慢性膵炎や糖尿病、喫煙、肥満、膵臓の良性腫瘍などがあります。
膵臓がん(膵がん)ではどのような症状がありますか?
糖尿病が急に悪化する、腹痛、背部痛、食欲低下、体重減少、皮膚が黄色くなる(黄疸)などがあります。
膵臓がん(膵がん)には初期症状はありますか?
膵臓は体の奥にあるため、がんが小さいうちは症状が出にくいです。
膵臓がん(膵がん)の場合、主にどのような治療をしますか?
早めに見つかった場合は手術と抗がん剤治療、進行している場合は抗がん剤治療を行います。
膵臓がん(膵がん)が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
消化器内科を受診しましょう。急に体重が減った時には病院への受診をご検討ください。
膵臓がん(膵がん)が発覚するきっかけはなんですか?
腹痛や体重減少のほか、血液検査やCT検査で異常を指摘されることがあります。
膵臓がん(膵がん)の進行するスピードはどのくらいですか?
治療前に転移をしていることが多いため、すぐにがんが全身に広がります。
膵臓がん(膵がん)の余命はどのくらいですか?
手術ができた場合で約2年半、化学療法を行った場合で約1年がひとつの目安です。
膵臓がん(膵がん)の場合、痛みはありますか?
進行すると、お腹や背中に痛みを感じます。
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