膵臓がん(膵がん)の場合、ビリルビン値はどのように変化しますか?
直接型ビリルビン優位のビリルビン値上昇を認めることがあります。
膵臓がんでは直接型ビリルビン優位のビリルビン値上昇を認めることがあります。
これは膵臓がんそのものによってではなく、膵臓がんによって胆管が閉塞(詰まること)して二次的に発生する合併症です。
膵臓の中には胆汁の通り道である胆管があり、この胆管が閉塞すると閉塞性黄疸という状態になります。
閉塞性黄疸では皮膚や眼球結膜(白目の部分)が黄色くなり、血液の検査ではビリルビン値が上昇します。
黄疸は症状が目につきやすいため自分で気づいて病院に来られる方もいらっしゃいますが、ゆっくりと進んだ場合には自分では気づかないこともあります。
閉塞性黄疸では胆汁の流れが悪く、そこに細菌感染が起こり胆管炎となる可能性があります。そのため内視鏡治療で胆管ステントを留置して黄疸の治療を行う必要があります。
ステント治療を行って、胆汁が流れているはずの患者さんで、突然ビリルビン値が上昇した場合には、ステントが詰まったり、外れてしまったりと何らかの事態が発生した可能性があり、状況によっては内視鏡での処置が必要となります。
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最終更新日:
医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
(参考文献)
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膵臓がん(膵がん)
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「膵臓がん(膵がん)」とはどのような病気ですか?
膵臓にできる悪性腫瘍(がん)です。発見時には「進行している」「再発が多い」など、診断と治療が難しい病気です。
膵臓がん(膵がん)の原因は何がありますか?
慢性膵炎や糖尿病、喫煙、肥満、膵臓の良性腫瘍などがあります。
膵臓がん(膵がん)ではどのような症状がありますか?
糖尿病が急に悪化する、腹痛、背部痛、食欲低下、体重減少、皮膚が黄色くなる(黄疸)などがあります。
膵臓がん(膵がん)には初期症状はありますか?
膵臓は体の奥にあるため、がんが小さいうちは症状が出にくいです。
膵臓がん(膵がん)の場合、主にどのような治療をしますか?
早めに見つかった場合は手術と抗がん剤治療、進行している場合は抗がん剤治療を行います。
膵臓がん(膵がん)が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
消化器内科を受診しましょう。急に体重が減った時には病院への受診をご検討ください。
膵臓がん(膵がん)が発覚するきっかけはなんですか?
腹痛や体重減少のほか、血液検査やCT検査で異常を指摘されることがあります。
膵臓がん(膵がん)の進行するスピードはどのくらいですか?
治療前に転移をしていることが多いため、すぐにがんが全身に広がります。
膵臓がん(膵がん)の余命はどのくらいですか?
手術ができた場合で約2年半、化学療法を行った場合で約1年がひとつの目安です。
膵臓がん(膵がん)の場合、痛みはありますか?
進行すると、お腹や背中に痛みを感じます。
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