メトロニダゾール誘発性脳症とはどのような病気ですか?
メトロニダゾールを長期間使用することでまれに起こる脳の障害で、ろれつが回らない、ふらつくなどの症状が出ます。
メトロニダゾール誘発性脳症はメトロニダゾール(フラジールⓇ、アネメトロⓇ)の副作用のひとつで、非常にまれですが重大なものです。薬の使用が長期におよぶことや、薬の総投与量が多くなった場合に起こることがある脳の障害で、症状としては以下が挙げられます。
- 構音障害(言葉の発音が上手くできない、ろれつが回らない)
- 小脳症状・失調(筋肉をバランスよく動かすことができず、ふらついたり細かい動作に支障がでたりする)
- 歩行障害
- 手足の筋力低下
- 昏迷(強く呼びかけないと反応しない状態)
など
ほとんどの場合は薬を中止すれば1週間前後で症状は改善しますが、回復にかかる時間には個人差があり、3%の患者さんで意識の状態が改善しなかったという報告もあるため、注意が必要です。症状改善のためには早めに症状に気付き、早めに薬を中止することが重要と考えられています。
初期症状として構音障害、小脳症状、歩行障害、吐き気などが多いですので、これらの症状に注意する必要があります。高齢の方、肝臓に持病のある方、糖尿病など代謝に関わる持病のある方では特に注意しましょう。
なお、メトロニダゾール誘発性脳症が起こるまでの薬の使用期間は個人差が大きいですが、平均で約2ヶ月です。薬を長期間使用する場合でも必ずしもこの副作用が起こるわけではありませんので、医師の指示通りに使用するようにしましょう。
東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長
白石 達也 監修
(参考文献)
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