偽膜性腸炎
「偽膜性腸炎」とは、抗菌薬の投与により腸内細菌のバランスが崩れ、原因となるクロストリジオイデス・ディフィシルなどの菌が異常に増殖して発症する病気です。下痢や水様便・粘液便・発熱などさまざまな症状が見られます。抗菌薬の服用中あるいは服用後にこのような症状が見られた場合には、消化器内科を受診しましょう。
横浜医療センター 消化器科
川崎 千瑛 監修
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腸管の粘膜に「偽膜」と呼ばれる白色の膜が形成される腸炎のことを偽膜性腸炎と言います。
偽膜性腸炎の原因として最も多いのは、抗菌薬の使用です。抗がん剤などのお薬や免疫不全などが原因となることもあります。
はい。人から人に感染することが多く、特に病院内での感染の原因となります。
便の色はさまざまで決まった色はありません。
軽症の場合は、偽膜性腸炎の原因となる抗菌薬を変更または中止することで、症状が改善する可能性があります。
必ずしも絶食が必要ではありません。病状に応じて一時的な絶食はありますが、絶食期間は人それぞれです。
偽膜性腸炎は「見た目」、CD腸炎は「原因」からついた病名です。ほぼ同じ病気と考えて問題はありません。
偽膜とは、腸の粘膜にできる黄色〜白色の膜で、壊れた粘膜の細胞・白血球・細菌・粘液などのかたまりです。
偽膜性腸炎を放置すると、命にかかわる重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
偽膜性腸炎は「潜伏期間」ではなく、「抗菌薬の投与から何日後に発症したか」が重要です。
偽膜性腸炎の原因菌が、手や環境を介して口から入ることで感染します。
偽膜性腸炎は再発することがあります。
はい。重症化すると偽膜性腸炎で死亡することがあります。
「偽膜性腸炎」と「偽膜性大腸炎」は同じ病気です。違いはありません。
症状について
治療について
治療は原因により異なりますが、主に元々使っていた抗菌薬を中止し、別の抗菌薬と整腸剤を使用します。
CDトキシンが検出されても、下痢、イレウスなどの症状がなければ治療の対象にはなりません。
患者さんの状態に応じてメトロニダゾール、バンコマイシン、フィダキソマイシンなどの薬剤を選択します。
適切な治療で完治することが多いです。ただし、再発や重症化することもあるため、注意が必要です。
一般的な治療期間は10日間です。再発の場合は、より長期間治療することがあります。
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