偽膜性腸炎の潜伏期間はどれくらいですか?
偽膜性腸炎では「潜伏期間」ではなく、「抗菌薬の投与から何日後に発症したか」が重要です。
偽膜性腸炎は、抗菌薬の使用によって腸内細菌のバランスが崩れ、Clostridioides difficile(クロストリジオイデス・ディフィシル)という菌が増殖することで発症します。
大腸菌、カンピロバクター、ノロウイルスのような感染性腸炎を起こす細菌・ウイルスとは異なり、単純に感染して発症するものではありません。
一般的には、偽膜性腸炎は抗菌薬投与から、4〜9日以内に発症することが多いです。ただし、抗菌薬を終了して2ヶ月後に発症することもあります。
したがって、抗菌薬を使用中や、終了後に下痢や腹痛などの症状が出た場合は、偽膜性腸炎を疑うことが重要です。特に、高齢者や入院中の方は重症化のリスクがあるため、注意が必要です。
医療法人社団明世会成城内科 消化器科
重松 秀 監修
(参考文献)
Brian W Hurley et al. The spectrum of pseudomembranous enterocolitis and antibiotic-associated diarrhea. Arch Intern Med. 2002, 162, 2177-84.
CDI 診療ガイドライン作成委員会編.“Clostridioides difficile 感染症診療ガイドライン 2022”.日本感染症学会.https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/guideline_cdi_230125.pdf,(参照 2025-06-24).
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