グセルクマブ(トレムフィアⓇ)は乾癬に効果がありますか?
IL-23という物質の働きを抑えることで、乾癬の症状を和らげます。
グセルクマブ(トレムフィアⓇ皮下注)は、乾癬の治療に用いられる注射剤で、インターロイキン-23(IL-23)という物質の働きを抑える作用があります。
中等症から重症の尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症の患者さんで、症状を改善させる効果があります。
乾癬患者さんでは、体内でIL-23という物質が過剰になっています。IL-23がリンパ球(白血球の一種で免疫に関わる)を刺激することでIL-17という物質が作られ、IL-17の作用で皮膚の表皮細胞の増殖や関節の炎症が引き起こされて、乾癬の症状が現れます。これに対して、グセルクマブ(トレムフィアⓇ皮下注)は、IL-23の働きを抑え、IL-17の放出を減らすことで、乾癬による症状を改善します。
中等症または重症の乾癬患者さんがグセルクマブ(トレムフィアⓇ皮下注)を使用した場合、皮膚症状を表すPASIスコア(※1)が治療前に比べ75%以上改善された患者さんの割合は約4ヶ月後で84%、1年後で90%だったと報告されています。また、乾癬性関節炎の患者さんの関節症状は、6ヶ月後で58%の患者さんで効果ありの判定(※2)でした。
※1 PASIスコア:頭部、体幹、腕、足のそれぞれの領域に分けて、紅斑(皮膚の赤い発疹)、浸潤(発疹の盛り上がり)、落屑(銀白色のフケのようなもの)の程度を点数化したもの
※2 痛み、腫れのある関節の数が20%以上減り、他にも検査値などの改善が一定の基準を満たした場合に「効果あり」と判定
なお、グセルクマブ(トレムフィアⓇ皮下注)の使用が認められるのは、他の適切な治療方法で十分な効果がみられない場合に限られていますので、治療においては医師とよく相談し、指示に従うようにしましょう。
公開日:
最終更新日:
東日本橋内科クリニック 循環器内科 院長
白石 達也 監修
(参考文献)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
undefined
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラサービスの目的と位置付け
ユビー病気のQ&Aは、情報提供を目的としたサービスのため、医師・医療従事者等による情報提供は診療行為ではありません。
診療を必要とする場合は、医師・医療機関にご相談ください。
当サービスは、信頼性および正確な情報発信に努めますが、内容を完全に保証するものではありません。
情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。