
監修者精神科・心療内科
十分な睡眠、バランスのよい食事、適度な運動、ゆっくりした呼吸などのリラックス習慣を、無理のない範囲で続けることが役立つと考えられています。
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自律神経は、体を活動モードにする交感神経と、休息モードにする副交感神経からなり、意思とは関係なく体温や心拍などを調節しています。睡眠・食事・運動などの生活習慣は自律神経の働きとも関わるとされますが、「これをすれば自律神経が整う」と単純に言い切れるほどの確かな根拠は、現時点では限られています。一方で、生活習慣そのものを整えることが心身の健康に役立つことは、国の指針などで広く推奨されています。ここでは、その内容にそって、無理なく取り組めるコツを紹介します。
自律神経を意識した食事のコツ|バランスと食事のリズム
国の「食生活指針」では、主食・主菜・副菜を基本に食事のバランスをとること、朝食をとるなど1日の食事のリズムから健やかな生活リズムをつくることがすすめられています。また、カフェインやアルコールの摂り過ぎ、寝る直前の食事は睡眠の妨げになるため、摂り方を見直すことも大切です。
睡眠不足は自律神経の乱れのもと|十分な睡眠がカギ
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人は6時間以上を目安に、必要な睡眠時間を確保することがすすめられています。睡眠時間だけでなく、朝起きたときに休まったと感じられること(睡眠休養感)も重視されています。就寝・起床の時刻をなるべく一定にする、寝室にスマートフォンを持ち込まない、寝る前の飲酒や夜食を控えるなど、できることから始めてみましょう。
適度な運動を続ける|自律神経にもよい影響が期待される
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人は歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上(1日約8,000歩以上が目安)、筋力トレーニングを週2〜3日行うことが推奨されています。同ガイドでは個人差をふまえ、「今よりも少しでも多く体を動かす」ことから始めてよいとされているので、まずは無理のない範囲で構いません。運動習慣のある人では自律神経の指標(心拍変動)が改善したと報告する研究をまとめた解析もありますが、研究間のばらつきが大きく、「適度な運動は自律神経の働きにもよい影響があるだろう」という程度に考えておくとよいでしょう。
ゆっくりした呼吸などのリラックス習慣
厚生労働省の情報サイト「こころもメンテしよう」では、不安や緊張を感じたときの対処法として、ゆっくりした腹式呼吸(いーち、にー、さーん、とゆっくり数えながら口から息を吐き、同じように鼻からゆっくり吸うことを5〜10分くり返す)が紹介されています。ヨガやマインドフルネスなど、自分に合ったリラックス法を生活に取り入れるのもよいでしょう。
自律神経を整えるうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

ここだけは伝えたいメッセージ
自律神経のケアというと特別な方法を想像しがちですが、出発点は睡眠・食事・運動・休息という基本の生活習慣を無理のない範囲で整えることです。できることから取り入れてみてください。
なお、効果には個人差があります。強い倦怠感や動悸、気分の落ち込みなどが続く場合は、自律神経の乱れ以外の原因が隠れていることもあるため、医療機関への相談をご検討ください。
まとめ:無理なく続けられる習慣が土台になる
- 食事: 主食・主菜・副菜のバランスと、朝食からはじまる1日の食事のリズムが大切です
- 睡眠: 成人は6時間以上を目安に睡眠時間を確保することがすすめられています
- 運動: 1日60分以上の歩行などの身体活動と週2〜3日の筋トレが推奨されており、自律神経にもよい影響が期待されます
- リラックス習慣: ゆっくりした腹式呼吸は、不安や緊張への対処法として紹介されています
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(参考文献)
厚生労働省. 健康づくりのための睡眠ガイド2023. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/suimin/index.html.(参照 2026-09-25).
厚生労働省. 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(概要). https://www.mhlw.go.jp/content/001204942.pdf.(参照 2026-09-25).
文部科学省・厚生労働省・農林水産省. 食生活指針(平成28年6月一部改正). https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/shishinn.html.(参照 2026-09-25).
厚生労働省 こころもメンテしよう. 腹式呼吸を繰り返す. https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/self/text3.html.(参照 2026-09-25).
Amekran Y, El Hangouche AJ. Effects of Exercise Training on Heart Rate Variability in Healthy Adults: A Systematic Review and Meta-analysis of Randomized Controlled Trials. Cureus. 2024;16(6):e62465.






