体脂肪を減らす機能性表示食品の成分にはどんな違いがありますか?茶カテキン・葛の花由来イソフラボン・難消化性デキストリンの特徴を教えてください。
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体脂肪を減らす機能性表示食品の成分にはどんな違いがありますか?茶カテキン・葛の花由来イソフラボン・難消化性デキストリンの特徴を教えてください。

石川 翔理監修者

医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科

石川 翔理

茶カテキンは脂肪の代謝を促す作用、葛の花由来イソフラボンは内臓脂肪への作用、難消化性デキストリンは食後の脂肪吸収に関与するとされ、それぞれメカニズムが異なると報告されています。

機能性表示食品とは|「届出制」の食品であり医薬品ではない

はじめに、機能性表示食品は事業者の責任で科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品であり、国(消費者庁)が個別に審査・承認した「特定保健用食品(トクホ)」とは異なります。また、医薬品ではないため、病気の治療や予防を目的とするものではありません。あくまで健康維持のサポートとして位置づけられており、食事や運動といった生活習慣の改善を基本としたうえで、補助的に活用することが推奨されます。

茶カテキン(緑茶カテキン)|脂肪の代謝を促す作用

茶カテキンは緑茶に含まれるポリフェノールの一種です。脂肪の酸化分解(脂肪をエネルギーに変えること)を促すはたらきがあるとされ、「体脂肪を減らす」タイプの機能性表示食品の主成分として広く使われています。

12週間の二重盲検RCT(参加者も研究者も何を摂取しているかわからない状態で行う試験)では、高カテキン茶(1日あたり583mgのカテキンを含む茶飲料)を摂取した群で、体脂肪・BMI・ウエスト周囲径・LDLコレステロールが有意に低下したと報告されています[Obesity (Silver Spring). 2007;15(6):1473-83.]。ただし、効果には個人差があり、茶カテキンを摂るだけで体脂肪が大幅に減るというものではありません。

葛の花由来イソフラボン|内臓脂肪への作用

葛の花由来イソフラボンは、マメ科の植物である葛(くず)の花から抽出されるイソフラボンの一種です。内臓脂肪の蓄積を抑える可能性が報告されており、「内臓脂肪を減らす」と表示された機能性表示食品に使用されています。

BMI25kg/m²以上の肥満者81名を対象とした12週間のRCTでは、葛の花抽出物300mg/日(イソフラボン54mg相当)を摂取した群で内臓脂肪面積が有意に減少したと報告されています。一方、皮下脂肪面積には有意な変化が認められませんでした[Biosci Biotechnol Biochem. 2012;76(8):1511-1517.]。つまり、内臓脂肪に対して選択的にはたらく可能性が示唆されていますが、大規模な追試はまだ限られています。

難消化性デキストリン|食後の脂肪吸収に関与

難消化性デキストリンはトウモロコシ由来の水溶性食物繊維です。食事と一緒に摂ることで、食後の脂肪の吸収を穏やかにし、中性脂肪の上昇を抑える可能性が報告されています。「脂肪の吸収を抑える」タイプの機能性表示食品やトクホに広く使用されています。

3件のRCT(計275名)を統合したメタ分析では、難消化性デキストリンを8〜12週間摂取した群で、BMIが−0.39kg/m²、体重が−0.81kg有意に低下したと報告されています[J Pharm Health Care Sci. 2017;3:15.]。つまり、この報告では、難消化性デキストリンに体重を減らす作用がある可能性が示されています。一方で効果の大きさは緩やかであり、食事改善や運動と組み合わせることが前提とされています。

3成分の比較|目的に合わせた選び方のヒント

それぞれの成分は、作用するメカニズムが異なります。茶カテキンは脂肪の代謝促進、葛の花由来イソフラボンは内臓脂肪への選択的な作用、難消化性デキストリンは食後の脂肪吸収の抑制というように、アプローチが異なると考えられています。

どの成分も「これだけ摂れば体脂肪が大幅に減る」というものではなく、あくまで健康維持のサポートです。体脂肪を減らすために最も重要なのは、食事の改善と適度な運動が基本であり、機能性表示食品はそれらを補助するものとして位置づけることが推奨されます。なお、持病がある方や薬を服用中の方は、利用前に医師や薬剤師に相談することが望ましいです。

機能性表示食品を活用するうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

機能性表示食品を活用するうえで日常生活の工夫について、3つのコツと内容、理由をまとめた表です。1つ目は「生活習慣の改善を最優先にする」で、内容は「食事のバランス改善と適度な運動をまず行い、そのうえで機能性表示食品を補助的に取り入れる」ことです。理由は「機能性表示食品だけで体脂肪が大幅に減少することは期待しにくく、生活習慣の改善が基本と考えられている」からです。2つ目は「自分の目的、嗜好に合った成分を選ぶ」で、内容は「内臓脂肪が気になるなら葛の花由来イソフラボン、食後の脂肪が気になるなら難消化性デキストリンなど」です。理由は「成分ごとにメカニズムが異なるため、自分の目的に合った成分や摂りやすい成分を選ぶことで活用しやすくなる可能性がある」からです。3つ目は「継続して摂取する」で、内容は「最低でも8〜12週間は続けることが推奨される」ことです。理由は「多くのRCTが8〜12週間の継続摂取で効果を検証しており、短期間では変化がわかりにくい可能性がある」からです。

▶特に重要とされるのは、機能性表示食品はあくまで補助であり、食事・運動の改善が最も重要であると考えられていることです。

ここだけは伝えたいメッセージ

機能性表示食品は、日々の健康維持を助けるサポート食品として上手に活用したいものです。大切なのは、特定の食品やサプリメントだけに頼るのではなく、食事や運動といった生活習慣全体を見直すことです。

体脂肪率が高い状態が続いている場合、健診で血圧・血糖値・脂質の異常を指摘されている場合は、生活習慣病の可能性があります。機能性表示食品で対処するのではなく、医療機関への受診をご検討ください。

まとめ:体脂肪を減らす機能性表示食品の成分比較

  • 茶カテキン: 脂肪の代謝促進に関与する可能性が報告されています。体脂肪・BMI・ウエスト周囲径の低下が12週間のRCTで報告されていますが、効果には個人差があります
  • 葛の花由来イソフラボン: 内臓脂肪面積の減少に選択的にはたらく可能性が報告されていますが、大規模追試は限られています
  • 難消化性デキストリン: 食後の脂肪吸収を抑制し、体重・BMIの緩やかな低下がメタ分析で報告されています
  • 大前提: 機能性表示食品は医薬品ではなく、病気を予防したり治したりするものではありません。食事と運動の改善が基本です
  • 受診の目安: 健診で生活習慣病関連の指摘がある場合は、食品だけでの対処ではなく医療機関への受診をご検討ください

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(参考文献)

Nagao T, Hase T, Tokimitsu I. A green tea extract high in catechins reduces body fat and cardiovascular risks in humans. Obesity (Silver Spring). 2007;15(6):1473-83.


Kamiya T, Takano A, Matsuzuka Y, et al. Consumption of Pueraria flower extract reduces body mass index via a decrease in the visceral fat area in obese humans. Biosci Biotechnol Biochem. 2012;76(8):1511-1517.


Mukai J, Tsuge Y, Yamada M, Otori K, Atsuda K. Effects of resistant dextrin for weight loss in overweight adults: a systematic review with a meta-analysis of randomized controlled trials. J Pharm Health Care Sci. 2017;3:15.

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