

監修者医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
主な違いは「形状」で、原料や栄養成分、乳酸菌は基本的に同じ発酵乳です。形状で腸活への働きを比べた研究はまだなく、続けやすさで選んで問題ないと考えられます。
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飲むヨーグルトと食べるヨーグルトの違いは主に「固形度」
飲むヨーグルトと食べるヨーグルトは、どちらも「発酵乳」という同じ分類の食品です。発酵乳には、無脂乳固形分8.0%以上、乳酸菌数または酵母数が1mLあたり1,000万以上という規格が定められています。飲むヨーグルトは、いったん固まったヨーグルトをかき混ぜて液状にしたもので、甘味や果汁などを加えた製品もあります[Jミルク「findNew 牛乳乳製品の知識 3-5 ヨーグルトの種類」]。
形状の違いは満腹感や食後の空腹感の出方に関わることがある
同じ発酵乳でも、固形の食べるタイプと液状の飲むタイプでは、食後の感じ方に差が出ることがあります。食べ物の食感と満腹感の関係を調べた複数の研究を統合した分析では、固形の食品は液状の食品より食後の空腹感を抑えやすく(100点満点の目盛りでおよそ6.6ポイント低い。95%信頼区間3.5〜9.6)、とろみの強い食品ほど満腹感が高まりやすいと報告されています[Sci Rep. 2020;10:12929.]。ただし研究ごとのばらつきが大きく、著者自身も結果は控えめに解釈すべきだと述べています。食べるタイプのほうが満腹感を得やすい、という感じ方の違いの背景と考えられます。
飲むヨーグルトでも成分によって消化のされ方は変わる
液状だからといって、胃を通り過ぎる速さが一律に決まるわけではありません。飲むヨーグルトを使った研究(ブタでの胃排出の測定と、それを再現した実験室での消化試験)では、胃から先へ送り出されやすさは、飲む前のとろみそのものよりも、たんぱく質や食物繊維がどれだけ加えられているか(成分の構成)に左右されると示されています。たんぱく質や食物繊維を増やすと、カロリーが同じでも胃にとどまる時間が長くなる傾向が報告されています[Nutrients. 2018;10(9):1308.]。この結果を踏まえると、満腹感に関しては液状かどうかのほか栄養成分の影響も大きいようです。
腸活への働きを固形度の違いで比べた研究はまだない
多数の研究を体系的にまとめた報告では、ヨーグルトを含む発酵乳製品をとることと乳糖の消化・耐性との間には因果関係があるとされ、乳がん・大腸がん・2型糖尿病の発症リスクの低さとは一貫した関連が報告されています[Nutr Rev. 2021;79(5):599-614.]。また、ヨーグルトを食べることが腸内細菌のバランスの変化と関連し、ヨーグルトに使われる菌が腸の中で一時的に増えることも報告されています[BMC Microbiol. 2022;22(1):39.]。
ただし、これらはいずれも「飲む」「食べる」というヨーグルトの固形度の差を直接比べたものではありません。固形度の違いで腸活への働きに差が出るかを検証した研究は見当たらず、現時点では原料や乳酸菌が同じであることを根拠に、大きな差はないと考えられている段階です。
ヨーグルトを選ぶうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

ここだけは伝えたいメッセージ
飲むヨーグルトと食べるヨーグルトは、栄養や乳酸菌の面では共通点が多く、好みに合わせて選んで問題ありません。なお、ヨーグルトはあくまで日々の食生活を支える食品です。体調に不安がある場合や気になる症状が続く場合は、自己判断せず医療機関への相談をご検討ください。効果には個人差があります。
まとめ:形態より「続けやすさ」で選ぼう
- 主な違いは形状: 飲む・食べるの違いは主に形態で、原料・栄養成分・乳酸菌は基本的に同じ発酵乳です
- 満腹感の出方に差: 固形の食べるタイプは満腹感を得やすく、液状の飲むタイプは口当たりが軽い傾向があります
- 飲むタイプは成分が鍵: たんぱく質などの成分によって胃にとどまる時間が変わります
- 腸活の働きの比較: 形状で直接比べた研究はまだなく、大きな差はないと考えられている段階です
- 続けやすさを優先: 好みや生活に合った形で、無理なく続けることが大切です
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(参考文献)
Jミルク「findNew 牛乳乳製品の知識 3-5 ヨーグルトの種類」 https://www.j-milk.jp/findnew/chapter3/0501.html.(参照 2026-09-24).
Stribiţcaia E, Evans CEL, Gibbons C, Blundell J, Sarkar A. Food texture influences on satiety: systematic review and meta-analysis. Sci Rep. 2020;10:12929.
Ménard O, Famelart MH, Deglaire A, Le Gouar Y, Guérin S, Malbert CH, Dupont D. Gastric Emptying and Dynamic In Vitro Digestion of Drinkable Yogurts: Effect of Viscosity and Composition. Nutrients. 2018;10(9):1308.(ブタでの胃排出試験とin vitro消化試験)
Savaiano DA, Hutkins RW. Yogurt, cultured fermented milk, and health: a systematic review. Nutr Rev. 2021;79(5):599-614.
Le Roy CI, Kurilshikov A, Leeming ER, et al. Yoghurt consumption is associated with changes in the composition of the human gut microbiome and metabolome. BMC Microbiol. 2022;22(1):39.(共著者3名がDanone Nutricia Research所属)







