

監修者富士在宅診療所 一般内科
インフルエンザワクチンは、接種後およそ2週間で体に抗体ができ、効果が期待できるようになります。接種した当日からすぐに効果が出るわけではありません。
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予防接種の効果が出るまでの目安は「約2週間」
インフルエンザワクチンを接種すると、体の中で抗体(かかったことのない病原体でも攻撃できるようにする免疫のしくみ)ができるまでに、およそ2週間かかることが、アメリカの疾病対策センター(CDC)によって示されています(CDC)。この抗体が、ワクチンに含まれるウイルスによるインフルエンザを防ぐ働きをします。つまり、予防接種を受けたその日からすぐに効果が出るわけではなく、体の中で準備が整うまでに一定の時間が必要ということです。
免疫の働きから見ても「2週間」がひとつの目安
日本の健康な成人29人を1シーズン追った研究では、体内に侵入した抗原に対処するために重要な獲得免疫の目印となる数値が接種後2週間以内に上昇していたことが報告されています[Vaccines (Basel). 2024;12(6):584.]。この研究では、免疫がしっかり働くタイミングとして、接種後2週間程度かかることが示唆されています。
効果はいつまで続く?シーズンを通して少しずつ弱まっていく
せっかくできた抗体も、ずっと同じ強さで働き続けるわけではありません。流行したシーズンを通してワクチンの効き目を調べた研究をまとめた報告では、その効果が時間の経過とともに少しずつ弱まっていくことが示されています。特にA型の一部(H3N2)やB型に対しては、この傾向が見られました(A型のH1N1では低下は確認されませんでした)[J Infect Dis. 2018;217(5):731-741.]。
接種の時期は「早すぎず、遅すぎず」
ここまでをあわせると、接種の時期には2つの条件があることになります。ひとつは、抗体ができるまでに約2週間かかるため、流行が本格化してから慌てて接種しても間に合わないということ。もうひとつは、効果は弱まっていくため、極端に早く接種することが必ずしも最善とは限らないということです。具体的な接種時期については、お住まいの地域の流行状況を踏まえて、かかりつけの医療機関にご相談ください。
予防接種の効果を十分に活かすうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

ここだけは伝えたいメッセージ
予防接種を受けることで、インフルエンザにかかるリスクや重症化するリスクを減らすことが期待されます。効果が体の中に現れるまでには2週間ほどの時間がかかるため、流行が本格化する前の時期に余裕を持って接種をご検討ください。なお、ワクチンの効果には個人差があり、接種後に体調の変化が気になる場合は、医療機関への相談をご検討ください。
まとめ:予防接種の効果が出るまでの流れ
- 効果が出るまでの目安: 接種後、体の中で抗体ができるまでにはおよそ2週間かかるとされています
- 免疫の面からの裏付け: 免疫の働きを示す数値も、接種後2週間以内に上昇することが確認されています
- 効果の続き方: ワクチンの効果は少しずつ弱まっていく傾向が報告されています
- 接種の時期: 流行が本格化する前に、早すぎない時期に済ませておくことがひとつの目安になります
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(参考文献)
CDC (Centers for Disease Control and Prevention). Different Types of Flu Vaccines. https://www.cdc.gov/flu/vaccine-types/index.html.(参照 2026-10-13).
Otani N, Nakajima K, Yamada K, et al. Timing of Assessment of Humoral and Cell-Mediated Immunity after Influenza Vaccination. Vaccines (Basel). 2024;12(6):584.
Young B, Sadarangani S, Jiang L, Wilder-Smith A, Chen MI. Duration of Influenza Vaccine Effectiveness: A Systematic Review, Meta-analysis, and Meta-regression of Test-Negative Design Case-Control Studies. J Infect Dis. 2018;217(5):731-741.







