前立腺肥大症とはどのような病気ですか?
尿道を取り囲む前立腺が大きくなり、頻尿や尿の勢いの低下などの症状が現れる良性の病気です。
前立腺肥大症とは
前立腺とは、男性の膀胱(ぼうこう)の出口付近にあり、尿道を取り囲むように位置する臓器です。精液の一部となる前立腺液をつくる役割を担っています。前立腺肥大症は、この前立腺の細胞が増えて前立腺が大きくなり、膀胱から尿道にかけての機能に障害が起こる病気です。
前立腺肥大症の原因
前立腺肥大症の主な原因は、加齢と男性ホルモンの影響と考えられています(男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン)。組織学的な前立腺の肥大は30歳代から認められはじめ、80歳代では約90%に達するという報告があります(Roehrborn, Rev Urol. 2005)。
前立腺肥大症の症状
前立腺肥大症に伴う症状は「下部尿路症状」と呼ばれ、大きく次の3つに分けられます。
蓄尿症状(尿をためる段階のトラブル)
- 日中のトイレの回数が増える(昼間頻尿)
- 夜間に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)
- 急に強い尿意を感じて我慢しにくくなる(尿意切迫感)
排尿症状(尿を出す段階のトラブル)
- 尿の勢いが弱くなる(尿勢低下)
- 排尿の途中で尿が途切れる(尿線途絶)
- 尿が出始めるまでに時間がかかる(排尿遅延)
- 尿を出すためにお腹に力を入れる必要がある(腹圧排尿)
- 尿を出そうとしても出ない(尿閉:にょうへい)
排尿後症状(尿を出したあとの症状)
- 排尿後も尿が残っている感じがする(残尿感)
- 排尿後にぽたぽたと尿がたれる(排尿後滴下)
前立腺肥大症が進行すると、急に尿が出なくなる「尿閉」を起こすことがあります。尿閉は膀胱に尿がたまり続ける状態で、下腹部の強い痛みを伴い、緊急の処置が必要になることもあります(男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン)。排尿に関する症状が気になるときは、早めに泌尿器科への受診をご検討ください。
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(参考文献)
JAID/JSC感染症治療ガイド・ガイドライン作成委員会.JAID/JSC感染症治療ガイド2023. ライフサイエンス出版株式会社.
Roehrborn CG. Benign prostatic hyperplasia: an overview. Rev Urol. 2005;7 Suppl 9(Suppl 9):S3-S14.
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東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
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