前立腺肥大症
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更新日:8/22/2023
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前立腺肥大症について「ユビー」でわかること
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前立腺肥大症のQ&A
- A.
尿道を取り囲む前立腺が大きくなることで、尿の回数が増える、突然強い尿意を感じる、尿の勢いが弱くなるなどの症状を生じる病気です。
解説男性の膀胱の出口には、尿道を取り囲むようにして「前立腺」という器官があります。前立腺肥大症は、この前立腺の中の細胞が異常に増殖することによって、膀胱から尿道まで(下部尿路)の機能に障害が起こる病気です。代表的な症状は以下の通りで、これらはまとめて「下部尿路症状」と呼ばれます。
- 日中の排尿回数が多い(昼間頻尿)
- 夜間に排尿がある(夜間頻尿)
- 排尿後に残尿感がある
- いきなり強烈な尿意を催す(尿意切迫感)
- 尿の勢いが弱まる(尿勢低下)
なお、前立腺肥大症は年齢とともに増加する傾向があります。顕微鏡で観察できるレベルの前立腺肥大症が見られる方は、40代で20%、60代で50〜60%、70代以降は80〜90%という報告があります。また、前立腺の肥大によって、尿の勢いが弱まるなどの中等度以上の下部尿路症状を生じている方は、40代で2%、60代で6%、70代で12%という報告があります。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本泌尿器科学会.男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン. リッチヒルメディカル,2017.
Roehrborn CG. Benign prostatic hyperplasia: an overview. Rev Urol. 2005;7 Suppl 9(Suppl 9):S3-S14. - A.
自然に治ることはありませんが、生活習慣の改善などで症状が多少緩和する可能性はあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る前立腺肥大症が自然に治ることはありませんが、生活習慣の改善によって症状(詳細はこちら)の発現・悪化を予防・改善できる可能性が報告されています。適度な運動、バランスのとれた食事、禁煙といった生活習慣の改善に継続的に取り組むことが大切です。
- A.
尿の回数が増える、尿の勢いが弱まる、排尿後も尿が残っている感じがするなどの症状が挙げられます。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る前立腺肥大症に伴う症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- 日中の排尿回数が多い(昼間頻尿)
- 夜間に排尿がある(夜間頻尿)
- 排尿後に残尿感がある
- いきなり尿意を催す(尿意切迫感)
- 尿の勢いが弱まる(尿勢低下)
- 排尿中に尿が途切れる(尿線途絶)
また、病気が進行すると、さらに以下のような症状が生じることがあります。
- いきなり尿意を催して尿が漏れる(切迫性尿失禁)
- 尿が出なくなる(尿閉)
これらの症状は、膀胱から尿道まで(下部尿路)の機能に起こる症状として「下部尿路症状」と総称されます。
なお、下部尿路症状の他に、勃起障害や勃起不全(ED)、射精などの性機能障害を合併することもあります。何か気になる症状があれば、泌尿器科への受診をご検討ください。 - A.
尿の回数が増える、尿の勢いが弱まる、排尿後も尿が残っている感じがするなどの症状が挙げられます。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る前立腺肥大症に伴って初期から見られる症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- 日中の排尿回数が多い(昼間頻尿)
- 夜間に排尿がある(夜間頻尿)
- 尿の勢いが弱まる(尿勢低下)
- 排尿後も尿が残っている感じがする(残尿感)
- いきなり尿意を催す(尿意切迫感)
これらの症状は、膀胱から尿道まで(下部尿路)の機能に起こる症状として「下部尿路症状」と総称されます。
なお、下部尿路症状の他に、勃起障害や勃起不全(ED)、射精などの性機能障害を合併することもあります。何か気になる症状があれば、泌尿器科への受診をご検討ください。 - A.
明確に効果がある飲み物は特にありません。ただし、食事の改善で前立腺肥大症が多少抑制される可能性はあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る前立腺肥大症を改善させる飲み物のようなものは特にありません。ただし、野菜や穀物、大豆などに多く含まれるイソフラボノイドやリグナンなどが前立腺肥大症の進行を抑える可能性は報告されています。
なお、前立腺肥大症がなくても、水分を摂りすぎることで尿量が増え、日中の頻尿や夜間頻尿などの症状が増えてしまうことがあります。また、飲酒によって前立腺肥大症が一時的に悪化することがあります。 - A.
前立腺の肥大は加齢とともに生じますが、生活習慣の改善で症状を予防・改善できる可能性は報告されています。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る前立腺の肥大は、基本的に正常な精巣があれば加齢に伴って起こるもので、それ自体を防ぐことは難しいと言えます。ただし、生活習慣の改善によって前立腺の肥大に伴う症状の発現や悪化を予防・改善できる可能性はあります。適度な運動、バランスのとれた食生活、禁煙などに継続的に取り組むことが大切です。
- A.
前立腺による尿道の圧迫を緩める薬や、前立腺を小さくする薬などを使用します。
解説前立腺肥大症に対しては「前立腺の出口を広げる薬」や「前立腺を小さくする薬」が用いられます。それぞれの薬に副作用のリスクがあるため、服薬については受診先の医師と相談する必要があります。
前立腺の出口を広げる薬
α1遮断薬、PDE5阻害薬といった薬があります。
α1遮断薬
膀胱の出口付近や前立腺にある平滑筋を直接的に緩め、前立腺肥大症による下部尿路症状を軽減させます。効果は内服当日から1週間以内に表れます。
主な副作用としては、逆行性射精という射精障害や、立ち眩みのような起立性低血圧があります。また、眼科手術の際に「術中虹彩緊張低下症候群」という合併症を引き起こしてしまう可能性があるため、手術を行う際は使用中の薬について事前に担当医に伝えるようにしてください。
α1遮断薬には、シロドシン、タムスロシン、ナフトピジルなどの薬剤があります。PDE5阻害薬
血管の壁から一酸化窒素(NO)を産生させて、前立腺や尿道の平滑筋を間接的に緩め、前立腺肥大症による下部尿路症状を軽減させます。効果は内服当日から1週間以内に表れます。
主な副作用としては、消化器症状、ほてり、低血圧、頭痛が挙げられます。
なお、PDE5阻害薬は用量によっては勃起障害や勃起不全(ED)の治療薬にもなります。ただし、狭心症などに対して使用される硝酸薬を服用している場合、過度な血圧低下を招くことがあるため併用できません。心臓の病気がある方は担当の先生にご相談ください。
PDE5阻害薬のうち、前立腺肥大症に対して処方された際に保険適用となるのはタダラフィルのみです。前立腺を小さくする薬
5α還元酵素阻害薬
男性ホルモンによる前立腺細胞の増殖を抑制し、徐々に前立腺を縮小させて、前立腺肥大症による下部尿路症状を軽減させます。前立腺体積が30ml以上の方のみ使用可能です。効果は内服開始から1ヶ月〜半年の間に徐々に表れます。
主な副作用としては、ED、射精障害、性欲低下、女性化乳房があります。
注意点としては、男性ホルモンが抑えられることで、前立腺がんの腫瘍マーカーである前立腺特異抗原(PSA)が見かけ上は半分になってしまうことが挙げられます。そのため、5α還元酵素阻害薬の内服中は、PSAを2倍にして評価する必要があります。
5α還元酵素阻害薬のうち、前立腺肥大症に対して処方された際に保険適用となるのはデュタステリドのみです。その他の内服薬
強い有効性を示す論文は少ないものの、前立腺肥大症に対して処方された時に保険適用となる薬剤がいくつかあります。例えば以下のようなものが挙げられます。
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)などの漢方
- セルニルトンなどの生薬
また、前立腺肥大症のある方は、過活動膀胱などの突然尿意を催してしまう病気を生じることがあります。その場合は、上記以外の内服薬として、β3刺激薬や抗コリン薬といった膀胱の過剰な収縮を抑える薬を使用することもあります。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本泌尿器科学会.男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン. リッチヒルメディカル,2017.
Gacci M, Corona G, Salvi M, et al. A systematic review and meta-analysis on the use of phosphodiesterase 5 inhibitors alone or in combination with α-blockers for lower urinary tract symptoms due to benign prostatic hyperplasia. Eur Urol. 2012;61(5):994-1003. - A.
排尿回数が増える、夜も尿意から目が覚めてしまうなど気になる症状があれば、受診を検討してみてください。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る前立腺肥大症は命に直接関わる病気ではありませんが、生活の質を低下させる疾患の一つです。我慢しすぎると尿が出なくなる(尿閉)になることもあります。気になる症状があれば、年齢のせいだからと我慢せず、泌尿器科の受診をご検討ください。
- A.
泌尿器科を受診してください。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る前立腺肥大症が疑われる時は、まず泌尿器科を受診しましょう。泌尿器科では、前立腺肥大症などに関する特殊なアンケートや、超音波検査、血液検査、尿検査、ウロフロメトリー検査(尿流量測定)などの検査ができます。アンケートとしては、国際前立腺症状スコア(IPSS)や、主要下部尿路症状質問票(CLSS)、過活動膀胱症状質問票(OABSS)などが用いられます。これらのアンケートや検査の結果から、個々人の状態や生活に合わせた治療薬や手術の提案を行うことが可能です。
前立腺肥大症について、医師からのよくある質問
- 尿が途中で出なくなることがありますか?
- 尿の回数が増えましたか?
- 尿を我慢できないと感じ、トイレに急ぐときがありますか?
- ここ1ヶ月の間、尿を出すためにお腹に力を入れることが多かったですか?
- おしっこが出にくい、あるいは少ないですか?
監修医師
診療科・専門領域
- 泌尿器科