神経因性膀胱
と症状の関連性をAIで無料でチェック
更新日:2024/03/28
あなたの症状と神経因性膀胱の関連をAIでチェックする
神経因性膀胱について「ユビー」でわかること
※コロナの症状を確認したい方はコロナ症状チェックから
神経因性膀胱と特に関連する症状について
次のような症状がある方はご注意ください。
尿が途中で出なくなることがある
- 自覚した時期
- 1か月以上前から
尿を我慢できないと感じトイレに急ぐ時がある
- 自覚した時期
- 1か月以上前から
- 症状の程度
- しばしば、トイレ2回に1回以上
尿の回数が増えた
- 自覚した時期
- 1か月以上前から
- 症状の程度
- 8-14回
残尿感
- 症状の頻度
- ほとんど、トイレ行ったとき毎回
- 自覚した時期
- 1か月以上前から
お腹にガスがたまったり、張った感じがする
- 症状の頻度
- ほぼ毎日同じような症状がある
神経因性膀胱とはどんな病気ですか?
「神経因性膀胱」とは、神経の障害が原因で、頻尿や尿閉、尿失禁といった排尿の異常が起こる病気です。原因には脊髄の損傷や脳血管疾患、パーキンソン病、糖尿病、お腹や背中の手術などが考えられ、治療には薬での排尿のコントロールや、カテーテル挿入による導尿を行います。原因となり得る病気や出来事のご経験があり、排尿トラブルがある場合は、神経因性膀胱が疑われるので泌尿器科を受診しましょう。
神経因性膀胱の特徴的な症状はなんですか?
次の症状などが特徴として見られます
神経因性膀胱への対処法は?
排尿に関する症状が気になる場合は泌尿器科を受診をしましょう。
神経因性膀胱の専門医がいる近くの病院はありますか?
神経因性膀胱の専門医がいる病院を見る神経因性膀胱のQ&A
- A.
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
解説以下の2つの項目がどちらも当てはまる場合は、神経因性膀胱の可能性があります。
ただ、他の原因でも同じような症状がでることはありますので、気になる症状がある場合は、検査も含めてお近くの泌尿器科を受診しましょう。以下のような脳や脊髄、末梢神経に関する病気や出来事の経験がある
など
より詳細な病名や出来事については、「神経因性膀胱の原因は何がありますか?」をご参照ください。以下の症状がひとつでもあり、日常生活に影響がある
- 尿の勢いの低下している、尿が出にくい、尿がでない
- すぐにトイレに行きたくなる、トイレに行く回数が多い
- 尿意を感じない
- 我慢できず尿が漏れる、尿が勝手に漏れる
また、症状検索エンジン「ユビー」も質問に答えるだけでセルフチェックができますので、ご活用ください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る榊原隆次. 神経因性膀胱ベッドサイドマニュアル. 中外医学社. 2023
日本排尿機能学会など. 脊髄損傷における下部尿路機能障害の診療ガイドライン 2019年版. 中外医学社. 2019
日本排尿機能学会/日本泌尿器科学会. 過活動膀胱診療ガイドライン第3版. リッチヒルメディカル. 2022 - A.
尿が出しにくい、尿の回数が増える、尿意を感じにくくなるなど、さまざまな症状があります。
解説神経因性膀胱の初期症状は原因によって異なりますが、主に以下のような症状が混在して現れることがあります。
- 急に異常な尿意を感じる(尿意切迫感)
- 尿意が低下する、尿意を感じない(膀胱の知覚低下、消失)
- 尿が出しにくくなる(排尿困難)
- 尿がでない(尿閉)
- 我慢できずに尿が漏れる、尿意に関係なく尿が漏れる(尿失禁)
特に脳卒中や脊髄損傷の急性期では、膀胱からの信号が遮断されることでの尿閉や、尿が膀胱の許容量以上に溜まり尿が漏れ出る(溢流性尿失禁)が多くなると報告されています。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る榊原隆次. 神経因性膀胱ベッドサイドマニュアル. 中外医学社. 2023
日本排尿機能学会など. 脊髄損傷における下部尿路機能障害の診療ガイドライン 2019年版. 中外医学社. 2019
日本排尿機能学会/日本泌尿器科学会. 過活動膀胱診療ガイドライン第3版. リッチヒルメディカル. 2022 - A.
突然強い尿意を感じる、尿が出せなくなる、尿が漏れるなど、原因によってさまざまな症状があります。
解説尿のコントロールには脳と脊髄、膀胱周囲の末梢神経(脊髄と膀胱を連携させる)の3つの神経系が調整し合っており、それぞれの部位の病気や損傷具合によって症状が多少異なります。そのため、神経因性膀胱をひとまとめに捉えると症状はさまざまですが、原因の部位によって分類することができます。
脳に異常がある場合
脳でのコントロールが効きにくくなるため、膀胱が勝手に収縮することや、尿道が勝手に緩むことがあります。そのため、尿を長時間溜めることが難しくなります。
- 急に尿意を催し、尿の回数が増える
- 常に、またはすぐに尿意を感じる
- 尿意が強く尿が漏れる
- 尿意がなくても尿が漏れる
症状が慢性的になると、尿の勢いが弱くなり、尿を出し切れなくなることもあります。
脊髄に異常がある場合
膀胱から脳への信号や、脳から膀胱や尿道への信号がうまく伝わらず、脳と膀胱、膀胱と尿道の連携が出来なくなることがあります。尿が勝手にでるために尿が長時間溜められず、尿も出しにくくなります。
- 尿意を感じない、尿意が弱くなる
- 尿意がなくても尿が漏れる
- 尿を出そうとしても少ししか出ない、全くでない
症状が慢性的になると、膀胱が損傷して膀胱から腎臓に尿が逆流することで、尿路感染症や腎機能の低下などを生じることがあります。また、頚髄損傷などでは、慢性期に膀胱に尿が溜まりすぎると、自律神経の異常な反射によって血圧が上がり、脈が遅くなる自律神経過反射を起こすことがあります。
末梢神経に異常がある場合
膀胱や尿道の筋肉の働きが弱まり、それぞれの弱まりの程度によって症状がさまざまです。尿の勢いが弱まり、尿が出し切れなくなることや、膀胱が膨らみすぎて尿が漏れることが多いです。
- 尿意が弱くなる、まれに感じなくなる
- 尿の勢いが弱まる、尿が出せなくなる
- 尿意によらず尿が漏れる
- 膀胱が異常に膨らみ、下腹部の膨らみを尿意と感じる
症状が慢性的になると、膀胱が損傷して膀胱から腎臓に尿が逆流することで、尿路感染症や腎機能の低下などが生じることがあります。
特殊な場合
脳梗塞や事故による脊髄損傷のような突然の病気・事故の場合は、直後から神経系の働きが悪くなり、しばらくの間、以下のような症状が現れます。
- 尿が出せなくなる
- 尿意を感じなくなる
- 膀胱が満杯になると勝手に漏れる
症状の持続期間は原因の重症度により異なります。また、回復してくると上記で説明したような原因の部位ごとの症状に落ち着くことが多いです。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る榊原隆次. 神経因性膀胱ベッドサイドマニュアル. 中外医学社. 2023
日本排尿機能学会など. 脊髄損傷における下部尿路機能障害の診療ガイドライン 2019年版. 中外医学社. 2019
日本排尿機能学会/日本泌尿器科学会編. 二分脊椎に伴う下部尿路機能障害の診療ガイドライン2017年版. リッチヒルメディカル. 2017
日本排尿機能学会/日本泌尿器科学会. 過活動膀胱診療ガイドライン第3版. リッチヒルメディカル. 2022 - A.
脳血管疾患やパーキンソン病、脊髄損傷、糖尿病、腹部の手術など、尿をコントロールする神経系にダメージを与える病気や出来事が主な原因です。
解説膀胱は、末梢神経と脊髄を通して、脳と情報伝達をしています。
その神経系に障害が起こり、尿を出したり溜めたりすることに異常が生じる病気をまとめて神経因性膀胱と言います。症状によっては過活動膀胱に当てはまることがあります。
神経因性膀胱の原因をくわしく分類すると以下のようになります。脳に異常がある場合
脳は無意識のうちに、膀胱に対して尿を出すこと(排尿)や尿を溜めること(蓄尿)の指令を出すことができます。しかし、脳に異常が生じることよって、その機能が損なわれてしまい、神経因性膀胱を発症することがあります。
それぞれの病気の部位や程度により神経因性膀胱を発症することがあります。また、脳血管疾患では20~50%程度の割合で発症する可能性があります。
脊髄に異常がある場合
脊髄反射や膀胱と脳の神経伝達の中継役として重要な脊髄に異常があると、神経因性膀胱を発症することがあります。
- 脊髄損傷
- 椎間板ヘルニア
- 多発性硬化症
- 急性散在性脳脊髄炎
- 脊髄を圧迫する腫瘍
末梢神経に異常がある場合
脊髄の中でも膀胱に近い仙髄(せんずい)という部位には、膀胱への指令を調整する機能があります。その周囲から膀胱に伸びる末梢神経に異常があると、神経因性膀胱を発症することがあります。
- 糖尿病性末梢神経障害
- 腰部脊柱管狭窄症
- 二分脊椎
- お腹の手術
- ギランバレー症候群
また、糖尿病では40~50%程度の割合で神経因性膀胱を発症する可能性があります。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るRyuji Sakakibara et al. How brain diseases affect the lower urinary tract function?. Bladder (San Franc). 2023, 10, e21200001.
榊原隆次. 神経因性膀胱ベッドサイドマニュアル. 中外医学社. 2023
日本排尿機能学会など. 脊髄損傷における下部尿路機能障害の診療ガイドライン 2019年版. 中外医学社. 2019
日本排尿機能学会/日本泌尿器科学会編. 二分脊椎に伴う下部尿路機能障害の診療ガイドライン2017年版. リッチヒルメディカル. 2017
日本排尿機能学会/日本泌尿器科学会. 過活動膀胱診療ガイドライン第3版. リッチヒルメディカル. 2022
神経因性膀胱について、医師からのよくある質問
- 尿の回数が増えましたか?
- 尿を我慢できないと感じ、トイレに急ぐときがありますか?
- 排尿後2時間以内に再度尿意を感じる事がありますか?
- 尿を漏らしてしまうことはありますか?
- 尿の勢いが弱いと感じることがありますか?
監修医師
診療科・専門領域
- 泌尿器科