前立腺癌
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更新日:8/22/2023
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前立腺癌について「ユビー」でわかること
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前立腺癌のQ&A
- A.
男性だけが有する、精液の一部を作る臓器である「前立腺」にできるがんのことです。
解説男性には、膀胱の出口の尿道を取り囲むようにしてある「前立腺」という臓器があります。この前立腺にできるがんを「前立腺がん」と言います。
前立腺がんは、前立腺特異抗原(prostate specific antigen : PSA)検査を用いた検診が普及してきたこともあり、日本でも2016年以降男性で最も多く見つかるがんになっています。最新(2023年時点)の日本のデータでは、男性が生涯で前立腺がんに罹患する確率は約11%、9人に1人と言われています。
前立腺がんは多くが腺がん(体を構成する組織のうち、腺組織とよばれる上皮組織から発生するがん)ですが、顕微鏡で見ると様々なタイプに分けることができます。非常にゆっくり進行するタイプもあれば、急激に進行するタイプもあります。
生存率や取るべき治療法は、病気のステージやリスク、年齢によって異なります。治療法の選択肢は、手術療法、放射線療法、ホルモン治療、化学療法、PSA監視療法、その他の局所療法など多岐にわたります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る国立がん研究センター.“がん種別統計情報 前立腺”.ganjoho.jp.https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/20_prostate.html,(参照 2023-03-21).
日本泌尿器科学会, 日本病理学会, 日本医学放射線学会.泌尿器科・病理・放射線科 前立腺癌取扱い規約 第5版. メディカルレビュー社,2022. - A.
主に加齢や遺伝、人種、食生活、喫煙などが原因として考えられています。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る原因はすべてが明確にされているわけではありませんが、加齢(高齢な方ほど多い)、遺伝(家族歴がある方のほうが多い)、人種(日本人などのアジア人は欧米人に比べると少ない)は危険因子(リスクファクター)として知られています。
また、その他の原因として、不健康な食生活(脂肪の多い食事や緑黄色野菜の不足など)や肥満、糖尿病、メタボリック症候群も、発がんリスクを高める可能性があると報告されています。 - A.
患者さんの年齢やがんの進行度合い(ステージ)によって異なるため、一概には言えません。
解説余命は個人個人の年齢によって異なりますので、一概に述べることは難しいです。ただし、診断から5年後の相対生存率(5年相対生存率)については、診断時のステージが転移のないステージⅠ~Ⅲだった場合約100%、転移のあるステージⅣの場合約65.1%であるとする報告があります。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る国立がん研究センター.“がん種別統計情報 前立腺”.ganjoho.jp.https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/20_prostate.html,(参照 2023-03-21).
“全がん協生存率調査”.全国がんセンター協議会.https://www.zengankyo.ncc.go.jp/etc/,(参照 2023-03-21)
日本泌尿器科学会, 日本病理学会, 日本医学放射線学会.泌尿器科・病理・放射線科 前立腺癌取扱い規約 第5版. メディカルレビュー社,2022. - A.
前立腺がんのステージはおおまかに3つに分けられます。
解説個人個人で病気の進行度や悪性度は異なりますが、TNM分類(がんの大きさ・リンパ節転移・遠隔転移による詳細な進行度の分類)を元に、診断時の前立腺がんのステージはステージⅠ〜Ⅳに分けられます。さらに大きく分けると下記のように3つに分けられます。
ステージⅠとⅡ
がんが前立腺の被膜(前立腺を覆いつつむ膜)を超えず、前立腺の中にとどまっている状態。
ステージⅢ
がんが前立腺の被膜を超えている、または被膜を超えて隣接する構造物にも浸潤している状態。
ステージⅣ
がんがリンパ節を含めて、前立腺に隣接していない臓器に転移している状態。
なお、前立腺がんの診断から5年後の相対生存率(5年相対生存率)については、診断時のステージが転移のないステージⅠ~Ⅲだった場合約100%、転移のあるステージⅣの場合約65.1%であるとする報告があります。転移の有無によってかなり大きく生存率が変わってくるため、早期発見・早期診断のためにも定期健診を受診するようにしましょう。
また、前立腺がんの進展リスクなどを大まかに予想するにあたっては、ステージに加えて、血液検査をはじめとする検査結果が参照されます。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本泌尿器科学会, 日本病理学会, 日本医学放射線学会.泌尿器科・病理・放射線科 前立腺癌取扱い規約 第5版. メディカルレビュー社,2022.
“全がん協生存率調査”.全国がんセンター協議会.https://www.zengankyo.ncc.go.jp/etc/,(参照 2023-03-21). - A.
前立腺がんが進行すると、尿が出にくい、尿の回数が増える、下腹部の違和感、体の痛みなどの症状が見られることがあります。
解説前立腺がんの症状は大きく分けて、①前立腺による泌尿器系の症状、②前立腺がんが転移して生じる症状、③その他の症状に分けられます。なお、症状はがんがある程度進行しないと出ないことが多いです。
泌尿器系の症状
前立腺は、膀胱の出口の尿道を取り囲むような形であります。がんが大きくなって尿の通り道が圧迫されると、尿そのものや排尿に関する症状が出ることがあります。
- 尿が出しにくい(排尿困難)
- 尿が出ない(尿閉)
- 尿の回数が多い(頻尿)
- 排尿時に痛みが起こる(排尿時痛)
- 尿に血が混じる(血尿)
- 背中に痛みや違和感が起こる(尿管圧迫による水腎症)
転移による症状
前立腺がんは骨に転移することが多いです。骨転移が起こると、それによる症状が出ることがあります。また、骨以外の部位に転移することもあり、転移の場所によって症状が異なります。
- 体が痛い、骨が痛い、骨を押すと痛い、痛くて動けない、痛くて寝られない(癌性疼痛、病的骨折)
- 力が入らない、しびれがある(脊椎転移による脊髄圧迫症状)
その他の全身症状
がんは勝手に体内の栄養やエネルギーを消費して、さらに無秩序に増殖するため、それによって様々な症状が出ることがあります。
- 意図せず体重が減る(体重減少)
- 体がだるい(倦怠感)
- 微熱が続く(発熱)
- 下腹部の違和感
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本泌尿器科学会, 日本病理学会, 日本医学放射線学会.泌尿器科・病理・放射線科 前立腺癌取扱い規約 第5版. メディカルレビュー社,2022.
日本泌尿器科学会.前立腺癌診療ガイドライン2016年版. メディカルレビュー社,2016. - A.
早期では無症状の場合が多く、検診によって見つかる場合が多いです。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る初期の前立腺がんには特有の自覚症状がなく、症状は比較的進行してから生じることが多いです。そのため、前立腺がんはPSA検査を行わないと一般的には見つかりにくいと言われています(ただし、例外的にPSAの上昇をもたらさない前立腺がんも2〜3%程度あります)。
PSA検査を受けることが早期発見・早期診断につながりますので、定期的な検査などはきちんと受けるようにしましょう。 - A.
検診でPSAの値が高く出たことが受診のきっかけとなる場合が多いです。定期的に検診を受けましょう。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る検診のPSA検査で前立腺がんの疑いを指摘されたら、一度お近くの泌尿器科を受診してください。PSAは、前立腺がんのほかに前立腺肥大症や前立腺炎でも上昇することがあるため、PSAが高い場合は定期的な検査をお勧めします。
なお、一般的にはPSAが4.0ng/mLを超えたら、PSAが高いと考えます。PSAは年齢を重ねるにしたがって上昇する傾向がありますので、年齢に応じて基準を分けて考える(50~64歳:3.0ng/mL、65~69歳:3.5ng/mL、70歳以上:4.0 ng/mL)こともあります。ただし、これはあくまで一つの基準ですので、ご自身のPSA値が高いかどうかは無理に自分で判断しようとせず、一度お近くの泌尿器科で診察してもらいましょう。 - A.
泌尿器科を受診しましょう。
前立腺癌について、医師からのよくある質問
- 排尿するときに、焼けるような感じや痛みを伴い、尿の量も少ないような状態ですか?
- ここ1ヶ月の間、尿を出すためにお腹に力を入れることが多かったですか?
- 尿が途中で出なくなることがありますか?
- 尿を出すときに痛みはありますか?
- おしっこが出にくい、あるいは少ないですか?
監修医師
診療科・専門領域
- 泌尿器科