背骨が痛いのは何の病気?背中が痛い・背中を曲げると痛い・仰向けになれない
監修医師濱畑 智弘山田記念病院 整形外科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/01/18
背部痛で症状チェックした人の受診データ(診断名・診療科)
受診後に報告された診断名
受診した診療科
「背部痛」を最も気になる症状として症状チェックを始めた人が、受診後に回答したデータ(自己申告、2021年1月〜2026年9月)です。医師による記録ではなく、世の中全体の割合でもありません。
※%は回答した人に占める割合です。診断名は複数回答のため、合計は100%になりません。
※回答が1,000人以上ある症状・病名のデータに限って掲載しています。
背部痛の症状でユビーを利用したユーザーの実際の受診データ(自己申告)では、受診後に報告された診断名は、筋肉痛、胃炎、腰痛症、胃食道逆流症(GERD)など1446種類に分かれ、一番多い筋肉痛でも11%でした。
背部痛が気になって受診した人は、整形外科(42%)、内科(28%)、消化器内科(7%)などに分かれています。
同じ症状で症状チェックを始めても、その後の状態によって、診断名や受診する診療科は分かれます
- 診断名
- 1446種類
- 診療科
- 54種類
「背部痛」を最も気になる症状として症状チェックを始めた人が、受診後に回答したデータ(自己申告、2021年1月〜2026年9月)です。医師による記録ではなく、世の中全体の割合でもありません。
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背中の痛みがある
「背中の痛み」は、筋肉の疲労による筋肉痛、骨の異常や天気・湿度などによる神経痛、ストレスなどの場合がありますが、なかには重大な病気が隠れている場合があります。背中の痛みの症状や関連する病気についてまとめていますので、症状が気になる方はぜひご覧ください。
背中の痛みがある
痛さで仰向けになれない
「痛さで仰向けになれない」に関連する主の病気には、骨粗しょう症、腰椎症、脊椎圧迫骨折などがあります。
痛さで仰向けになれない
背骨を握りこぶしで軽く叩くと激しく痛む
背骨を軽く叩くと激しく痛むとは、脊椎の叩打痛が陽性の状態です。脊椎圧迫骨折や化膿性脊椎炎、脊椎転移では骨の構造的な破壊や炎症により叩打刺激で鋭い痛みが誘発されます。発熱や体重減少を伴う場合は、感染や悪性腫瘍の除外のため早急な受診を検討してください。
背骨を握りこぶしで軽く叩くと激しく痛む
背中の痛みの原因
背中の痛みに加えて、皮膚の表面にぶつぶつのようなものが見られる場合、どのような病気が考えられますか?
帯状疱疹など皮膚の病気が考えられます。
背中の痛みやしびれに伴って、痛みを伴う赤い斑点や水ぶくれが皮膚の表面にできている場合、帯状疱疹という病気の可能性が考えられます。
帯状疱疹とは、ストレスや疲労、高齢などの要因によって、神経に潜んでいた水痘・帯状疱疹ウイルスが活性化し、皮疹(赤みやぶつぶつなど皮膚にできる症状の総称)と痛みが出てくる病気です。
右背中が痛む原因には何が考えられますか?
背中の筋肉痛や骨折の可能性や、右の肺や腎臓、胆のうの病気の可能性があります。
背中の痛みには、背中の周りの筋肉や骨に原因がある場合と、背中以外の場所に原因がある場合があります。体を動かした際に痛みが強まる場合は、筋肉や骨の問題であることが多いです。
筋肉や骨の問題
運動や仕事によって筋肉や骨を痛めることがあります。背骨に生じやすい病気による痛みの場合もあります。
- 骨折:右の肩甲骨や肋骨を骨折すると、強い痛みを感じます。
- 頚椎椎間板ヘルニア:首の骨の間のクッション(=椎間板)が痛む病気です。痛んで変形してしまった椎間板によって、右の背中につながる神経が障害され痛みを感じます。
背中に近い内臓の問題
背中に近い内臓には、肺や腎臓、胆のうがあります。これらの内臓の病気が原因の場合があります。
- 肺の病気:右の肺での、肺炎や気胸(肺に穴が開いてしまい、肺が膨らまなくなる病気)などが原因となることがあります。
- 腎臓の病気:右の腎臓での、腎結石(腎臓の内部に石が出来る病気)、腎盂腎炎(腎臓の細菌感染症)などが原因となることがあります。
- 胆のうの病気:胆のうは体のやや右側にあります。胆のう結石(胆のう内に石ができる病気)や胆のう炎(胆のうに炎症を起こす病気)が原因となる場合があります。
背中の皮膚の問題
帯状疱疹という、水疱瘡のウイルス感染では背中に水膨れを伴う強い痛みを感じることがあります。背中は自分で直接みることができないため、ヒリヒリとした皮膚の表面に近い痛みでは注意が必要です。左右どちらか片側の背中に起こります。
この症状につながる日常生活中の原因としては、どのようなことが考えられますか?
肥満や喫煙・飲酒の習慣、労働環境などが関係する場合があります。姿勢や運動の仕方も影響することがあります。
筋肉や骨に痛みの原因がある場合、肥満や喫煙・飲酒の習慣、労働環境などが影響している可能性があります。
また、長時間同じ姿勢でいたり、急に運動したりすることで、筋肉に負担がかかって背中を痛めることもあります。
慢性的な肩こりなどから、背中にも負担が及んで痛みが起こる場合もあります。
具体的には、
- パソコンをよく使う
- 猫背や反り腰である
- 重い荷物などを運ぶ仕事をしている
といった方は背中を痛めやすいため、注意が必要です。
一般的にどのような原因が考えられますか? 考えられる病気などはありますか?
内臓の病気や骨や筋肉の病気、皮膚の病気など、考えられる原因はさまざまです。
一口に背中と言っても、痛む箇所が肩に近いのか腰に近いのかなどによって、さまざまな原因が考えられます。
肩に近い箇所が痛む場合
肺、心臓、食道の異常が考えられるので、
- 肺炎や肺の腫瘍
- 狭心症や心不全
- 食道炎
などを疑います。
真ん中あたりが痛む場合
胃、膵臓、肝臓、胆嚢などの異常が考えられるので、
- 胃炎や胃潰瘍
- 膵炎や膵腫瘍
- 肝炎や肝腫瘍
- 胆石や胆嚢炎
などを疑います。
腰に近い箇所が痛む場合
腎臓、膀胱、子宮や卵巣などの異常が考えられるので、
- 腎臓や膀胱の炎症、尿路結石
- 子宮筋腫、子宮や卵巣の腫瘍
などを疑います。
また、筋肉や骨から痛みがくる場合や、大動脈などの血管の異常から痛みが生じる場合、心理的な不調が背中の痛みとして表れる場合もあり、これらのケースでは痛みの箇所から原因を特定するのはやや困難になります。
帯状疱疹など、皮膚の病気が痛みを引き起こすケースもあります。
参考文献
日本整形外科学会,日本腰痛学会. 腰痛診療ガイドライン2019. 南江堂, 2019.
Stephanie G Wheeler,Joyce E Wipf,Thomas O Staiger et al. “Evaluation of low back pain in adults”. UpToDate. https://www.uptodate.com/contents/evaluation-of-low-back-pain-in-adults, (参照 2022-09-09).
高血圧が原因で、背中が痛くなる事はありますか?
高血圧が原因で直接背中が痛くなる事はありませんが、高血圧によって引き起こされる病気が原因で、背中の痛みを感じる場合があります。
高血圧そのものが背中の痛みを引き起こすことはありませんが、高血圧が原因で悪化する病気により背中の痛みが生じることがあります。また、血圧が高くなると重要な血管に負荷がたまり、血管損傷につながることがあります。このときに背中の痛みが生じることがあり、これは緊急性の高い状態で、以下が注意の必要な病気になります。
大動脈解離
この病気は、大動脈という身体のなかで最も太い血管で心臓から全身へ血流を送り出す大事な血管が裂けてしまう病気です。裂ける場所によって様々な症状がおこりますが、胸や背中に過去に経験したことが無いような強い痛みを感じることがこの病気の一つの特徴とされます。緊急治療が必要な病気です。
大動脈瘤の破裂
この病気は、大動脈の一部が瘤(こぶ)のように部分的にふくらむ病気です。高血圧や動脈硬化が主な原因とされます。瘤がただ膨らんでいる状態では症状が無いこともありますが、瘤が破裂寸前(=切迫破裂)になった場合や、破裂してしまった際には強烈な痛みを胸や背中に感じます。この病気も緊急治療が必要です。
受診の目安・何科を受診するべきか
背中に痛みがある場合、何科を受診したらよいですか?
激しい痛みや胸の痛みなどがあれば、救急科の受診を検討しましょう。そうでなければ内科を受診しましょう。
痛みが激しかったり、胸の痛みがあったり、息切れや息苦しさがあったりするときは、心臓や肺、大きな血管が関係する危険な病気の可能性が考えられます。
こうした痛みは放置せず、なるべく早い救急要請か救急科の受診を検討しましょう。
受診先としては循環器内科などが候補になります。
上記のような痛みでなければ、一般的には内科の受診で問題ないと思われます。
ひとまず最寄りの内科を受診し、必要に応じて他の診療科への紹介などを検討してもらいましょう。
参考文献
Stephanie G Wheeler,Joyce E Wipf,Thomas O Staiger et al. “Evaluation of low back pain in adults”. UpToDate. https://www.uptodate.com/contents/evaluation-of-low-back-pain-in-adults, (参照 2022-09-09).
東京消防庁 救急相談センター. “4 背中が痛い”. 救急受診ガイド. https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/tfd/hp-kyuuimuka/guide/main/04_09questionO.html, (参照 2022-09-09).
背中の痛みが続く場合、病院に行くべきですか?
痛みが慢性化したり、重大な病気が隠れていたりすることもありますので、一度受診しましょう。
背中の痛みの症状には、さまざまな原因があります。
骨や筋肉が原因になっていることが多いですが、中にはがんや心筋梗塞など、重大な病気が隠れていることもあります。特に、痛みが激しい場合や、背中の痛み以外にも気になる症状がある場合には要注意です。
また、生命に関わるような病気でない場合でも、症状が慢性化してしまうと治りにくくなってしまうことがあります。
患者さんに合わせた治療法がありますので、痛みが長引く場合には一度医療機関を受診してください。
受診した際、医師にどのように説明したらいいでしょうか?
具体的にどのような痛みがあるのか、痛み以外の症状があるか、元々もっている病気はあるかなどを説明できるといいでしょう。
痛みがどのようなものであるのか、具体的に説明できるといいでしょう。
また、背中の痛み以外の症状や、元々持っている病気など、背中の痛みと関係なさそうなことであっても、なるべく詳しく話すようにしてみましょう。
具体的には、
- 背中のどのあたりが痛いのか
- どのようにして痛くなったか(急に痛くなったのか、だんだん痛みが強まったのか)
- いつから痛いのか
- ほかの症状はないか
- 発熱、胸の痛み、息切れ、吐き気、排尿や排便の異常など
- 元々持っている病気はないか
- 高血圧などの生活習慣病や心臓の病気、がんなど
といったポイントを説明できると、より正確な診断につながります。
対処法・セルフケア
背中の痛みに対して自分でできる、即効性のある対処法はありますか?
マッサージや軽い運動により改善することもありますが、自己判断で行うことは注意が必要です。
背中の痛みの原因にもよりますが、筋肉の緊張や凝りが原因の場合は、マッサージや軽い運動を行うことで改善する可能性があります。
ただし、無理に身体を動かすことにより痛みが悪化することも考えられますので、自己判断で対処することは控えたほうがいいでしょう。
また、背中の痛みには内臓の病気など、重大な病気が隠れていることもあります。痛みが改善しない場合、長引いている場合には、一度医療機関を受診することをおすすめします。
背中の痛みの薬
膵炎による背中の痛みに効果のある薬はありますか?
膵炎による背中の痛みに対して痛み止めの効果は期待できますが、市販薬などで対処しようとせずに医療機関を受診しましょう。
膵炎は、膵臓に炎症をおこすことでお腹や背中に痛みを感じる病気です。大きく急性膵炎と慢性膵炎の2つに分かれます。
急性膵炎
膵臓が炎症を起こし、急激にお腹や背中に強烈な痛みを生じる病気です。発熱や嘔吐を伴うことも多いです。劇的な症状で、かつ状態が急に悪化することもあるため、入院しての治療が原則です。一般的な鎮痛薬で痛みが抑えられることもありますが、痛みが強い場合は麻薬性の強力な鎮痛薬が必要なこともあります。
慢性膵炎
膵臓が長期間にわたって炎症をおこす病気です。膵臓から分泌される膵液によって膵臓自身が溶かされてしまい、炎症が長期化しやすいという特徴があります。お酒を飲んだあとや脂肪分を摂り過ぎたあと、ストレスなどによってお腹や背中の痛みを感じます。痛みに対しては、鎮痛薬(消炎鎮痛剤や消化管の運動を抑える薬)や、痛みの原因となる炎症を抑える蛋白分解酵素阻害薬の飲み薬を使います。膵炎の状況によって使用する薬が変わるため、担当医と相談しましょう。
経過・予後
新型コロナウイルス感染症の後遺症として、背中が痛くなる事はありますか?
背中の筋肉や背骨の痛みは、新型コロナウイルス感染症の後遺症として考えられます。
新型コロナウイルス感染症にかかった後、ほとんどの方は時間経過とともに症状が改善します。いまだ不明な点が多いですが、一部の方で長引く症状(いわゆるコロナ後遺症)があります。
さまざまな症状の報告がある中で、代表的な症状のひとつに筋肉痛や関節痛があります。背中の筋肉痛や背骨の痛みが起こることもあり、この場合には背中が痛くなります。
コロナ後遺症は、コロナに感染してすぐの時期から持続する症状、回復した後に新たに出現する症状、症状が消失した後に再び生じる症状全般を指しています。
背中の痛みなどの症状が改善せず続く場合には、かかりつけ医等など医療機関に相談しましょう。
背中の痛みに関連するその他の質問
食事や運動など日常生活で改善できることはありますか?
痛みが筋肉のこりから来ている場合であれば、軽い運動や姿勢の見直しなどで改善する場合があります。
痛みが筋肉のこりから来ている場合であれば、
- ストレッチや柔軟体操
- ジョギングや散歩などの軽い運動
- 普段の姿勢の見直し
- パソコンで作業を行う際の環境の見直し
などの対策によって、ある程度改善できる可能性があります。
骨や関節の病気として、骨腫瘍の可能性はありますか?
がんの既往、最近の体重減少などがあれば可能性があります。
骨腫瘍は、肺や胃腸など骨以外の箇所にできたがんが骨に転移することで起こる「転移性腫瘍」である場合が多いです。
そのため、全身のどこかにがんがある方であれば、背中の痛みの原因が骨腫瘍である可能性は十分考えられます。
また、がんの発症に伴って急激に体重が減少するケースなどもありますので、背中の痛み以外にも異常を感じた場合は受診を検討しましょう。
なお、健康診断を長いあいだ受けずにいてがんを見過ごしてしまうケースや、長く放置していたなんらかの症状の原因が実はがんだったというケースは少なくありません。
がんの診断を特段受けたことがなかったり、長く続く症状が大したものに思われなかったりする場合でも、健診や定期的な診察を受けることをおすすめします。
内臓の病気として、急性膵炎の可能性はありますか?
普段からお酒を飲んでいたり、胆石症があったりすれば、可能性があります。
膵炎は、背中の痛みを引き起こす原因として考えられるものの一つです。
膵臓はみぞおちのあたりにあるため、その周辺の箇所(背中側も含む)に痛みが起こります。
なお、膵炎による痛みの場合、一般的には発熱を伴うことが多いです。
膵炎のリスクを高める要因としては、
- 胆石があること
- 飲酒量が多い(毎日48g以上)
などがあり、これらに当てはまる人であれば、背中の痛みから膵炎の発症を疑ってもいいでしょう。
脊柱管狭窄症による背中の痛みは薬で無くなりますか?
適切な薬の選択によって、脊柱管狭窄症による背中の痛みが抑えられるかもしれません。医師にご相談ください。
腰部脊柱管狭窄症では腰痛を生じることがあります。上の方の腰痛では、背中に近い部位に痛みを感じます。腰部脊柱管狭窄症の治療のために用いる薬はいくつかの種類がありますが、腰痛に対しては消炎鎮痛剤の飲み薬の有効性が高いことが分かっています。ただし、長期間の使用では胃腸障害や腎障害などの副作用を生じる危険性もあり、一般的には2〜3ヶ月までの短期間の使用が推奨されます。
また、薬の効果は個人差があり、症状が全くなくなるとは限りません。
大動脈解離の可能性はありますか?
血圧が高い・高齢であるなど、大動脈解離になりやすい条件がそろっていれば可能性はあります。
動脈硬化になりやすい条件がそろっている場合、背中の痛みの原因が大動脈解離である可能性は十分考えられます。
具体的には、
- 血圧が高い
- 喫煙している
- 高齢である
といった場合には、大動脈解離のリスクがあると考えられます(詳細はこちら)。
典型的な症状としては、胸や背中が突然痛くなることが挙げられます(詳細はこちら)。
背中の痛みについて、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「背中の痛みがある」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 体を動かしてから出ましたか?
- お酒を飲むと背中の痛みが悪化しますか?
- これまでに【心房細動】と診断されたことはありますか?
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この記事の監修医師
濱畑 智弘 先生
山田記念病院 整形外科
慈恵医大を卒業。 浅ノ川総合病院、厚生中央病院を経て2021年4月より浅草病院 整形外科に勤務。 整形外科一般および人工関節置換術を専門とする。 より広い視点で医療を捉えなおすことが出来るように2020年4月より立教大学ビジネスデザイン研究科に入学、2022年3月に卒業しMBA取得。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2021/01/18