夜に尿のためにトイレに起きる事に悩んでいる
という症状の原因と、関連する病気をAIで無料チェック
更新日:2023/07/26
「夜に尿のためにトイレに起きる事に悩んでいる」がどの病気に関連するかAIでチェックする
夜に尿のためにトイレに起きる事に悩んでいるという症状について「ユビー」でわかること
※コロナの症状を確認したい方はコロナ症状チェックから
「夜に尿のためにトイレに起きる事に悩んでいる」はどんな症状ですか?
夜に尿のためにトイレに起きる事に悩んでいるとは
「夜に尿のためにトイレに起きる事に悩んでいる」に関連する主の病気には、過活動膀胱、糖尿病、慢性腎臓病・慢性腎不全などがあります。
「夜に尿のためにトイレに起きる事に悩んでいる」に関連する症状はありますか?
「夜に尿のためにトイレに起きる事に悩んでいる」のQ&A
- A.
排尿のため、夜間に1回以上起きてしまう状態を指します。
解説年齢とともに夜中でも目が覚めやすくなってしまうことは正常ですが、夜間に尿意を催して排尿のために1回以上起きてしまう症状を「夜間頻尿」と言います。
若い方の10~30%、高齢になると40~80%の方が経験されていると言われ、性別差はなく年齢によって増加します。
また、夜間頻尿は夜間に目が覚めてしまうため、睡眠不足やうつ病、日中の生活の質の低下などに強く関わる現象です。そして、1日2回以上の夜間頻尿がある場合は、転倒による骨折のリスクや、心疾患のリスクがあり、寿命にも関わる可能性が報告されています。
夜間頻尿の根本的な原因は、膀胱の病気や生活習慣病だけでなくさまざまです。夕方以降の水分や塩分、アルコールの摂り過ぎを控えるなど、生活習慣を少し変えるだけで改善する場合もあります。
気になる場合は、遠慮せずに泌尿器科受診しましょう。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本排尿機能学会ほか. 夜間頻尿診療ガイドライン第2版. リッチヒルメディカル. 2020
Maurice M Ohayon et al. Meta-analysis of quantitative sleep parameters from childhood to old age in healthy individuals: developing normative sleep values across the human lifespan. Sleep. 2004, 27, 1255-1273. - A.
完全になくすことは難しいですが、原因を治療すれば夜間に起きる回数を減らすことはできます。
解説夜間頻尿の根本的な原因はさまざまで、それぞれの原因に対する治療によって改善が見込めます。
詳しい治療法はこちらをご参照ください。
また、夜間頻尿の原因や、症状の重症度などをセルフチェックする方法として、排尿日誌がとても有効です。
排尿日誌の書き方などはこちらをご参照ください。
夜間頻尿を改善するためには、排尿日誌の記録や、それぞれの原因の治療に加えて、以下のようなことを意識するのも重要です。- 朝一定の時刻に起床する
- 起床後~昼間に光を浴びる
- 朝食を食べて、規則正しい食事習慣を心掛ける
- 水分の摂り過ぎに注意して、特に夕方~就寝前の飲水を控える
- 塩分の摂り過ぎに注意する
- 夕方に軽い運動(散歩、ダンベル運動、スクワットなど)を行う
- 就寝前3~4時間のアルコールやカフェイン類(コーヒー、紅茶、玉露入りの日本茶など)は避ける
- 喫煙、特に就寝前や睡眠の途中で目が覚めてしまった時の喫煙は避ける
- 就寝1時間前から部屋の照明を暗くして、音楽、香り(アロマ)などリラックスできるような環境を作る
- 就寝1時間前までにお風呂や足湯を利用する
- 眠くなってから寝床に入る
- 寝ることができない苦しみは、我慢せずに担当医に相談する
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本排尿機能学会ほか. 夜間頻尿診療ガイドライン第2版. リッチヒルメディカル. 2020
秋元隆宏、宮里実. 睡眠障害に対する治療戦略―『夜間頻尿ガイドライン[第2版]』に基づいて. 臨床泌尿器科. 2024, 78, 112-118. - A.
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
解説夜間、排尿のために1回以上起きてしまうことはありますか?
当てはまる場合は、夜間頻尿があります。
1日1回でも夜間頻尿がある場合は、ぐっすり寝られないことも多いと考えられます。また、1日2回以上夜間頻尿がある場合は、転倒や骨折、心疾患、うつ病などのリスクなどが上昇し、寿命にも関わる可能性があります。気になる場合は、泌尿器科を受診しましょう。
夜間頻尿の原因のセルフチェックをしたい場合は、「排尿日誌」といって1日の尿を記録する方法が有効です。詳しくはこちらをご参照ください。
また、症状検索エンジン「ユビー」も質問に答えるだけでセルフチェックができますので、ご活用ください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本泌尿器科学会.“夜間、何度も排尿で起きる”.日本泌尿器科学会.https://www.urol.or.jp/public/symptom/03.html,(参照 2024-06-12).
日本排尿機能学会ほか. 夜間頻尿診療ガイドライン第2版. リッチヒルメディカル. 2020 - A.
尿量が多すぎる(多尿)、膀胱が尿を長時間ためられない(蓄尿障害)、浅い睡眠が考えられます。
解説夜間頻尿のメカニズムは主に上記の3つですが、それらの根本的な原因は膀胱の病気だけでなく、さまざまです。
例えば、水分や塩分の摂り過ぎといった生活習慣や、高血圧や糖尿病、肥満などの生活習慣病、ストレスや加齢による影響などがあります。具体的な原因は以下の通りです。尿が多く作られすぎる原因(多尿・夜間多尿)
尿が多く作られすぎることを、医学的には「多尿」と言います。夜間の尿量が相対的に多い場合は、夜間多尿と言います。
- 水分の摂り過ぎ(多飲多尿)
- 塩分の摂り過ぎ
- 薬の副作用(※1)
- 多尿や夜間頻尿を引き起こす病気(※2)
※1 利尿作用のある薬や一部の降圧薬、カフェイン、アルコールなど
※2 高血圧や糖尿病などの生活習慣病や、心不全や腎不全など心臓や腎臓の病気、抗利尿ホルモンの働きが悪くなる病気などがあります。膀胱が尿を長時間溜められない(蓄尿障害)原因
膀胱の知覚が過敏になってしまう病気や、膀胱に溜められる尿が少なくなる病気などによって、睡眠中でも尿意を催すことがあります。
過活動膀胱
過活動膀胱は膀胱の病気だけでなく、生活習慣病(高血圧、糖尿病、肥満など)によっても起こります。
過活動膀胱の詳しい原因などは、以下のリンクをご参照ください。その他の頻尿を起こす病気
頻尿の原因は以下のリンクをご参照ください。
睡眠が浅くなる原因
睡眠の質が悪いと、睡眠の途中で起きてしまうこと(中途覚醒・睡眠維持困難)があります。中途覚醒は代表的な睡眠障害の症状で、特に夜間頻尿と相互に関係していて悪循環をきたし、長期化しやすくなります。睡眠障害自体、さまざまな原因で起こりますが、代表的なものは以下の通りです。
※3 ストレスやうつ病、ニコチン・カフェイン・アルコールの摂取など、不眠症の原因もさまざまです。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本排尿機能学会ほか. 夜間頻尿診療ガイドライン第2版. リッチヒルメディカル. 2020
秋元隆宏、宮里実. 睡眠障害に対する治療戦略―『夜間頻尿ガイドライン[第2版]』に基づいて. 臨床泌尿器科. 2024, 78, 112-118.
米国睡眠医学会著. 睡眠障害国際分類第3版. ライフ・サイエンス社. 2018 - A.
水分の飲み過ぎ、年齢、過活動膀胱、高血圧、糖尿病、睡眠障害等が多いですが女性特有の病気もあります。
解説夜間頻尿は、女性にも男性にも起こりうる病気です。若い方の10~30%、高齢になると40~80%の方が経験されていると言われ、年齢によって増加します。
夜間頻尿の一般的な原因は、水分や塩分の摂り過ぎなどの生活習慣の他に、生活習慣病(高血圧、糖尿病など)や過活動膀胱、睡眠障害といった病気があります。詳しくはこちらをご参照ください。
夜間頻尿がある女性のうち、7割程度は夜間多尿(夜間に作られる尿の量が多い状態)があると言われています。また、夜間頻尿の原因の一つの過活動膀胱も年齢とともに増加します。そのため、女性で夜間頻尿がある場合は、夜間多尿や過活動膀胱が多く、両者が重なっていることも多いようです。
夜間頻尿の原因になり得る女性特有の病気としては、- 骨盤臓器脱などによって膀胱の形が変わること
- 女性ホルモンが低下して過活動膀胱や睡眠障害につながってしまうこと
などがあります。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本排尿機能学会ほか. 女性下部尿路症状診療ガイドライン 第2版. リッチヒルメディカル. 2019
Andreas Brunner et al. Nocturia in women. Maturitas. 2011, 70, Pages 16-21.
日本排尿機能学会ほか. 夜間頻尿診療ガイドライン第2版. リッチヒルメディカル. 2020
Iinuma K, Nishino Y, Matsuoka K, et al. The prevalence and predictive factors of nocturnal polyuria in Japanese patients with nocturia: a multicentral retrospective cohort study. Sci Rep. 2023;13(1):18128.
Barakat B, Franke K, May M, Gauger U, Vögeli TA. Efficacy and safety of desmopressin on frequency and urgency in female patients with overactive bladder and nocturia, current clinical features and outcomes: A systematic review. Asian J Urol. 2022 Jan;9(1):27-34. - A.
排尿習慣をチェックし、夜間頻尿の診断、治療選択、治療効果判定をするために使われます。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る夜間頻尿がある場合は、24時間の排尿量を記録する「排尿日誌」をつけることをおすすめします。排尿日誌から色々なことが分かります。
排尿日誌のつけ方
まず、100円ショップなどで500ml用の計量カップを用意します。朝起きてから翌日の朝になるまで、排尿のたびにいつにどのくらい尿が出たかを記録してみましょう。
例えば、朝7時に200ml、朝10時に250ml、夜中の2時に150ml、などと具体的に記録していきます。
3日程度で十分ですがきちんと記録できれば、1日に出た尿の総量や排尿の回数が正確にわかるため、夜間頻尿の原因や、自身の体調のチェックにも役立ちます。排尿日誌でわかること
3日程度記録していただくと下記のことが分かります。
夜間の1回の排尿量が毎回200ml以上の場合
多尿や夜間多尿、睡眠障害の可能性があります。
夜間の1回の排尿量が毎回少ない(目安として100ml以下)場合
膀胱の異常などで膀胱容量が減少している、または睡眠障害がある可能性があります。
1日に出た尿の総量が体重(kg)×40mlを超えている場合
医学的に「多尿」と診断できます。多尿が原因となって夜間頻尿になることは多く、該当する場合は水分を少し控えるだけで排尿回数が減る可能性があります。
就寝中と朝起きてから最初に出た尿の合計が1日の尿量の33%以上(65歳未満は25%以上)の場合
医学的に「夜間多尿」と診断できます。夜間多尿の原因は高血圧や糖尿病などの生活習慣病や心不全などさまざまなので、医療機関で調べてもらいましょう。
- A.
有効な可能性もあります。
解説夜間頻尿の原因のひとつとして、下肢のむくみによる夜間多尿があります。
むくみの原因もさまざまですが、- 心不全などの心臓の病気
- ふくらはぎの筋肉の衰え
- 長時間の立ち仕事
などがあると、重力の関係で足に水分がたまりやすく、むくみにつながることがあります。その場合、横になって寝ると足にたまっていた水分が体をめぐって尿になるため、夜間に作られる尿が多くなりやすく、結果として夜間頻尿になることがあります。
上記のような足のむくみに加えて、夜間頻尿がある場合、ふくらはぎを圧迫できる弾性ストッキングを日中だけ着用することで、夜間頻尿の改善に効果があったという報告があります。
むくみを改善させるための「ふくらはぎマッサージ」も似たような効果があるかもしれません。しかし、「ふくらはぎのマッサージ」の方法には個人差があり、夜間頻尿の原因も個人個人で異なるため、全員に有効とは言い切れません。
もし、マッサージを行う場合は、寝る直前ではなく、夕方や入浴時、寝る1時間前などに行うことで、寝る前の尿量を増やして、寝ている間の尿量を減らせる可能性があります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るAkiko Mizoguchi et al. The effect of daytime knee-length graduated compression stockings on nocturia: A randomized, double-blind, placebo-controlled trial. Continence Reports. 2023, 7, 100035.
Lynn M. Baniak et al.“Association of Calf Muscle Pump Stimulation With Sleep Quality in Adults”.wiley.https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/nur.21751,(参照 2024-06-12).
Verbakel I, Lazar J, Sinha S, et al..“How should we assess the cardiovascular system in patients presenting with bothersome nocturia? ICI-RS 2023.”.wiley.https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/nau.25331,(参照 2024-06-12).
日本排尿機能学会ほか. 夜間頻尿診療ガイドライン第2版. リッチヒルメディカル. 2020 - A.
夜間頻尿の原因はさまざまなので、原因に合わせて治療します。予防には生活習慣の見直しが有効です。
解説夜間頻尿の主なメカニズムは、
- 尿量が多すぎること(多尿・夜間多尿)
- 膀胱が尿を長時間ためられないこと(蓄尿障害)
- 睡眠が浅いこと
の3つが考えられます。
しかし、それぞれの根本原因はさまざまで、加齢や膀胱の病気だけでなく、水分や塩分の摂り過ぎといった生活習慣や睡眠障害、高血圧や糖尿病、肥満などの生活習慣病、飲んでいる薬の副作用、ストレスなどがあります。
そのため、夜間頻尿の治療や予防方法には、行動療法による生活習慣の改善、薬物療法、そして根本原因に対する治療を一人一人の状況に合わせて行います。具体例は以下の通りです。行動療法による生活習慣の改善
夜間頻尿の原因によらず、以下のことで夜間頻尿を軽減できる可能性があり、予防にもなります。
- 排尿日誌をつける
- 夕方以降の水分や塩分の摂り過ぎを控える
- 夕方以降のアルコールやカフェイン摂取を控える
- 夕方や夜間に散歩、ダンベル運動、スクワットなどの運動を取り入れる
- 寝る1時間以上前にお風呂やシャワーに入る、足湯につかる
- 禁煙する
より詳しい行動療法については、こちらをご参照ください。夜間頻尿の治療法
夜間頻尿のメカニズムに合わせた具体的な治療法は、以下の通りです。
尿量が多すぎる場合(多尿・夜間多尿)
上記の行動療法に加えて、弾性ストッキングを日中使用することも有効です。
男性で、夜間の尿量が相対的に多い(夜間多尿)場合、利尿薬やステロイドを内服していなければ、抗利尿ホルモンの働きがあるデスモプレシンという薬を使うことができます。高血圧が原因と考えられる多尿には、降圧薬が検討されることがあります。
逆に、降圧薬や利尿薬など、すでに飲んでいる薬の副作用による場合もあり、その際は薬の種類や使い方を変更することで改善することもあります。膀胱が尿を長時間溜められない場合(蓄尿障害)
過活動膀胱や前立腺肥大、その他の膀胱の病気などによって、頻尿になっている可能性があります。その場合は、それぞれの病気に効果的な薬物療法や手術療法を選びます。
睡眠が浅くなる場合
年齢によって徐々に睡眠の途中で起きやすくなることは正常ですが、睡眠時無呼吸症候群や、パーキンソン病、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)など睡眠に影響を与える病気が隠れている可能性があります。それらの病気に合わせて治療を行うことで途中で起きにくくできる可能性があります。また、原因の病気がない場合でも、夜間頻尿のストレスでより眠れないなど不眠症が悪化する場合は、一時的に睡眠薬を使うこともあります。
より詳しい薬物療法については、こちらをご参照ください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本排尿機能学会ほか. 夜間頻尿診療ガイドライン第2版. リッチヒルメディカル. 2020
日本泌尿器科学会.“夜間、何度も排尿で起きる”.日本泌尿器科学会.https://www.urol.or.jp/public/symptom/03.html,(参照 2024-06-12). - A.
夜間の尿量を減らす薬、膀胱の機能を改善させる薬、睡眠障害の症状を改善させる薬などを使用します。
解説夜間頻尿の原因に合わせて、いくつかの薬を使用することができます。
具体的には、夜間の尿量を減らす薬、膀胱の機能を改善させる薬、睡眠障害の症状を改善させる薬などを使用します。夜間の尿量を減らす薬
デスモプレシン(ミニリンメルトⓇ)
この薬は、夜間に2回以上排尿し、「夜間多尿」がある男性の方だけが使用できます。
「夜間多尿」の定義は、就寝中と朝起きてから最初に出た尿の合計が1日の尿量の33%以上(65歳未満は25%以上)とされています。「排尿日誌」を書くことで夜間多尿がどうかを判断できます。
デスモプレシンは、腎臓内で濾し出した水分を再吸収する力を高めるため、尿量を減らすことができます。
注意点としては、もともと利尿薬やステロイド製剤を飲んでいる方や、多尿や、低ナトリウム血症、心不全、腎不全の症状がある方は、効果や安全性に問題が生じるため、この薬を飲むことができません。膀胱の機能を改善させる薬
β3受容体作動薬、抗コリン薬、α1遮断薬など
過活動膀胱や前立腺肥大症、頻尿を起こすその他の病気で夜間頻尿になることがあります。その場合には、それぞれの病気に合わせた治療薬(β3受容体作動薬、抗コリン薬、α1遮断薬など)が有効です。
詳しくは以下のリンクをご参照ください。睡眠障害の症状を改善させる薬
睡眠薬(オレキシン受容体拮抗薬、メラトニン受容体作動薬、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬)など
生活習慣や就寝環境を改善させ、睡眠障害の原因となる睡眠時無呼吸症候群などの治療を長期間行っても効果がない場合や、不眠や夜間頻尿によるストレスでさらに不眠症が悪化してしまう場合などは、一時的に睡眠薬の使用が検討されます。
ただし、睡眠薬を使用する場合は、転倒やふらつきなどの副作用が生じる可能性があり、自動車の運転などの事故につながる行動を控える必要があります。
詳しくは以下のリンクをご参照ください。その他の薬
高血圧や糖尿病に対する薬など
高血圧や糖尿病などの生活習慣病も夜間頻尿の間接的な原因であるため、それらの治療薬で結果的に夜間頻尿を改善できる可能性があります。逆に、尿量を増やす利尿薬や喉の渇き(口渇)の副作用がある薬は夜間頻尿を悪化させることがあるため、そのよう薬を飲んでいる場合は、休薬や減薬などでうまく調節することも重要です。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本排尿機能学会ほか. 夜間頻尿診療ガイドライン第2版. リッチヒルメディカル. 2020
林 圭一郎ほか. 夜間多尿による夜間頻尿に対する低用量デスモプレシンによる初期治療経験. 日泌尿会誌. 2021, 112, p.18-24.
秋元隆宏、宮里実. 睡眠障害に対する治療戦略―『夜間頻尿ガイドライン[第2版]』に基づいて. 臨床泌尿器科. 2024, 78, 112-118. - A.
夜間頻尿の原因によっては有効な可能性はありますが、個人差があります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る夜間頻尿の治療に漢方を使うことは一般的とは言えませんが、医療機関によっては原因に対する治療として漢方が使用され、それが有効な可能性はあります。
具体的には、前立腺肥大症に対する漢方によって頻尿が改善する可能性や、不眠症や女性の更年期障害といった、夜間頻尿の原因となる病気に対する漢方治療により、結果として夜間頻尿も改善する可能性などが考えられます。
しかし、漢方といっても多くの種類があります。一包の中にさまざまな成分が入っているものも少なくありません。逆に、利尿作用のある漢方を服用することで、夜間頻尿を悪化させる可能性もあります。
漢方には長い歴史がありますが、効果に関して未知の部分も多いものです。漢方による治療は、病気の原因や患者さんの体格、性別、体の状態、使用方法などによって、効果に個人差があり、副作用のリスクもあります。
希望される場合は主治医の先生に相談しましょう。 - A.
泌尿器科を受診しましょう。症状が気になる方や、1日2回以上の夜間頻尿がある方は、受診を検討してください。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る泌尿器科では、
- 特殊な質問票や排尿日誌の作成
- 尿の勢いを測定する検査
- 尿を出し切れているか確認するためのエコー検査
などを行います。必要な場合は、病気の原因を調べるための採血検査や尿検査、エコー検査、レントゲン検査なども行います。
夜間頻尿の原因は、過活動膀胱などの泌尿器科的な病気だけでなく、生活習慣や飲んでいる薬、高血圧や糖尿病、肥満などの生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群などによる睡眠障害、ストレスや加齢による影響などさまざまなものが考えられます。
生活習慣の指導や泌尿器の病気の治療以外で、症状を軽減できる可能性がある際は、内科や精神科、産婦人科とも協力して治療するため、他の診療科を紹介されることもあります。
「夜間に1回以上排尿のために起きてしまうこと」を夜間頻尿と言いますが、1日2回以上の夜間頻尿がある場合は、転倒による骨折や心疾患のリスクが上がって、寿命にも関わる可能性が報告されています。症状が気になる場合や、1日2回以上夜間頻尿がある場合は、遠慮せずに泌尿器科を受診しましょう。
夜に尿のためにトイレに起きる事に悩んでいるという症状はどんな病気に関連しますか?
夜に尿のためにトイレに起きる事に悩んでいるという症状に関連する他の症状をチェック
夜に尿のためにトイレに起きる事に悩んでいるという症状について、医師からのよくある質問
- 排尿後に尿が出し切れていない感じがしますか?
- 尿が途中で出なくなることがありますか?
- 尿を我慢できないと感じ、トイレに急ぐときがありますか?
- 尿の勢いが弱いと感じることがありますか?
監修医師
診療科・専門領域
- 泌尿器科