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この病気のQ&A : 31

こうねんきしょうがい

更年期障害

「更年期障害」とは、閉経の前後10年間の更年期に見られるさまざまな症状のうち、日常生活に支障をきたすものを言います。女性ホルモンの低下・ストレスなどの心理的因子・仕事や家庭環境などの社会的因子が重なり発症します。日常生活に支障が出ているような場合には、婦人科を受診しましょう。

成育医療研究センター 産婦人科 共同研究員

藤井 達也 監修

更年期障害について、知りたいことを選択してください

おすすめのQ&A

更年期障害でデパス毎日飲んでいます。脳外科や心療内科も受診すべきですか?

婦人科で、若干更年期障害で、治療を受けています。デパスを飲んで落ち着いていますが、毎日4、5回飲んでいて薬がないと不安です。仕事中に動悸や手足の冷え、頸動脈や後頭部の重苦しさがあります。ビールを飲んだ後に動悸が悪化し、救急車を呼びましたが、デパスが効いたのか病院では楽になりました。現在は婦人科で点滴治療を受け、タバコやアルコールも控えています。このまま婦人科だけで治療を続けて良いのか、脳外科や心療内科にも行くべきか悩んでいます。仕事は続けたいですが、不安が大きいです。どうすれば良いでしょうか?

質問者のイラスト

40代 / 女性

この度は、ユビーかんたん医師相談でご相談いただきありがとうございます。更年期障害や自律神経の乱れに関する症状でお悩みのようですね。

現在、デパスを服用し、婦人科での治療を受けているとのことですが、いくつかの点について確認し、他の専門科の受診も検討することをお勧めします。 まず、動悸や手足の冷たさ、頸動脈や後頭部の重苦しさといった症状は、自律神経の乱れやストレスが原因である可能性が高いです。しかし、これらの症状が頻繁に起こる場合や、救急車を呼ぶほどの呼吸困難が再発する場合は、心臓などの問題も考慮する必要があります。心療内科や循環器内科の受診をお勧めします。

また、デパスの長期使用は依存性のリスクがあるため、医師と相談しながら適切な使用量を守ることが重要です。デパス以外の治療法や、ストレス管理の方法についても検討してみてください。 例えば、認知行動療法やリラクゼーション法、運動療法などが効果的な場合があります。これらは心療内科や精神科で相談できるでしょう。

さらに、後頭部の重苦しさや頸動脈の拍動感が続く場合は、脳外科での検査も考慮するべきです。これにより、脳や血管に異常がないか確認することができます。

受診の目安としては、以下の状況が重要です。

  • 動悸や呼吸困難が頻繁に起こる場合
  • 頸動脈や後頭部の重苦しさが続く場合
  • デパスの効果が薄れてきたと感じる場合
  • ストレスが原因で日常生活に支障が出ている場合

これらの状況は、重篤な疾患の兆候や、現在の治療法が十分でない可能性を示唆するため、早めの受診が重要です。

まとめ

心療内科や循環器内科、脳外科の受診を検討し、心臓や脳の問題を排除することが重要です。また、デパスの長期使用についても医師と相談し、適切な治療法を見つけることが大切です。

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病気について

症状について

更年期障害でよく見られる症状には何がありますか?

疲れや発汗、肩こり、頭痛、のぼせなどの症状がよく見られますが、どのような症状が見られるかは人によって異なります。

更年期障害の代表的な症状の「ホットフラッシュ」とは何ですか?

のぼせやほてり、発汗の症状を言います。

更年期障害には初期症状はありますか?

上半身を中心としたのぼせや発汗などは更年期障害の初期兆候の可能性があります。

男性の更年期障害ではどのような症状が見られますか?

女性の更年期障害と似た症状に加え、ED(勃起障害/勃起不全)や性欲低下などを生じることがあります。

更年期障害のセルフチェックはできますか?

更年期障害の症状や、おすすめの病院や対処方法は症状検索エンジン「ユビー」で調べられます。

更年期の終わりのサインはありますか?

閉経前後の5年間、計10年間のことを指して更年期と呼びます。更年期の終わりのサインは特にありません。

更年期が終わるとどうなりますか?

更年期以降の時期は「閉経後」と呼ばれます。

60才を過ぎて更年期のような状態になることはありますか?

更年期の時期は人それぞれなので、60才を過ぎても更年期の症状が出ることはあります。

更年期の「最後の大暴れ」とは何ですか?

閉経前後に起こるホルモンバランスの変動が原因で、更年期特有の症状が一時的に激しくなることを指すものと考えられます。

閉経前の長引く生理は正常ですか?

閉経前にはホルモンバランスが乱れ、生理が長引くことがあります。

受診について

治療について

薬について

更年期障害の薬はありますか?

更年期障害にはホルモン補充療法などの薬物療法が有効です。

更年期障害で当帰芍薬散(ツムラ当帰芍薬散料エキス顆粒Ⓡ️、『東洋』当帰芍薬散料エキス細粒Ⓡ️、コタロー当帰芍薬散料エキス細粒Ⓡ️)の効果を教えてください。

更年期障害に伴う頭重、頭痛、めまい、肩こりなどの症状に対して効果が期待できるとされています。

更年期障害に当帰芍薬散(ツムラ当帰芍薬散料エキス顆粒Ⓡ️、『東洋』当帰芍薬散料エキス細粒Ⓡ️、コタロー当帰芍薬散料エキス細粒Ⓡ️)を内服し副作用はありますか?

主な副作用は、発疹、かゆみ、だるさ、食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢などがあります。このような症状がある場合は、主治医や専門家に相談しましょう。

更年期障害に当帰芍薬散(ツムラ当帰芍薬散料エキス顆粒Ⓡ️、『東洋』当帰芍薬散料エキス細粒Ⓡ️、コタロー当帰芍薬散料エキス細粒Ⓡ️)を飲むと痩せますか?

当帰芍薬散の効果・効能として体重減少は認められていません。

更年期障害で当帰芍薬散(ツムラ当帰芍薬散料エキス顆粒Ⓡ️、『東洋』当帰芍薬散料エキス細粒Ⓡ️、コタロー当帰芍薬散料エキス細粒Ⓡ️)の長期服用はできますか?

当帰芍薬散の服用期間に関する制限はありませんが、必要に応じて服用する必要があります。

更年期障害で当帰芍薬散(ツムラ当帰芍薬散料エキス顆粒Ⓡ️、『東洋』当帰芍薬散料エキス細粒Ⓡ️、コタロー当帰芍薬散料エキス細粒Ⓡ️)を飲むと、むくみが取れますか?

当帰芍薬散の効果・効能として、妊娠中のむくみが記載されています。

検査について

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(参考文献)

LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き作成委員会ほかLOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き. 医学図書出版2022.Carolyn J Crandall et al. Management of Menopausal Symptoms: A Review. JAMA. 2023, 329, p.405-420.Nanette Santoro et al. Menopausal Symptoms and Their Management. Endocrinol Metab Clin North Am. 2015, 44, p.497-515.Steriani Elavsky et al. Personality, Menopausal Symptoms, and Physical Activity Outcomes in Middle-Aged Women. Pers Individ Dif. 2009, 46, p.123-128.Fredi Kronenberg. Menopausal hot flashes: a review of physiology and biosociocultural perspective on methods of assessment. J Nutr. 2010, 140, p.1380-1385.Lothar AJ Heinemann et al. The Aging Males' Symptoms (AMS) scale: Update and compilation of international versions. Health Qual Life Outcomes. 2003.公益社団法人 日本産科婦人科学会ら.“産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編 2020”.https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_fujinka_2020.pdf,(参照 2023-10-03).Rupa Koothirezhi et al.“Postmenopausal Syndrome”.National Library of Medicine.https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK560840/,(参照 2023-10-03).厚生労働省.“「更年期症状・障害に関する意識調査」について”.https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/undou/index_00009.html,(参照 2023-10-03).厚生労働省.“指定難病”.https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000084783.html,(参照 2023-10-03).
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