更年期障害
「更年期障害」とは、閉経の前後10年間の更年期に見られるさまざまな症状のうち、日常生活に支障をきたすものを言います。女性ホルモンの低下・ストレスなどの心理的因子・仕事や家庭環境などの社会的因子が重なり発症します。日常生活に支障が出ているような場合には、婦人科を受診しましょう。
成育医療研究センター 産婦人科 共同研究員
藤井 達也 監修
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更年期に現れるさまざまな症状のうち、日常生活にも支障をきたすものを「更年期障害」と言います。
加齢による女性ホルモンの分泌低下、ストレスなどの心理的因子、仕事や家庭環境などの社会的因子が重なって発症します。
心理的・社会的ストレスが関係するため、真面目・神経質・完璧主義な性格や家庭、仕事などでストレスを抱えていると更年期障害を起こしやすいです。
40代以降で女性の更年期障害に似た症状や、性欲の低下などを生じることがあります。
運動などの身体活動をよく行う方は、更年期障害になりにくいと考えられています。
更年期障害は40歳代半ば〜50歳代半ばにかけて見られることが多いですが、個人差があります。
喫煙習慣のある方は閉経が早くなることがあります。また、病気が原因で閉経が早まることもあります。
適度な運動、バランスの取れた食事、質のよい睡眠、リラックスを心がけましょう。
必ず更年期障害を予防できる方法はありませんが、生活習慣を見直し、バランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけることが重要です。
基本的には問題ありませんが、不快感などがある場合は必ず医師に相談してください。
症状について
疲れや発汗、肩こり、頭痛、のぼせなどの症状がよく見られますが、どのような症状が見られるかは人によって異なります。
のぼせやほてり、発汗の症状を言います。
上半身を中心としたのぼせや発汗などは更年期障害の初期兆候の可能性があります。
女性の更年期障害と似た症状に加え、ED(勃起障害/勃起不全)や性欲低下などを生じることがあります。
更年期障害の症状や、おすすめの病院や対処方法は症状検索エンジン「ユビー」で調べられます。
閉経前後の5年間、計10年間のことを指して更年期と呼びます。更年期の終わりのサインは特にありません。
更年期以降の時期は「閉経後」と呼ばれます。
更年期の時期は人それぞれなので、60才を過ぎても更年期の症状が出ることはあります。
閉経前後に起こるホルモンバランスの変動が原因で、更年期特有の症状が一時的に激しくなることを指すものと考えられます。
閉経前にはホルモンバランスが乱れ、生理が長引くことがあります。
大豆食品やビタミンEを含む食品の摂取が有効となる可能性があります。また、香辛料やカフェイン、アルコールは控えめにすることも重要です。
加味逍遙散や桂枝茯苓丸が有効な場合がありますが、必ず医師や薬剤師に相談してください。
更年期障害ではホルモンバランスの変動により、神経が過敏になることがあり、皮膚の表面や体がピリピリすることはあります。
更年期でも起こる可能性はありますが、他の原因も考えられるため、必ず医師に相談してください。
受診について
治療について
更年期障害の治療としては、ホルモン補充療法、抗うつ薬、漢方薬などが挙げられます。
エストロゲンなどの女性ホルモンを補充することであり、更年期障害に対する主要な薬物療法となります。
更年期障害による症状が落ち着けば、医師と相談してやめてよいでしょう。中止後にホルモンバランスの乱れによる症状が現れることがあります。
多くの場合、開始してから数週間程度で効果が見られるでしょう。
一般的には、ホルモン補充療法で太るとはされていません。
検査について
薬について
更年期障害にはホルモン補充療法などの薬物療法が有効です。
更年期障害に伴う頭重、頭痛、めまい、肩こりなどの症状に対して効果が期待できるとされています。
主な副作用は、発疹、かゆみ、だるさ、食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢などがあります。このような症状がある場合は、主治医や専門家に相談しましょう。
当帰芍薬散の効果・効能として体重減少は認められていません。
当帰芍薬散の服用期間に関する制限はありませんが、必要に応じて服用する必要があります。
当帰芍薬散の効果・効能として、妊娠中のむくみが記載されています。
(参考文献)
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