前立腺がんでホルモン療法をした場合の余命(生存率)はどのくらいですか?
がんの進行度・悪性度、一緒に行う治療、年齢によって5年生存率は30%~100%とさまざまです。
ホルモン治療とは
前立腺がんのホルモン療法は、前立腺がんの成長を促進してしまう男性ホルモンを抑制することで効果を発揮する治療法です。
ただし、ホルモン療法だけでは根治はできず、あくまで補助的な治療です。そのため、一度始めると他の治療法をしない限りやめることが困難です。
ホルモン療法をした場合の余命は、個人差があり、年齢やがんの進行度・悪性度、他の治療の有無などによって大きく異なります。
ホルモン療法をした時の進行度別の生存率
転移していない前立腺がんの場合
本来は手術や放射線治療などの「根治療法」が標準治療で、5年生存率は約100%ですが、ホルモン療法単独だと5年生存率は約70%と低くなります。
ただし、放射線治療を行うときはホルモン療法をすると治療効果が高まるので、一緒に行われることが多いです。
転移性(骨など遠隔部位への転移がある)前立腺がんの場合
昔はホルモン療法のみだと5年生存率は約30~40%でしたが、新たなホルモン薬や化学療法(ドセタキセル)を組み合わせることで約65%に上昇しています。
新規薬剤が開発されており、さらに改善する可能性もあります。
近年、進行スピードが速そうな前立腺がんに対して、ホルモン療法に新規ホルモン薬や化学療法を同時に使用する「トリプレット療法」の選択肢も登場しています。
ただし、治療効果が強い分、副作用も出る可能性があり、最適な治療方針は個人ごとに異なります。
治療方法は主治医と相談のうえ決めましょう。
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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