前立腺がんでは前立腺の全摘出が必要になるのですか?全摘出するとどうなりますか?
必ずしも必要ではありませんが、根治性が高い治療法です。いくつかの合併症を生じることはあります。
前立腺がんは、ステージ分類と進行リスクの分類の結果を中心に、本人の年齢や身体の状態、希望なども考慮して治療法が決定します。
年齢や持病などを考慮して、期待余命が10年以上(10年以上生きる可能性がある方)の場合に、がんが転移や周囲への高度な浸潤をしていなければ、基本的に手術を行うことになります。
前立腺の全摘出は、がん細胞をすべて取り除き根治の可能性がある基本的な治療法のひとつです。また、仮に手術後再発しても放射線療法やホルモン療法などの治療法を温存できるため、前立腺がんの治療として最初に行われることが多い治療法です。
ただし、手術そのものや手術の細かい方法の違いなどによって、いくつかの合併症を生じるリスクもあるため、絶対に必要というわけではありません。
もし、手術する場合は以下のような注意点を知っておく必要があります。
手術後の前立腺がんの経過に関して
- 1週間弱で退院でき、退院して2週間~1ヶ月程度してから徐々に社会復帰できることが多いです
- 取り出した前立腺の病理検査によって、その後のがんの進行リスクが分かります
- 数年間は定期的に検査をしてがんの再発がなければ、根治したと判断されます
- 手術後の定期検査などで、腫瘍マーカーのPSAの上昇や画像検査での進行など、再発の可能性がある場合は、放射線治療やホルモン療法などの治療を追加することがあります
全摘出の合併症のリスク
一時的なものから1年以上続くものなど、合併症の種類によって持続時間はさまざまですが、手術によって起きやすい、または、まれですが重大な合併症は以下のようなものがあります。
ロボットを用いた手術方法など、手術方法自体も合併症が起こりにくくなるように徐々に変化していますが、合併症が起こる可能性はあるので、手術した後に、何か気になることがある場合は、我慢せずに早めに担当の医師や看護師、薬剤師などに伝えることが重要です。
また、事前に行うことで合併症を減らすことができる運動や生活習慣もあるので、手術前からも担当のスタッフに相談しましょう。
公開日:
最終更新日:
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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