【画像で解説】前立腺癌はどこに転移しやすい?経過観察になる場合もある?年齢で進行速度は変わる?
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前立腺がんはどこに転移しやすいですか?
前立腺がんはどこに転移しやすいですか?
リンパ節や骨、肺などに転移しやすいです。

転移しやすい部位として、リンパ節や骨の他に肺や肝臓などの内臓が挙げられます。転移した場所によって症状が異なりますので、もし前立腺がんの治療中に何か症状が出る場合は、我慢せずに受診しましょう。
リンパ節
リンパ節転移を起こすと、周囲の構造を圧迫・破壊することがあり、だるさや痛みなどさまざまな症状を生じることがあります。
骨
骨転移すると病的な骨折や、転移だけでも寝られない、または、動けないほどの痛み(骨痛)を生じることがあります。また、背骨に転移して近くにある脊髄を圧迫すると体が麻痺したように動かしにくくなることがあり、その場合は緊急の放射線治療や、手術、薬物での治療が必要になることもあります。痛みがひどい場合や、麻痺のような症状が出た場合は早めに受診しましょう。
肺
咳や痰がでやすくなることや血痰が出ることもあります。気になる場合は、相談しましょう。
肝臓
一段と食欲がなくなり、稀に肝臓の働きを遮って、体が黄色くなることがあります。
(参考文献)
前立腺がんが見つかっても経過観察をすることがあるのですか?
前立腺がんが見つかっても経過観察をすることがあるのですか?
はい。進行リスクが低い場合、定期的に採血や前立腺生検等の検査だけを行い経過観察することがあります。
前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAの採血検査が普及したことで、前立腺がんは早めに発見されることが多くなり、現在は男性で最も多いがんです。
早期発見と早期治療によって前立腺がんによる死亡率はかなり改善しましたが、前立腺がんの治療に伴う合併症(尿漏れや勃起障害・勃起不全(ED))や経済的な負担などが問題となっています。
そのため、特に進行リスクが低い前立腺がんに対しては、すぐに治療を行わず定期的に採血や前立腺生検などの検査を行い、進行リスクが高まった際に迅速に治療を開始できるように経過観察する方法として「監視療法」という治療方針が広まってきています。
監視療法は、治療によっておこりやすい尿漏れや性機能障害などによる生活の質(QOL)の低下を避けることができ、手術や放射線療法と比べて経済的な負担も軽いというメリットがあります。
転移が生じるまで悪化してしまうリスクはありますが、進行しても早めに治療できるため、寿命には影響しないという報告があります。
ただ、監視療法の基準は国や施設によってさまざまであり、最も良い基準はまだわかっていません。また、現時点ではMRIなどの非侵襲的な検査では針生検の代用ができないため、監視療法では、定期的に採血検査や前立腺生検のような侵襲的な検査をする必要があります。
定期的な検査や、わずかですが進行してしまう可能性などによる心理的な負担はあるため、早めに治療を望まれる方も多くいらっしゃいます。
他に経過観察する方針として、標準的ではありませんが「待機療法」というものもあります。これは「監視療法」とは異なり、超高齢など根治的治療を用いるのがむずかしい場合に、尿閉や骨転移などの症状が現れるまで治療を待つような方法です。
監視療法なども含めて納得して治療方針を決める必要がありますので、気になる場合は担当の医師とよく相談しましょう。
前立腺がんの進行速度に年齢は関係ありますか?
前立腺がんの進行速度に年齢は関係ありますか?
年齢が影響することもありますが、進行速度にはがんの進行度や悪性度、PSAの値などが関係します。
年齢が影響することもありますが、進行速度にはがんの進行度や悪性度、PSAの値などが関係します。
年齢と進行速度には一部関係がみられますが、一概に年齢によって進行速度が変化するとは言い切れません。
前立腺がんの進行速度は、以下の3つの要素が重要になります。
- Tステージ(がんの進行度)
がんが前立腺内にとどまっているか、周囲へ広がっているかを評価する指標です。
- Gleasonスコア(がんの悪性度)
前立腺生検した際の顕微鏡的な検査で判定され、スコアが高いほど悪性度が高く、進行しやすいです。
- PSA(前立腺特異抗原)の値
前立腺がんの腫瘍マーカーで、血液検査で測定でき、高いほどがんの進行リスクが高い可能性があります。
ただし、年齢とがんの進行に関して、以下のような報告もあります。
若年発症の場合
遺伝的に悪性度の高いがんを発症することがあり、進行が速い場合がある。
ただし、早期発見されやすく、局所にとどまるがんも多い。
高齢発症の場合
加齢による炎症の影響や免疫機能の低下が、がんの進行を促す可能性がある。
進行が遅いタイプも多く、治療の副作用も考慮して、すぐに手術や治療をせずに監視療法(アクティブサーベイランス)が選択できることもある。
結論として、前立腺がんの進行速度は年齢だけでは決まらず、Tステージ、Gleasonスコア、PSAの値を総合的に評価することが大切です。
(参考文献)
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編集・監修基準について
本記事は情報の正確性を担保するため、以下のフローを経て作成・公開されています。
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東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
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