膀胱炎の初期症状は?膀胱炎

監修医師秋元 隆宏東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科 泌尿器科

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03

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膀胱炎と診断された人の受診データ(最初に気になった症状・診療科)

最初に気になった症状

  • 肉眼的血尿15%
  • 頻尿12%
  • 排尿時痛10%
  • 残尿感6%
  • 膀胱不快感5%

受診した診療科

  • 泌尿器科56%
  • 内科27%
  • 産婦人科5%
  • 婦人科5%
  • その他8%

受診して「膀胱炎」と診断されたと回答した人が、症状チェックを始めたときに最も気になる症状として選んだものと、受診した診療科のデータ(自己申告、2021年1月〜2026年9月)です。医師による記録ではなく、世の中全体の割合でもありません。

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受診した診療科は、泌尿器科(56%)、内科(27%)、産婦人科(5%)の順でした。

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膀胱炎とは

膀胱に細菌が感染することでおこる尿路感染症です。肛門から尿道までの距離の問題で、女性に多い傾向です。衛生状態の不良や、寝たきりなどで尿がうまく出せない場合もリスクとなります。

「膀胱炎」とはどのような病気ですか?

膀胱に炎症が起こることで、排尿時痛や頻尿、残尿感などを生じる病気です。

膀胱炎とは、膀胱に炎症が起こることで以下のような症状をきたす病気です。

  • 排尿時の痛み
  • 頻尿(何回もおしっこに行きたくなる)
  • 急に尿意を感じる
  • 残尿感(排尿後も尿が残っていると感じる)
  • 血尿(尿がオレンジ色や赤色になる)

膀胱炎の大部分は、腸内の細菌が感染することによって起こります。また、細菌の感染以外にも、放射線治療、膀胱結石、体に入った化学物質などが原因で発症することがあります。

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膀胱炎の症状

膀胱炎には初期症状はありますか?

排尿の回数が増える、排尿時に痛みを感じる、排尿後も尿が残っている感じがする、といった症状が主に見られます。

膀胱に炎症が生じると、膀胱の知覚が過敏になり、さまざまな症状が生じます。また、炎症によって尿検査でも異常が見られます。
主な初期症状としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 排尿時の痛み
  • 頻尿(何回もおしっこに行きたくなる)
  • 急に尿意を感じる
  • 残尿感(排尿後も尿が残っていると感じる)
  • 血尿(尿がオレンジ色や赤色になる)

なお、間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の場合は、尿を溜めている時に痛みを生じ、尿を出すと痛みが和らぐことがあります。
また、基本的に膀胱炎だけでは発熱の症状は起こらないため、発熱がある時は膀胱炎以外の病気の可能性が疑われます。ただし、ガス産生菌による「気腫性膀胱炎」の場合、発熱することがあります。

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膀胱炎の原因

膀胱炎の原因は何ですか?

膀胱炎の多くは細菌感染によって起こりますが、他にもさまざまな原因があります。

膀胱炎の原因としては、以下のものがあります。

感染症

膀胱炎の原因の中で最も一般的です。腸内細菌などが尿道の出口から膀胱に入って感染すると、膀胱に炎症を起こします。特に女性は尿道が短いため、細菌感染を起こしやすいです。尿を我慢し過ぎるなどの生活習慣や、神経因性膀胱などの持病、ストレスなどにより発症しやすくなります。
免疫を下げる治療をしている場合などは、ウイルス感染などによって膀胱炎を生じることもあります。

放射線

骨盤内の病気に対して放射線治療を行うと、数年経ってから膀胱炎を生じることがあります。

化学物質

一部の抗がん剤や、その他の薬剤や化学物質が原因で、膀胱に炎症を生じることが稀にあります。

その他

「間質性膀胱炎・膀胱痛症候群」と言われる膀胱炎など、原因がはっきりしないものも稀にあります。

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膀胱炎の検査・診断

膀胱炎のセルフチェックはできますか?

膀胱炎の症状や原因、対処法、自宅近くの病院は症状検索エンジン「ユビー」で調べられます。

以下の項目が1つ以上当てはまれば、膀胱炎の可能性があります。

  • 排尿時に痛みがある
  • 普段より尿の回数が増えている
  • 普段より急に尿がしたくなる、もしくは漏れそうになる
  • 普段より尿を出し切っても残っている感じがある
  • 恥骨の上のあたりに痛みを感じる
  • 尿がオレンジ色や赤色になる

また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、膀胱炎かどうかのセルフチェックが無料でできます。ぜひご活用ください。

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膀胱炎の診断基準を教えてください。

症状ととも膿尿や細菌尿があることが基本的な診断基準です。

年齢や性別、閉経したか、妊娠しているか、放射線や化学療法の治療後か、他の病気があるかなどによって、膀胱炎の細かい分類は異なりますが、膀胱炎の基本的な診断基準は、以下の2つを満たすことです。

  • 典型的な症状(排尿痛・頻尿・尿意切迫感など)がある
  • 尿検査で尿中の白血球が増加している(尿沈渣での白血球増加や尿定性検査での白血球反応陽性など)

重症な場合や頻回に膀胱炎様の症状を繰り返す場合など、必要に合わせて治療効果を改善するために尿の培養検査を行うことがあります。

また、上記の診断基準を満たしても、膀胱炎では基本的に発熱しないため、発熱がある場合は、腎盂腎炎や前立腺炎、その他の下腹部の感染症など、他の病気もあることを考えます。

そのように膀胱炎と同じ症状でも、膀胱炎以外の病気が隠れていることはあるので、他の病気がないことを確認するための検査は必要です。

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膀胱炎の検査で内視鏡を使うことはありますか?

通常は行いません。ただし、間質性膀胱炎が疑われる際や血尿が持続する際に行うことはあります。

基本的には使いませんが、特定の状況下では使用することがあります。

膀胱炎の中で最も多い急性単純性膀胱炎の診断は、排尿痛・頻尿・残尿感などの症状と、尿検査で細菌や膿尿が確認できた場合に行えます。そのため、膀胱鏡などの侵襲的な検査は必要ありません。

ただし、以下の場合は、腫瘍や結石、間質性膀胱炎(IC/BPS)などの典型的な膀胱炎以外の病気を精査するために、内視鏡検査を行うことがあります。検査は外来で、軟性膀胱鏡を用いて行います。

  • 肉眼的血尿が持続して伴う
  • 短期的に再発を繰り返す
  • 尿が溜まったときに痛みを感じる
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膀胱炎の治療・対処法

膀胱炎への対処法は?

十分に水分をとり、尿で膀胱の細菌を洗い流すようにしましょう。症状が強い場合や長引く場合は受診を検討しましょう。

膀胱炎はどれくらいで治りますか?

抗菌薬を使用した場合は2~3日で軽快し、1週間前後で治癒することが多いです。

膀胱炎の自然経過を観察した研究では、治療しなくても4週間以内に約半数が完全に治癒しており、症状が持続する時間は6日が多かったと報告されています。

また、抗菌薬を投与した研究では、2~3日で痛みが減少したという報告や、4日目の時点で7割が治癒し、1週間の時点では、9割以上が治癒したという報告があります。

そのため、抗菌薬によって飲み方や期間にばらつきはありますが、典型的な膀胱炎の場合は、抗菌薬を処方された分をしっかり飲むことで、症状が3日以内に改善して、1週間程度で治癒することが多いです。

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膀胱炎の場合、主にどのような治療をしますか?

膀胱炎の種類や原因に合わせて、抗菌薬などの薬を使った治療や、生活指導、手術を行います。

膀胱炎の種類によって治療法が異なります。

細菌による膀胱炎

一般的には抗菌薬を用いた治療を行います。また、膀胱炎を引き起こしやすい生活習慣(トイレをよく我慢する、水分をあまり摂らないなど)がある方は、その改善をします。
神経因性膀胱や膀胱結石といった他の病気がある場合には、それらの治療をします。

ウイルスによる膀胱炎

対症療法が中心になります。また、抗ウイルス薬を使用したり、免疫を下げる方法で病気を治療中の方は免疫抑制薬を調整したりと、ウイルスの種類に応じた治療を行います。

間質性膀胱炎・膀胱痛症候群

症状の進み具合や重症度に合わせて、対症療法とともに、麻酔下での膀胱水圧拡張術などの手術を行います。薬を膀胱内に注入することもあります。

放射線や化学物質などが原因の膀胱炎

痛み止めなどの薬が治療の基本になります。薬が膀胱炎を引き起こしている場合は、原因となっている薬の使用をやめるようにします。

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受診の目安・何科を受診するべきか

膀胱炎を放置するとどうなりますか?

日常生活に支障が出たり、なかには腎盂腎炎などの病気に重症化するリスクがあります。

膀胱炎にはいくつか種類がありますが、その中でも最も一般的なものは大腸菌など、細菌感染によるものです。その場合は治療によって、数日で症状が緩和されることが多いです。放置しても自然に治ることはありますが、症状が治るまで1週間程度かかることもあります。

また、膀胱の尿中に細菌が繁殖していることが多いため、放置すると膀胱から尿管を逆行して、腎臓の腎盂(じんう)に広がり、「腎盂腎炎」を発症する可能性も高まります。

腎盂腎炎へ進行すると、菌血症や敗血症になりやすく、高熱(38℃以上)、悪寒、吐き気、嘔吐、背中や腰の痛み、全身倦怠感などの全身症状を伴うことがあります。

ややまれですが、細菌性の膀胱炎と似ている症状をきたす病気に、尿を溜めたときに下腹部に痛みの症状が出る間質性膀胱炎/膀胱痛症候群や、性器ヘルペスなどがあり、それらは放置しても自然に治らない・再発しやすいことが多いです。

それとは別に、閉経関連尿路性器症候群(GSM:女性ホルモンの変化による膀胱や尿道、腟のトラブル)や、膀胱結石などの原因が隠れていると細菌性の膀胱炎が再発しやすいです。

そのため、膀胱炎かなと思ったら、特に繰り返す場合や長引く場合は、早めに泌尿器科を受診しましょう。

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膀胱炎が疑われる場合、何科を受診したらよいですか? また、病院を受診する目安はありますか?

排尿時の痛みや頻尿などの気になる症状がある、症状が1週間以上続くといった場合は、泌尿器科を受診しましょう。

排尿時の痛みや頻尿などの気になる症状がある、症状が長引くといった場合は、泌尿器科を受診しましょう。
細菌による膀胱炎は、治療を行わなくても7日間程度で改善することが多いですが、数週間にわたって症状が続いてしまうこともあります。治療に取り組めば、症状の持続期間を短縮することができるほか、悪化して腎盂腎炎になってしまうことを予防することも可能です。放置せずに受診することをおすすめします。
また、細菌感染によるもの以外の膀胱炎の場合は、自然に治らないことも多く、症状もしばしば長引きます。さらに、膀胱炎に似た症状を生じる病気は膀胱炎以外にもあります。原因をきちんと調べて適切な治療に取り組むためにも、一度受診することをおすすめします。

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膀胱炎の名医の探し方を教えてください。

内科や産婦人科でも診察できますが泌尿器科が専門です。泌尿器科を受診してみてください。

膀胱炎は内科や産婦人科でも診療されることがありますが、泌尿器科医は尿路系の疾患全般に関する専門知識と経験を持っていますので、膀胱炎の症状でお困りの際は泌尿器科を受診しましょう。

細菌による膀胱炎には、生活習慣が原因で再発しやすいものや、閉経関連尿路性器症候群(GSM:女性ホルモンの変化による膀胱や尿道、腟のトラブル)や膀胱結石など、他の病気が原因で再発しやすいものもあります。

また、地域によって薬が効きにくい細菌の割合も異なりますので、抗菌薬の使い分けなども必要です。

ただし、性器ヘルペスや尿が溜まったときに痛みを感じるという特徴的な症状を持つ間質性膀胱炎/膀胱痛症候群なども細菌性の膀胱炎といくつか似た症状があるため、膀胱炎だと思ってもしっかりと検査と鑑別診断をしないと、うまく治らずに症状が長引くことや繰り返すことがあります。

膀胱炎かなと思ったら、我慢せずに泌尿器科医へ相談しましょう。

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膀胱炎の専門医がいる近くの病院はありますか?

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膀胱炎の薬

猪苓湯は長期服用してもいいですか?

半年程度、猪苓湯を長期内服することの安全性は知られていますが、副作用もあるため定期的な診察が必要です。

猪苓湯は漢方薬の一種ですが、成分として甘草を含んでいないため、ミネラルバランスの異常(電解質異常)の懸念が少なく、安全性が高い漢方薬として考えられています。

複数の研究結果から、最長6か月の使用で抗菌薬と同等の安全性が示され、重大な有害事象は報告されていません。

また、利尿薬に抵抗性の心不全や、免疫チェックポイント阻害薬に伴う難治性の膀胱炎の治療においても、数週間から2か月間使用し続けても、重篤な副作用が確認されず、長期動物実験では、逆に腎機能の保護効果などのよい効果も示唆されています。

ただし、まれに肝機能障害や電解質異常は報告されているため、開始1か月以内に採血検査で肝機能や腎機能を確認し、問題がなければ3〜6か月ごとに受診していただきつつ、使用を継続することが推奨されます。

異常があれば、早めに担当の医師と相談して中止を検討しましょう。症状が安定した際は、担当医と相談してなるべく少ない量で使える場合もあります。

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膀胱炎に抗生物質は効果がありますか?

細菌による膀胱炎には、抗菌薬(抗生物質)が有効です。

膀胱炎にはさまざまな種類があり、その原因によって治療法が異なります。

一般的に「膀胱炎」と呼ばれるものの多くは、大腸菌などの細菌が膀胱に入り込むことで起こる細菌感染症です。このタイプの膀胱炎に対しては、抗菌薬を使うことで原因菌の増殖を抑え、症状を改善する効果が期待できます。

具体的には、抗菌薬を使用することによって、特に何も治療しない場合は7日程度で症状が消失するところ、36時間以内に症状が改善する可能性があると報告されています。

ただし、服用期間を守らない場合や、自然に抗菌薬に耐性を持つ耐性菌が原因だった場合は、抗菌薬の効果が少なく、すぐに効かない場合や、再発することがあります。

間質性膀胱炎や出血性膀胱炎、放射線性膀胱炎など、細菌感染以外の原因がメインの膀胱炎に対しては、抗菌薬は効果的ではないため、それらの直接的な治療に抗菌薬は通常もちいられません。

このように、膀胱炎の原因は多岐にわたるため、適切な診断に基づいて、それぞれの原因に合わせた治療を行うことが重要です。

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膀胱炎に効果がある漢方はありますか?

はい、効果に個人差はありますが、利尿作用・消炎作用で頻尿などの症状を和らげます。

漢方薬は、服用される方の体つきや体調によって効果に個人差がありますが、下記のような薬剤は利尿作用(尿量を増やして膀胱内を洗い流す作用)や、消炎作用・抗炎症作用(膀胱内の炎症を落ち着かせる作用)があり、膀胱炎による頻尿や排尿時痛に効果が出る可能性があります。

  • 猪苓湯
  • 五淋散
  • 竜胆寫肝湯
  • 八味地黄丸

膀胱炎の中では細菌感染による膀胱炎が最も多く、その場合は、上記の漢方薬には殺菌作用はないので、原因の菌に効果のある抗菌薬が、まず第一に使用されます。そのほかの膀胱炎も含めて、漢方薬は症状の緩和や再発を起きにくくする補助的な治療として使用されます。

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膀胱炎に猪苓湯は効果がありますか?

抗菌効果はないですが、膀胱炎を改善する可能性はあります。

猪苓湯は、利尿・消炎効果のある生薬を主成分とした漢方薬で、排尿量を増やし膀胱粘膜の浮腫と炎症を抑える機序が考えられています。

再発性の尿路感染症に対して、漢方薬を併用した治療効果の研究では、漢方を併用したほうが、急性期の有効率が抗菌薬だけよりもよく、さらに6か月後の再発率も低下したと報告されています。

その研究で使用された漢方の中には、猪苓湯や猪苓湯の成分の一部を含む処方が複数採用されていたため、猪苓湯のような漢方薬を併用することが、再発抑制に寄与した可能性が指摘されています。

一方、心不全患者さんの利尿抵抗性に対して、猪苓湯を4週間併用したRCTでは、有意な尿量増加と安全性が示され、個人差はありますが、利尿・排菌促進という薬理が臨床的にも考えられています。

同様に、免疫チェックポイント阻害薬に伴う難治性膀胱炎を、猪苓湯に近い漢方薬で寛解させた研究結果もあり、抗炎症効果もあると考えられています。

ただし、研究の多くは対象例数が少なく、効果には個人差があり、猪苓湯に細菌を直接殺す作用はないため、急性膀胱炎の第一選択は抗菌薬で、猪苓湯は、膀胱炎の頻尿や排尿刺激症状、再発を抑える目的で補助的に用いられることが多いです。

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膀胱炎の予防

膀胱炎は予防できますか?

適切な水分摂取や排尿を我慢しすぎないことなどは、膀胱炎発症の予防効果があります。

膀胱炎は、種類によって予防できるものと、そうでないものがあります。以下のようにいくつかの予防法があります。

細菌による膀胱炎の予防法

適切な水分摂取

十分な水分摂取により尿を薄めて、菌を洗い流す効果が得られ、1日1.5リットルの追加水分摂取により、細菌による膀胱炎再発が約50%減少することが確認されています。ただし、飲みすぎると尿量が増えるため頻尿になります。

クランベリー製品の摂取

クランベリーに含まれる成分は、膀胱炎の主な原因菌である大腸菌が、膀胱壁に付着することを特異的に阻害するメカニズムがあります。そのため、複数の研究でクランベリージュースなどが、大腸菌による膀胱炎の予防に有効であると考えられています。

その他、日常的な予防策

排尿を長時間我慢しすぎないことや、性行為後に排尿することは、膀胱炎の予防に効果的とされています。

医学的な予防

排尿障害などで、残尿が多い際に薬物療法や物理的に排尿させる適切な導尿は、膀胱炎のリスクを軽減します。また、閉経後に女性ホルモンが低下することで、膀胱炎を発症しやすくなる場合は、女性ホルモンを局所的に補充する治療が、膀胱炎を含めた尿路感染症の発症リスクを軽減します。

他の原因による膀胱炎の予防法

間質性膀胱炎/膀胱痛症候群

現在は病気の確定的な原因が見つかっておりませんが、酸性度の高い食品(柑橘類、トマト)や、カフェイン含有飲料、アルコール、人工甘味料、辛い食品、チョコレートなどを食べないことで、症状の悪化を予防できるという報告があります。また、禁煙は膀胱痛症候群の予防に有効と言われています。

出血性膀胱炎

十分な水分補給や、出血性膀胱炎を起こしやすい抗がん剤を使用する時に、メスナという薬剤を予防投与することなどが挙げられます。

放射線性膀胱炎

膀胱に当たる放射線の量や当てる方法によって、発症を減らせる可能性があります。放射線治療技術の進歩により、膀胱への放射線が当たる量は、近年大幅に減少しつつあります。

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対処法・セルフケア

膀胱炎で残尿感のためトイレから出られない場合の対処法を教えてください。

そこまで症状が強い場合は、泌尿器科を受診し適切な治療を受けましょう。

膀胱炎による残尿感でトイレから出られない場合、大変つらい症状だと思いますが、適切な治療で症状は改善できますし、実際に尿が出し切れていない場合もありますので、まず泌尿器科を受診しましょう。病院では原因に応じて、以下のような治療が行われます。

膀胱炎の原因別治療

細菌性膀胱炎の場合

細菌を退治する「抗菌薬」による治療が非常に有効です。一般的に「膀胱炎」と呼ばれるものの多くは、細菌感染が原因で、適切な抗菌薬を服用することで、原因菌が減少し、治療開始から36時間以内に残尿感を含むつらい症状の改善が期待できます。

その他の膀胱炎の場合

膀胱炎には、細菌感染ではない「間質性膀胱炎」や「放射線性膀胱炎」などいくつかの種類があり、これらの場合は細菌感染が原因ではないため、抗菌薬は効果がなく、対症療法や専門的な治療を行うことがあります。

残尿感を引き起こす合併症状への対応

実際に残尿が多い場合

排尿したあとも膀胱内に排出できなかった尿(残尿)が実際に多い場合、尿を出しやすくする薬剤治療に加えて、特に残尿が100ml以上と多い場合は、尿道から細いストロー状の管(カテーテル)を入れて、随時または常時膀胱の尿を排出させることがあります。

過活動膀胱を合併している場合

膀胱が過敏に反応して残尿感が強く出る場合は、膀胱の過敏性を抑える薬物治療が行われます。

重要な注意点

膀胱炎と思っても、他の病気の可能性もありますので、症状で日常生活に支障がある場合は、我慢せずに泌尿器科または救急外来のある病院を受診しましょう。

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膀胱炎にいい飲み物はありますか?

十分な水分摂取やクランベリージュース、緑茶などは膀胱炎の予防によい可能性があります。

膀胱炎によいとされる飲み物は、以下の通りです。

水分

水分摂取量を増やすことで、細菌による膀胱炎の再発率が50~54%減少するという報告があります。特に1日1.5~3Lの追加水分摂取により、膀胱炎再発リスクが有意に低下することが確認されています。また、水分摂取により、尿量や排尿回数が増加して、膀胱にいる細菌を機械的に洗い流す効果があると考えられています。

クランベリージュース

クランベリージュース摂取により膀胱炎発症リスクが30~54%低下し、膀胱炎のために抗菌薬が使用されることも49%減少したとする報告があります。クランベリーに含まれるプロアントシアニジン(PACs)が、膀胱炎の主要原因菌である大腸菌の膀胱壁への付着を、特異的に阻害するメカニズムが分子レベルで解明されています。細菌性の膀胱炎は大腸菌以外でも起こるため、1日240ml程度のクランベリージュース摂取について、限定的ながら効果があると言われています。

緑茶

緑茶に含まれるエピガロカテキン(EGC)が、大腸菌に対して抗菌効果を示し、尿中に排泄されることが確認されています。実験室レベルでは、その緑茶の成分が大腸菌の増殖を抑制する効果が報告されていますが、人での臨床研究はまだ限定的です。

これらの飲み物は、膀胱炎の予防に有益である可能性がありますが、すでに膀胱炎の症状がある場合は泌尿器科を受診しましょう。

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膀胱炎に関連するその他の質問

膀胱炎で下痢になることはありますか?

膀胱炎で下痢になることはほぼないです。ただし治療に用いた抗菌薬の副作用で下痢になることはあります。

典型的な膀胱炎は、膀胱へ細菌が感染することで生じ、その場合、消化管症状を引き起こすことはほぼありません。

ただし、使用した抗菌薬が腸内細菌叢を乱す薬剤性下痢や、偶発的なウイルス性胃腸炎、ストレス性腸症候群などがあると、膀胱炎の治療前後で下痢が起こる可能性はあります。

抗菌薬をやめたあとも下痢が続く、血便を伴う発熱など、消化器症状が続く場合は、もともと薬を処方してもらっていた泌尿器科や、お近くの内科を受診して早めに診察をしてもらいましょう。

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膀胱炎で血尿がみられることはありますか?

はい、膀胱の炎症が強い場合にみられます。

膀胱炎によって、膀胱の粘膜に強い炎症を生じると、尿に血が混じる「血尿」が見られることがあります。 

血尿には、実際に尿が赤やオレンジに見える「肉眼的血尿」と、顕微鏡でしか尿中の赤血球を確認できない「顕微鏡的血尿」があります。膀胱炎の炎症が強いときは、肉眼的血尿が現れることもあります。  

細菌による一般的な膀胱炎の場合は、排尿時痛なども伴いますが、痛みを伴わない血尿や、膀胱炎の治療後も持続的に肉眼的血尿が続く場合は、膀胱がんや膀胱結石、腎炎などの他の病気の可能性を示唆するサインです。  

膀胱炎が治っても血尿が見える場合は、早めに泌尿器科を受診しましょう。

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膀胱炎では尿の匂いに異常がみられますか?

細菌尿や膿尿があると、やや刺激のある匂いになることがあります。

膀胱炎の症状としては、頻繁に尿意を感じて排尿する(頻尿)ことや、急に我慢できないほどの尿意がくる(尿意切迫感)、夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)、排尿時の痛みなどが挙げられます。

尿の匂いの変化について

細菌性膀胱炎では、尿検査で膿尿(尿に膿が混じること)が確認される場合があり、これが治療が必要とされる所見のひとつです。膿尿がある場合、アンモニア様の刺激のある匂いを伴うことがあります。これは、細菌が尿素をアンモニアに分解することや、白血球や細菌の代謝物質によるものです。

重要な医学的区別

逆に、刺激のある匂いがあっても頻尿や排尿時の痛みなどの膀胱炎症状がない場合は、「無症候性細菌尿」と呼ばれる状態で、膀胱炎とは区別されます。無症候性細菌尿では、尿中に細菌は存在するものの、膀胱の炎症症状がないため、通常は治療の対象とはなりません。ただし、膿尿(白血球の増多)の有無は、無症候性細菌尿でもさまざまで、膿尿があっても症状がなければ無症候性細菌尿として扱われます。

注意点

尿の匂いだけで膀胱炎を診断することはできません。研究では、尿の匂いによる膀胱炎の診断精度は、約3分の1で誤りがあることが報告されています。匂いのある尿があっても、必ずしも膀胱炎とは限らず、脱水、食事内容、薬剤などの影響もあるため、適切な症状の評価と尿検査による確認が重要です。

頻尿、排尿痛、尿意切迫感などの典型的な膀胱炎症状とともに、尿の匂いの変化がある場合は、泌尿器科を受診し、適切な検査を受けることをおすすめします。

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陰部(特に尿の出口)に痛みがある場合、膀胱炎の可能性はありますか?

はい、あります。その症状は特に女性の膀胱炎で典型的で、男性の場合は尿道炎など他の原因も考えられます。

陰部(特に尿道の出口)の痛みは、女性の細菌性の膀胱炎の典型的な症状で、特に排尿時や排尿後にチクチク、ズキズキとした痛みや、灼熱感を伴う痛みを感じる場合はその可能性があります。

しかし、同じような症状は尿道炎や腟炎、尿路結石などの他の病気でもみられるため、自己判断はやや困難です。また、男性で尿道の出口あたりが痛む場合は尿道炎の可能性があります。

それらの原因として、性感染症(性器ヘルペス、クラミジア、淋菌など)が関係することもあります。

そのため、正確な診断には、専門医による詳細な問診、身体検査、尿検査や尿培養検査(尿中の微生物を培養して原因の微生物を調べる検査)などでの評価が必要です。

さらに詳しく:陰部(特に尿の出口)に痛みがある場合、膀胱炎の可能性はありますか?監修医師秋元 隆宏東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科

膀胱炎の診察では陰部を見られるのですか?

単純な膀胱炎の場合は陰部の診察を行いません。性感染症等を疑う場合には診察するときもあります。

急性単純性膀胱炎では、陰部の肉眼的所見に乏しく、診断は症状と尿検査で完結するため、診察時に陰部を露出してもらい、視診や触診を行うことは通常ありません。

ただし、男性の場合は、尿道炎の可能性などを判断するために、診察する場合があります。

また、排尿痛とともに腟分泌物や掻痒感を伴う女性でも、腟炎や性感染症による尿道炎との鑑別が必要で、同意を得たうえで診察を行う場合があります。

閉経後の女性も膀胱炎を頻繁に繰り返している場合には、閉経関連尿路性器症候群(GSM)の可能性があるため、診察が必要になる可能性はあります。

いずれも鑑別診断目的であり、単純性膀胱炎が強く疑われる場合は、陰部の診察はまれです。

さらに詳しく:膀胱炎の診察では陰部を見られるのですか?監修医師秋元 隆宏東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科

膀胱炎は性行為やお風呂でうつるのですか?

どちらでもうつりませんが、性行為は女性の膀胱炎の発症リスクを高めます。

膀胱炎にはいくつかのタイプがありますが、人から人への感染はしません。

膀胱炎の中で最も一般的な細菌性膀胱炎は、肛門周辺に存在する大腸菌などの細菌が、尿道を通って膀胱に侵入することで発症します。性的活動は、これらの細菌が尿道口付近に移動する可能性を高めるため、特に閉経前の健康な女性において膀胱炎の発症リスクを上昇させる要因とされています。

一方で、入浴や公衆浴場の利用が、膀胱炎のリスクを高めるという医学的な報告はありません。したがって、膀胱炎は性的活動や入浴を通じて感染するものではありませんが、性的活動により、閉経前の健康な女性では細菌性膀胱炎の発症リスクが高くなる可能性があります。

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膀胱炎は、初期であれば自力で治すことはできますか?

膀胱炎の種類によっては、自然に治ることがあります。

基本的に、症状がある時は水分を多めに摂り、治りかけている時も尿を我慢しないようにしましょう。膀胱炎の原因によっては、自然に改善することがあります。

細菌による膀胱炎の場合

細菌による膀胱炎は、治療を行わなくても7日間程度で改善することが多いですが、数週間にわたって症状が続いてしまうこともあります。また、膀胱炎では基本的に発熱は起こりませんが、膀胱炎を放置することによって、発熱を伴う腎盂腎炎などの尿路の感染症を引き起こしてしまうことがあります。症状が改善しなかったり悪化したりする場合は受診しましょう。

その他の原因による膀胱炎の場合

自然に治ることは少ないです。症状が長引く場合は、泌尿器科に受診しましょう。

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生理中は膀胱炎になりやすくなるのですか?

はい、膀胱炎になりやすくなる可能性があります。

細菌性の膀胱炎に関しては、下記のような原因のため、生理中に膀胱炎になりやすくなる可能性があります。

  • 不適切な月経衛生管理(生理用品の頻繁な交換不足、手洗い不足など)
  • エストロゲンの低下による腟にいる微生物への影響

細菌性の膀胱炎の直接的な原因は、大腸菌などの細菌が尿道から膀胱に到達して、炎症を起こすためです。現時点では、月経やタンポン使用自体が、直接的なリスク因子であるという明確な関連性は認められていません。予防策としては下記のようなことが挙げられます。

  • 生理用品のこまめな交換
  • デリケートゾーンの清潔の保持
  • 十分な水分摂取
  • 排尿を我慢しないこと

細菌性の膀胱炎以外の膀胱炎(間質性膀胱炎や放射線性膀胱炎など)の発症に関しても、月経と直接的な関係はありませんが、生理中や生理直前に膀胱が過敏になりやすいという報告はあるので、生理の周期によって症状の程度が変化することで、気がつきやすくなる可能性はあります。

さらに詳しく:生理中は膀胱炎になりやすくなるのですか?監修医師秋元 隆宏東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科

膀胱炎の時にお風呂に入ってもいいですか?

特に禁止はされていません。体調や症状によって判断しましょう。

膀胱炎の時のお風呂は、軽症の場合や慢性の場合は入ってもよいと考えられますが、症状が激しい場合や急性の場合はシャワー浴など、症状や体の調子を見て判断しましょう。

現時点では、膀胱炎の時にお風呂に入ったほうがよい、または、入らないほうがよいことに関して、一貫した推奨はありません。

しかし、間質性膀胱炎や放射線性膀胱炎など、慢性的な症状が起こる可能性のあるタイプの膀胱炎に関しては、入浴などで下腹部を温めることが症状の緩和につながる可能性はあります。

ただし、細菌性の膀胱炎のように、急性のタイプの膀胱炎がある場合や体調が優れない場合の入浴は、炎症を悪化させる可能性や、浴槽から急に立ち上がると起立性低血圧によるめまいや立ちくらみを引き起こし、転倒のリスクが高まることもあります。

そのため、特に腎盂腎炎(膀胱炎が悪化して、腎臓にまで炎症が広がった状態)を合併して、熱が出ている場合や、血尿をきたすほど膀胱炎が重症な時などは、入浴は控えてシャワー浴や蒸しタオルで体を拭くことなどで、体を清潔に保ちましょう。どうしても入りたい場合は、長時間の入浴は控えて、慎重に入浴してください。

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膀胱炎について、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「膀胱炎」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 尿の出始めに痛みがありますか?
  • 尿の回数が増えましたか?
  • 排尿するときに、焼けるような感じや痛みを伴い、尿の量も少ないような状態ですか?
  • おしっこが出にくい、あるいは少ないですか?
  • 体温は37.5℃以上ですか?

膀胱炎に関連する症状としては次の症状があります

特に関連する症状

次のような症状がある方はご注意ください。

尿の臭いがおかしい
症状の頻度
初めての症状である
自覚した時期
2-7日前から
排尿の際に焼けるような感じがする
症状の頻度
初めての症状である
膀胱(ぼうこう)の痛みがある
自覚した時期
1-7日前から
赤い尿や血尿が最近出た
自覚した時期
1か月以上前から
症状の頻度
初めての症状である

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この記事の監修医師

監修医師 秋元 隆宏

秋元 隆宏 先生

東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科 泌尿器科

【経歴】 東北大学医学部医学科 卒業 三井記念病院 臨床研修 三井記念病院 泌尿器科 東京大学医学部付属病院 泌尿器科・男性科 自治医科大学 腎泌尿器外科学講座 泌尿器科学部門 病院助教 琉球大学医学部システム生理学講座 東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03