膀胱炎で寝られない場合の対処法を教えてください。
泌尿器科を受診して適切な治療を受けることが最も重要です。
膀胱炎で寝られない場合、大変つらいと思いますが、適切な治療で症状は改善できるので、まず泌尿器科を受診しましょう。病院では原因に応じて、以下のような治療が行われます。
膀胱炎の原因別治療
細菌性膀胱炎の場合
細菌を退治する「抗菌薬」による治療が非常に有効です。一般的に「膀胱炎」と呼ばれるものの多くは、細菌感染が原因で、適切な抗菌薬を服用することで、原因菌が減少し、治療開始から36時間以内に症状の改善が期待できます。
その他の膀胱炎の場合
膀胱炎には、細菌感染ではない「間質性膀胱炎」や「放射線性膀胱炎」など、いくつかの種類があり、それぞれの病態に合わせた専門的な治療が必要となります。
睡眠障害を引き起こす合併症状への対応
残尿が多い場合
排尿したあとも膀胱内に排出できなかった尿(残尿)が多い場合、尿を出しやすくする薬剤治療に加えて、特に残尿が100ml以上と多い場合は、尿道から細いストロー状の管(カテーテル)を入れて、随時または常時膀胱の尿を排出させることがあります。
夜間多尿がある場合
夜間の尿量が異常に多い場合は、抗利尿ホルモン薬(ミニリンメルトなど)による治療が検討されます。
過活動膀胱を合併している場合
膀胱が過敏に反応してしまう場合は、膀胱の過敏性を抑える薬物治療が行われます。
生活上の工夫
薬物治療と併せて、以下のような生活習慣の改善も有効です。
- 水分摂取のタイミング調整:水分はなるべく日中に摂取し、就寝前2~3時間は控えめにして、アルコールやカフェインは膀胱を刺激するため避けましょう。
- 塩分制限:塩分を控えることで、夜間の尿量を減らす効果が期待できます。
- 軽い運動:夕方の軽い運動は足のむくみを改善し、夜間尿量の減少につながる場合があります。
重要な注意点
膀胱炎と思っても他の病気の可能性もありますので、症状で日常生活に支障がある場合は、我慢せずに泌尿器科を受診しましょう。
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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