神経因性膀胱

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最終更新日

神経因性膀胱の原因は何がありますか?

自治医科大学 泌尿器科

秋元 隆宏 監修

脳血管疾患やパーキンソン病、脊髄損傷、糖尿病、腹部の手術など、尿をコントロールする神経系にダメージを与える病気や出来事が主な原因です。

解説

膀胱は、末梢神経と脊髄を通して、脳と情報伝達をしています。
その神経系に障害が起こり、尿を出したり溜めたりすることに異常が生じる病気をまとめて神経因性膀胱と言います。症状によっては過活動膀胱に当てはまることがあります。
神経因性膀胱の原因をくわしく分類すると以下のようになります。

脳に異常がある場合

脳は無意識のうちに、膀胱に対して尿を出すこと(排尿)や尿を溜めること(蓄尿)の指令を出すことができます。しかし、脳に異常が生じることよって、その機能が損なわれてしまい、神経因性膀胱を発症することがあります。

それぞれの病気の部位や程度により神経因性膀胱を発症することがあります。また、脳血管疾患では20~50%程度の割合で発症する可能性があります。

脊髄に異常がある場合

脊髄反射や膀胱と脳の神経伝達の中継役として重要な脊髄に異常があると、神経因性膀胱を発症することがあります。

  • 脊髄損傷
  • 椎間板ヘルニア
  • 多発性硬化症
  • 急性散在性脳脊髄炎
  • 脊髄を圧迫する腫瘍

末梢神経に異常がある場合

脊髄の中でも膀胱に近い仙髄(せんずい)という部位には、膀胱への指令を調整する機能があります。その周囲から膀胱に伸びる末梢神経に異常があると、神経因性膀胱を発症することがあります。

また、糖尿病では40~50%程度の割合で神経因性膀胱を発症する可能性があります。

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