前立腺肥大症は予防できますか?
前立腺の肥大そのものを防ぐのは難しいですが、運動や体重管理、禁煙などで症状の予防・軽減は期待できます。
前立腺そのものが大きくなること(肥大)を完全に防ぐのは難しいとされていますが、運動や体重管理などの生活習慣の改善によって、症状が出るのを防いだり、悪化を抑えたりできる可能性はあります。
前立腺肥大症の予防に役立つ生活習慣
前立腺の肥大自体は防げなくても、生活習慣の改善によって、排尿に関する困りごと(下部尿路症状:頻尿や尿の勢いの低下など)の発現や悪化を予防・軽減できる可能性が報告されています。診療ガイドラインでは、特に肥満の方が食事指導による減量を行うことで、こうした排尿の症状が改善するとされています(男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン)。また、日本全国のデータを解析した研究では、以下の生活習慣が前立腺肥大症の予防に関連する可能性が示されています(Nagakura Y, et al. 2022)。
- 日常的な運動習慣を持つこと
- 禁煙に取り組むこと
- 過度な飲酒を控えること
前立腺肥大症と肥満・メタボリックシンドロームの関連
肥満やメタボリックシンドローム(内臓脂肪の蓄積に加え、高血圧・高血糖・脂質異常が重なった状態)は、前立腺肥大症の症状を悪化させる要因のひとつとされています。診療ガイドラインでも、生活習慣の乱れ(肥満・運動不足など)が男性の排尿の症状を悪化させると指摘されています(男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン)。バランスのとれた食生活と適度な運動を続け、適正体重を保つことが大切です。
前立腺肥大症の症状が気になるときは
前立腺肥大症の症状は加齢とともに進行することがあり、頻尿や尿の出にくさが日常生活に支障をきたす場合もあります。排尿に関する症状が気になるときは、早めに医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
日本泌尿器科学会. 男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン. リッチヒルメディカル. 2017
Nagakura Y, Hayashi M, Kajioka S. Lifestyle habits to prevent the development of benign prostatic hyperplasia: Analysis of Japanese nationwide datasets. Prostate Int. 2022;10(4):200-206.
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東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
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