唾液腺がんの各ステージまたは再発がんでは、それぞれどのような治療法がありますか?
全ステージで外科的切除が中心となって治療が行われます。
唾液腺がんの治療では全ステージで外科的切除が中心となって行われ、補助的に放射線治療や薬物治療などが行われることがあります。各ステージごとのより詳しい治療方針の一例を以下に示します。
ステージ1,2
手術による腫瘍の切除が行われます。場合によっては、腫瘍を含む唾液腺をすべて取り除いたり、リンパ節を取り除く頸部郭清術を行うことがあります。完全に取り切れなかった場合は、手術後に放射線治療が行われることがあります。
ステージ3
手術による腫瘍を含む唾液腺の全摘術が行われます。リンパ節への転移が認められる場合などでは、リンパ節を取り除く頸部郭清術を行います。腫瘍が完全には取り切れなかった場合や、腫瘍の悪性度の高い場合、神経への広がりがみられる場合などには、手術後に放射線治療を行うことがあります。
ステージ4
手術が可能である場合は、手術による切除が検討されます。他のステージと同様に、手術後に放射線治療を行うこともあります。手術が不可能である場合には、放射線治療や薬物治療が検討されます。
再発または転移唾液腺がんでも、腫瘍の特徴により薬物治療が行われることがあります。例えば、腫瘍がHER2(ハーツー)陽性であればトラスツズマブ(ハーセプチン Ⓡ)が有効である可能性があります。
上記の治療方針は一般的な目安であり、必ずしも全員に当てはまるとは限りません。治療方針については、必ず医師の説明を十分に確認するようにしましょう。
真生会富山病院 耳鼻咽喉科
阿河 光治 監修
(参考文献)
Michael T.診療ガイドライン.日本癌治療学会,http://www.jsco-cpg.jp/headandneck-cancer/guideline/#II(参照 2024-10-07)
PDQ Adult Treatment Editorial Board,et al. Salivary Gland Cancer Treatment (PDQ®). National Cancer Institute, https://www.cancer.gov/types/head-and-neck/hp/adult/salivary-gland-treatment-pdq(参照 2024-10-07)
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