食道アカラシア

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最終更新日

食道アカラシアの場合、主にどのような治療をしますか?

新潟大学大学院医歯学総合研究科 消化器科

吉岡 藍子 監修

薬物療法、内視鏡的バルーン拡張術、POEM(ポエム:内視鏡的筋層切開術)、外科手術が挙げられます。

解説

食道アカラシアに対しては、主に以下のような治療法があります。

薬物療法

食道の筋肉を緩める薬や、食道の蠕動運動(食べ物を胃に送るための筋肉の動き)を促す薬を使用しますが、効果が不十分なことも多いです。

内視鏡的バルーン拡張術

内視鏡(胃カメラ)を口から入れて、締まって狭くなっている噴門部(食道と胃の繋ぎ目)をバルーン(治療用の特殊な風船)で広げます。症状はいったん改善しますが、再発するので繰り返し治療を行うことが必要です。一般的な治療なので、受けられる施設が多いです。

POEM(ポエム:内視鏡的筋層切開術)

最近主流になってきている治療法です。内視鏡を用いながら噴門部の筋層を切開することで、締まっている部分を緩めます。1回の治療で高い改善効果が得られますが、手術の後に胃食道逆流症をきたしてしまうこともあります。内視鏡下の手術なので外科手術より体への負担が軽いことが利点ですが、専門的な治療なので受けられる施設が限られます。

外科手術

POEMが登場する以前は、1回で有効なこともあり、外科手術が食道アカラシアの代表的な治療でした。具体的には、お腹に穴を空けて腹腔鏡という器具を入れ、噴門部の筋層を切開する方法がとられます。切開後に噴門部の再建も行うので、POEMより胃酸の逆流が起こりにくいという利点がありますが、全身麻酔下の手術なので体への負担が大きいです。

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