皮膚がんは転移しますか?
転移する可能性はありますが、頻度はがんの種類によって異なります。
代表的な皮膚がんとして、メラノーマ、有棘細胞がん(ゆうきょくさいぼうがん)、基底細胞癌、乳房外パジェット病が挙げられます。この4つのいずれでも転移の可能性はありますが、その頻度はがんの種類によって異なります。
メラノーマ
診断時点でリンパ節転移が見られるのが20%、他の臓器まで転移しているのが9%と報告されています。
有棘細胞がん
治療開始時に転移が見られる割合は5%程度と報告されています。
基底細胞癌
基底細胞癌はここに挙げる3種類のがんの中で最も転移しにくく、再発時でもリンパ節に転移することはほとんどありません。全身転移の頻度は0.0028~0.55%と報告されています。
乳房外パジェット病
リンパ節や他の臓器へ転移する頻度は15%程度とされています。
公開日:
最終更新日:
東京医科歯科大学病院 がんゲノム診療科 特任助教
石橋 直弥 監修
(参考文献)
公益社団法人日本皮膚科学会ほか.“皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン第3版 基底細胞癌診療ガイドライン 2021”.日本皮膚科学会.https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/basal_cell_carcinoma.pdf,(参照 2024-06-26).
公益社団法人日本皮膚科学会ほか.“皮膚悪性腫瘍ガイドライン第3版 メラノーマ診療ガイドライン 2019”.日本皮膚科学会.https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/melanomaGL2019_web.pdf,(参照 2024-06-26).
公益社団法人日本皮膚科学会ほか.“皮膚悪性腫瘍ガイドライン第3版 有棘細胞癌診療ガイドライン 2020”.一般社団法人日本皮膚悪性腫瘍学会.http://skincancer.jp/scc_gl2020.pdf,(参照 2024-06-26).
公益社団法人日本皮膚科学会ほか.“皮膚悪性腫瘍ガイドライン第3版 乳房外パジェット病診療ガイドライン 2021”.日本皮膚科学会.https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/extramammary%20Paget%E2%80%99s%20disease2021.pdf,(参照 2024-06-26).
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