大腿骨頸部骨折の術後の禁忌肢位について教えてください。

人工骨頭置換術または人工関節置換術を受けた場合、股関節の過度な屈曲、内転、内旋は脱臼リスクを高めるため禁忌とされます。

解説

大腿骨頸部骨折の治療として人工骨頭置換術や人工股関節全置換術が行われた場合、術後の人工関節や人工骨頭が骨盤の受け皿(寛骨臼)から外れてしまうことを防ぐために、特定の肢位(姿勢)が禁忌とされます。

主な禁忌肢位は以下の3つが組み合わさった状態です。

股関節の過度な屈曲(曲げすぎ)

股関節を90度以上に深く曲げる動作。例えば、低い椅子に座る、かがむ、靴下を履く、爪を切るなどの動作で起こりやすいです。

股関節の内転(内側に閉じすぎ)

脚を体の中心線より内側に交差させる動作。脚を組む、寝ているときに脚が内側に入りすぎる、などが該当します。

股関節の内旋(内側にひねりすぎ)

膝が内側に入るように股関節をひねる動作。内股になる、寝返りで脚が内側にねじれる、などが該当します。

特に、後方アプローチ(お尻側に創ができる手術方法)の場合、上記の肢位で脱臼リスクが高まります。

脱臼のリスクや禁忌肢位は手術方法や患者さんの状態によって異なるため、担当の医師や理学療法士の指導を必ず守るようにしてください。

もし、痛みや違和感、脱臼が疑われる症状(急に股関節が痛くて動かせなくなるなど)があれば、速やかに医療機関を受診してください。

公開日

最終更新日

まつだ整形外科クリニック 整形外科

栗原 信吾 監修

おすすめのQ&A
関連する病気と症状

(参考文献)

この記事をシェアする

治療が必要な患者様へのお願い

股関節骨折

の方は説明を必ずお読みください

こちらのQRコードを

スマーフォンのカメラで読み取ってください

疾患について分かりやすくまとまっています
1

QRコードを読み取るだけ 非接触で安心

2

一問一答なので 読むのが簡単

3

どんな治療をするべきか 納得して取り組める

関連するQ&A
関連する病気と症状
気になる症状はユビーアプリで簡単チェック
初めての方へ

ユビー病気のQ&Aとは?

現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。

病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
無料で症状を調べる
症状を調べる

症状検索エンジン「ユビー」

体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。

医療機関を探す
医療機関を探す

お近くの病院をお探しの方へ

「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。

治療法を調べる
治療法を調べる

治療案内ユビー

自身の治療情報を登録することで、治療の選択肢や使っている薬についてなど、あなたの参考になりそうな治療情報を調べられる機能です。

ネットで医師相談
ネットで医師相談

ユビーかんたん医師相談

病院にすぐに行くべきかなど悩んだタイミングですぐに相談。つらくて病院に行けないとき、時間がないとき、夜間や休日などに、いつでも医師に相談できます。