後天性血友病A

後天性の免疫異常により、第VIII因子が働かなくなり、突然出血しやすくなる高齢者に多い病気です。

血液を固める第VIII因子に対して、自己の免疫が誤って抗体を作ってしまうことです。

第Ⅷ因子活性低下とインヒビターによる診断と、止血治療と免疫抑制療法併用の治療方針が示されています。

大量の出血を繰り返し、脳出血や消化管出血で命に関わることがあります。

過去に死亡率は約2割という報告がありますが、現在は治療が進歩し、早期治療で長期生存が期待できます。

突然、皮下や筋肉に大きな出血が起こり、鼻血や内臓出血を伴うこともあります。

はっきりした初期症状は少なく、原因不明のあざや出血が最初にみられることがあります。

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

脳出血、消化管出血や強い貧血、重症感染症などがあり、命に関わることがあります。

バイパス止血薬で出血を抑えつつ、ステロイドなどで抗体（インヒビター）を減らす治療を行います。

転倒や外傷を避け、出血を助長する薬は控え、異常があれば早めに受診します。

血液内科の受診が適切ですが、大量出血時など、緊急性が高い場合は救急外来を受診してください。

原因不明のあざや出血が続く時は受診し、強い痛みや急に広がる出血は救急受診が必要です。

ガイドラインなどを参考に、後天性血友病Aの診療実績のある大学病院などの血液専門医を探しましょう。