線維筋痛症の可能性と全身の痛みについて教えてください。
10代・女性のご相談
ご相談いただきありがとうございます。お嬢様のこと、とても心配されていることと思います。
2月にギラン・バレー症候群の疑いがあると診断され、その後、足や腰に強い痛みが広がり、学校にも行けなくなってしまったとのこと、本当におつらいですね。
ギラン・バレー症候群は、神経に影響を与えることで、手足のしびれや麻痺、筋力の低下などが起こる病気です。多くの場合、数週間から数ヶ月で症状がよくなりますが、後遺症が残ることもあります。
お嬢様の場合、痛みが広がり、全身のだるさや下痢もあるとのことですので、ギラン・バレー症候群の後遺症や合併症、または他の病気が隠れている可能性も考えられます。
線維筋痛症は、全身の筋肉や関節に慢性的な痛みやしびれ、疲れを感じる病気です。原因ははっきりしていませんが、ストレスや睡眠不足、ホルモンのバランスが関係していると考えられています。
お嬢様の症状は線維筋痛症と似ている部分もありますが、ギラン・バレー症候群の後遺症や他の病気の可能性も否定できません。
ギラン・バレー症候群の後遺症以外に考えられる病気としては、自己免疫疾患などもあります。
自己免疫疾患(全身性エリテマトーデス、多発筋炎、関節リウマチ、シェーグレン症候群など)は、自分の体を攻撃する抗体ができてしまうことで起こる病気で、発熱や全身の痛み、だるさなどの症状が現れることがあります。神経内科や膠原病内科で検査を受けることで、これらの病気がないか確認できます。
脳の病気について心配されているとのことですが、現時点ではその可能性は低いと考えられます。ただ、念のために脳神経内科に相談してみるのもよいかもしれません。
受診の目安
以下の状況が見られる場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
- 痛みが改善しない、または悪化する
- しびれや麻痺が広がる、または強くなる
- 発熱やだるさなどの全身症状が現れる
- 日常生活に支障をきたすほどの痛みやだるさがある
次のアクション
- 神経内科専門医の受診:ギラン・バレー症候群の治療経験が豊富な神経内科専門医を受診し、詳しい診察と検査を受けることをおすすめします。神経伝導検査や筋電図検査、血液検査などを行い、ギラン・バレー症候群の後遺症や合併症、あるいは自己免疫疾患などの他の病気がないかを調べます。
- ペインクリニックの受診:痛みが強い場合は、ペインクリニックを受診し、痛みを和らげる治療を受けることも検討しましょう。神経ブロック注射や薬物療法など、さまざまな治療法があります。
- リハビリテーション:理学療法士によるリハビリテーションを受けることで、筋力や体力の回復を図り、痛みの軽減を目指すことができます。
まとめ
お嬢様の症状は、ギラン・バレー症候群の後遺症や合併症、あるいは線維筋痛症や自己免疫疾患などの他の病気が考えられます。
神経内科専門医を受診し、詳しい診察と検査を受けることをおすすめします。痛みが強い場合は、ペインクリニックの受診も検討しましょう。
お近くの神経内科は、こちらから検索できますのでご活用ください。どうぞお大事になさってください。
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