非小細胞肺がんステージ4の再発や転移の可能性について教えてください。
70代・男性のご相談
この度は私たちを信頼してご相談いただき、心から感謝申し上げます。ご家族の皆様にとって、大変ご心配なことと思います。いただいた情報をもとに、できる限りお答えいたしますね。
まず、ご本人の病状と治療についてですが、非小細胞肺がんのステージ4と診断され、これから治療を受けられる予定とのことですね。
【再発や転移の可能性について】
ステージ4のがんは、すでに他の臓器に転移がある状態です。「再発」というのは、一度病変が消えた後に再び現れることを指しますが、ステージ4では病変が消えることは難しいとされています。がんの平均的な生存率については、非小細胞肺がんのステージ4の場合、3年後の生存率は約17.8%とされています。ただし、これはあくまで平均的なデータであり、個人差がありますので参考程度にお考えください。
最近のデータによると、治療の進歩により生存期間が延びていることがわかっています。例えば、2001〜2005年の生存期間の中央値は10ヶ月でしたが、2016〜2021年には25ヶ月に延びています。治療は進化しているので、希望を持ってくださいね。
【医師に相談したい内容について】
最近の肺がん治療は、遺伝子の異常に応じて細かく分かれています。通常、9種類の遺伝子異常を確認するのが標準です。もし、遺伝子検査の結果がまだ出ていない場合は、組織検査から4〜6週間で結果が出ることが多いので、次回の病院での説明を待ってみてください。
遺伝子異常がない場合や、間質性肺炎などで特定の治療ができない場合は、抗がん剤と免疫療法の組み合わせで治療を行うことが一般的です。ただし、間質性肺炎がある場合は、免疫療法が使えないこともありますので、その場合は抗がん剤のみの治療になります。
以上の情報が少しでもお役に立てば幸いです。治療が進む中で、わからないことや不安なことが出てくるかもしれません。その際は、どうぞ遠慮なくご相談ください。私たちはいつでもお力になりますので、一緒に頑張りましょう。
公開日:
相談日:
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ