子ども(乳児)に神経線維腫症の疑いとアトピー性皮膚炎。今後、見た目への影響や悪化の恐れはありますか?
0代・女性のご相談
お子様のことについてお話ししますね。神経線維腫症の疑いがあるということで、見た目や腫瘍の進行についてご心配されていることと思います。ここでは、個別の診断はできませんが、神経線維腫症について一般的な情報をお伝えしますね。
神経線維腫症は、皮膚や神経に腫瘍ができる遺伝性の病気です。特徴として、カフェオレ斑と呼ばれるシミや、神経線維腫と呼ばれる皮膚の腫瘍があります。この病気には1型と2型があり、それぞれ症状や重さが異なります。
1型は比較的軽く、カフェオレ斑や神経線維腫が多く見られます。2型は重くなりやすく、聴神経腫瘍などができやすいです。神経線維腫症は症状の出方に個人差が大きく、軽く済む場合もあれば、重くなることもあります。
この病気は「常染色体優性遺伝」という遺伝の形をとるため、ご両親のどちらかが神経線維腫症の場合、50%の確率でお子様に遺伝します。ただし、患者さんの半数以上は突然変異で、ご両親が神経線維腫症でない場合でも発症することがあります。
【診断について】
乳児期にはシミだけの症状が多いため、家族に同じ病気の方がいないと診断が難しいことがあります。そのため、神経線維腫症の疑いがある場合は、定期的に通院して様子を見ていくことが一般的です。遺伝子診断は技術的に可能ですが、現在のところ保険が適用されていません。
【検査について】
年齢とともに症状が進むことがあるため、定期的な通院が必要です。お子様の場合、半年に1度の通院が一般的です。
【今後の見通し】
現時点では、神経線維腫症の進行を止めたり、根本的に治す治療法はありません。ただし、お子様の場合、まだ診断が確定していないため、今後の見通しを正確に予測することは難しいです。
【次のステップ】
1. 定期的な経過観察
神経線維腫症はゆっくり進行することが多いので、定期的な経過観察が大切です。医師の指示に従って、定期的に診察を受け、症状の変化を確認しましょう。
2. 症状に応じた治療
治療法は症状によって異なります。例えば、腫瘍が大きくなって痛みや見た目に影響がある場合は、手術で取り除くこともあります。また、痛みやしびれがある場合は、薬やリハビリを行うことがあります。
3. 専門医療機関への受診
中濃厚生病院で神経線維腫症の疑いがあると言われているとのことですので、必要に応じて大学病院などの専門医療機関で診断や治療を受けることを検討しましょう。セカンドオピニオンとして他の医師の意見を聞くのもよい考えです。
【まとめ】
神経線維腫症は、乳児期にはシミだけで経過することがあり、診断が難しい場合があります。確定診断のためには、専門医療機関での診察が重要です。また、定期的な経過観察を行い、症状に応じた治療を受けるようにしましょう。お子様の症状が少しでも改善することを心から願っています。どうぞお大事になさってください。
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