乳がんの手術方法選択についてアドバイスをください。
50代・女性のご相談
昨年、針生検の結果、浸潤性乳管癌と診断されました。しこりの大きさは9×9×6㎜で、近くに微細な結節があり、娘結節の可能性も否定できないとのことです。MRIやCTの結果、リンパへの転移は明確には指摘されていません。
今後手術を予定しており、担当医からは「全摘」または「部分切除+20日間の放射線治療」のどちらかを選べると説明を受けました。どちらの方法でも再発の可能性は同等と説明されました。
当初は再発の不安を払拭したい気持ちから「全摘」を考えていましたが、手術が近づくにつれ、心が揺れています。どの選択をしても100%の満足は難しいかもしれませんが、「全摘」か「部分切除」のどちらを選ぶべきか、どのポイントに重きを置くべきか、アドバイスをいただけると助かります。
ご相談いただきありがとうございます。乳がんの診断を受け、手術を控えていらっしゃるとのこと、大変な状況かと思います。少しでもお力になれればと思います。
全摘出と部分切除のどちらを選ぶかで迷っていらっしゃるのですね。それぞれに良い点と気をつける点がありますので、一緒に考えていきましょう。
【全摘出】
良い点
- 乳房内に残っているかもしれないがん細胞をすべて取り除くことができるので、再発のリスクを減らせる可能性があります。
- 定期的な検査の回数が減ることもあります。
気をつける点
- 乳房を失うことで、心に負担を感じることがあるかもしれません。
- 手術の傷が大きくなり、体への負担も大きくなります。
【部分切除+放射線治療】
良い点
- 乳房を残すことができ、体への負担も少ないです。
- 手術の傷も小さくて済みます。
気をつける点
- がん細胞が残る可能性があり、再発のリスクがあります。
- 放射線治療による副作用があるかもしれません。
- 通院が必要になることがあります。
【選択のポイント】
- 再発のリスクをできるだけ減らしたいかどうか。
- 乳房を残したいかどうか。
- 体や心への負担をどう考えるか。
- 担当の先生とよく相談し、納得のいく選択をすることが大切です。
【その他】
- 別の先生の意見を聞くことで、治療方針について新たな視点を得られることもあります。
- 最終的には、担当の先生としっかり話し合い、ご自身が納得できる治療法を選んでください。
どちらの選択にも良い点がありますので、焦らずに考えてみてください。あなたにとって最良の選択が見つかることを心から願っています。
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