ALSの可能性と症状について相談させてください。
20代・男性のご相談
最近、ALSの可能性について非常に不安を感じています。私は企画職でデスクワークが中心です。5~6年前から全身の倦怠感と筋肉のピクつきが始まりました。当時、不定愁訴外来で血液検査やCTを受けましたが、原因不明でEBウイルス感染の可能性があるとされ、経過観察となりました。その後、倦怠感は徐々に薄れましたが、筋肉のピクつきは続いています。
最近、肩の違和感が右腕全体、左腕、両足に広がり、細かい作業や歩行がしづらくなっています。首や全身の筋肉の痛みもあり、体重減少はないものの、手の甲が薄くなり腕が細くなったように感じます。
大学病院の神経内科で血液検査、腱反射、CT、神経電動速度検査を受けましたが、異常は見つかりませんでした。症状が悪化しているのか横ばいなのか判断がつかず、重大な病気ではないかと不安です。どうかアドバイスをいただけると助かります。
ご相談いただき、ありがとうございます。全身の筋肉がピクついたり、力が入りにくかったりする症状で不安を感じていらっしゃるのですね。心配なお気持ち、よくわかります。
数年前から症状が続いているとのことですが、最近では肩や腕、足に違和感が広がり、細かい作業や歩くことが難しくなってきたのですね。
【ALSについて】
ALSは、運動神経が徐々に影響を受ける病気で、筋力が弱くなったり、筋肉がやせたりすることがあります。ただ、今の症状からすぐにALSと決めつけることはできませんし、可能性は低いと考えられます。
- ALSは通常、もう少し年齢が上がってから発症することが多いです。
- 症状が長期間にわたっているにもかかわらず、日常生活に大きな支障がないことは、ALSの典型的な進行とは異なります。
- これまでの検査で異常が見つかっていないことも、ALSの可能性を低くする要因です。
【他の可能性について】
- 機能性神経症状障害:ストレスや心理的な要因で神経の症状が出ることがあります。
- 末梢神経障害:糖尿病や栄養不足が原因で、神経に影響が出ることがあります。
- 頚椎症や胸郭出口症候群:首や肩の神経が圧迫されることで、腕や手に症状が出ることがあります。
- 筋肉の病気:筋肉自体の病気が原因で、筋力が低下することがあります。
【次のステップ】
- 経過観察:ALSの可能性は低いですが、神経内科で定期的に診察を受けて、症状の変化を確認しましょう。
- セカンドオピニオン:他の医療機関で別の専門医の意見を聞くのもよい方法です。
- 精神的なケア:不安が強い場合は、心のケアを受けることも大切です。
【まとめ】
今のところ、ALSの可能性は低いと考えられますが、定期的な診察を続けることをおすすめします。別の専門医の意見を聞くことも役立ちますし、不安があるときは心のケアを受けることも考えてみてください。どうぞお大事になさってくださいね。
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