アレルギー性胃腸炎の症状は?アレルギー性胃腸炎
監修医師吉岡 藍子消化器内科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03
好酸球性胃腸炎とは
アレルゲンを食べることで、胃腸の粘膜にアレルギーが起こる病気です。牛乳・卵・魚介類・小麦・大豆等が原因になりやすいです。繰り返す場合は、症状が重くなり、アナフィラキシーショックを起こす可能性もあるので、息が苦しい・ゼイゼイする、意識を失う等の症状がある場合は救急車で病院を受診して下さい。
「好酸球性胃腸炎」とはどのような病気ですか?
アレルギーに関わる好酸球によって引き起こされる胃腸炎です。
好酸球性胃腸炎とは、アレルギーに関わる好酸球によって引き起こされる胃腸炎です。好酸球とはアレルギー反応に関わる白血球の一種です。この好酸球が胃や大腸などの消化管に炎症を起こし、腹痛、下痢、嘔吐のような症状を来すのが好酸球性胃腸炎です。
それほど強い症状は起こさないが長く続くことが多い慢性疾患であり、確定診断するには、内視鏡で生検(細胞の検査)をする必要があります。また、好酸球がどの部分に炎症を起こすかは患者さん毎に異なるため、細胞の検査自体も複数の箇所に行う必要があります。治療はステロイドや抗アレルギー薬の内服が行われます。ステロイドには副作用もあるため、治療のメリットとデメリットを考慮し個々に治療の選択肢を検討します。
好酸球性胃腸炎の症状
好酸球性胃腸炎には初期症状はありますか?
初期は軽い腹痛、軟便といった症状が一般的です。
好酸球性胃腸炎の初期は、軽い腹痛や軟便といった症状が一般的です。好酸球性胃腸炎の症状は腹痛、下痢といったもので、好酸球性胃腸炎だけに特徴的というわけではなく、症状だけから診断に至ることは難しい病気です。
よくある感染性胃腸炎や機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群といった病気と症状は似ており、また、頻度も高いこれらの病気でないか、初めに検討する必要があります。アレルギー性の病気であるという点が特徴のため、気管支喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などの病気があれば手掛かりの一つになります。慢性の病気であるため、症状が長く続く、繰り返し起こるというもの特徴です。腹痛、下痢の症状が長く続く場合、一度消化器内科へ受診することをお勧めします。
好酸球性胃腸炎ではどのような症状がありますか?
腹痛、下痢の症状が一般的です。
好酸球性胃腸炎では、腹痛、下痢の症状が一般的です。こういった症状は好酸球性胃腸炎に限らず、一般的な胃腸炎でも見られるため、症状のみで初めから好酸球性胃腸炎と診断するのは、難しいことが多いです。また、気管支喘息など、別のアレルギー性疾患を併発していることが多いため、そういった持病の有無も判断に役立ちます。
また、特定の食物に対するアレルギー反応であることが多く、特定の食べ物を口にした後に症状が出る、ということであれば可能性が高まります。
診断するには内視鏡の検査で細胞を取ってくる、組織診の検査が必要です。下痢、腹痛といった症状が続く場合には消化器内科へ受診しましょう。
好酸球性胃腸炎の原因
好酸球性胃腸炎の原因は何がありますか?
アレルギーが関わっていると考えられています。
好酸球性胃腸炎の原因には、アレルギーが関わっていると考えられています。好酸球性胃腸炎とは、胃や腸といった消化管の粘膜に、好酸球による炎症が起こる病気です。好酸球とは白血球の一種で、アレルギー反応に伴って出てくることから、好酸球性胃腸炎もアレルギー反応が関わっていると考えられています。
食べ物の通り道なので、実際に口にした特定の食物が原因になっていると判明する場合もありますが、実際の患者さんでは原因がはっきりしない場合もあります。原因が分かっている場合には、原因となっている食物を除去することが治療につながります。比較的稀な胃腸炎の一つであり、診断を確定させるには胃腸の組織をつまんで取ってくる、細胞の検査が必要になります。
好酸球性胃腸炎の検査・診断
好酸球性胃腸炎のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
好酸球性胃腸炎の診断には内視鏡検査など専門的な検査が必要であり、セルフチェックのみで診断をすることはできません。一方で、アレルギー性の病気であり、ご自身でわかる範囲の情報が診断に役立つ場合があります。例えば、好酸球性胃腸炎の患者さんでは、気管支喘息やアトピー性皮膚炎など、そのほかのアレルギー性の病気を併せ持っていることが多いです。
また、好酸球性胃腸炎では特定の食物がアレルギーの原因となっていることがあり、あるものを食べたときだけ腹痛、下痢の症状が出る、という場合にも、好酸球性胃腸炎の可能性が高まります。注意が必要なのは、好酸球性胃腸炎以外にも同様の症状を来す病気が数多くあることです、感染性胃腸炎や過敏性腸症候群は症状がよく似ており、患者さんの数も好酸球性胃腸炎と比べて多いです。実際の診断では、これらの病気で無いかという観点でも進めていく必要があります。
また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、好酸球性胃腸炎かどうかのセルフチェックができます。ぜひご活用ください。
好酸球性胃腸炎の治療・対処法
アレルギー性胃腸炎への対処法は?
アレルゲンを食べることで、胃腸の粘膜にアレルギーが起こる病気です。牛乳・卵・魚介類・小麦・大豆等が原因になりやすいです。繰り返す場合は、症状が重くなり、アナフィラキシーショックを起こす可能性もあるので、息が苦しい・ゼイゼイする、意識を失う等の症状がある場合は救急車で病院を受診してください。
好酸球性胃腸炎の場合、主にどのような治療をしますか?
食事療法、ステロイド、抗アレルギー薬などを用いて治療します。
好酸球性胃腸炎では、食事療法の他、ステロイド、抗アレルギー薬などを用いて治療します。まず、アレルギー反応の原因となる食物が分かっている場合には、原因食物を除去することが有効な治療です。薬を使わないため、副作用の心配もありません。
薬物療法ではステロイドが使用されます。好酸球性胃腸炎のようなアレルギー性の病気では、免疫が過剰に働いて自分の胃腸を攻撃してしまいます。そのため、免疫を抑えるステロイドの飲み薬が治療に用いられます。ステロイドは、特に長期間使用すると副作用もあるため、治療のメリットとデメリットを考慮して使用するか検討する必要があります。好酸球性胃腸炎は再発も多いため、どのくらいの期間内服するか、といった点にも注意が必要です。副作用の少ない抗アレルギー薬を先に使用して経過をみる、という方法もしばしば行われます。
受診の目安・何科を受診するべきか
好酸球性胃腸炎が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
下痢、腹痛が2週間以上続くなどの症状があれば、一度受診をお勧めします。
好酸球性胃腸炎が疑われる場合、例えば下痢、腹痛といった症状が2週間以上続く場合には、一度受診することをお勧めします。好酸球性胃腸炎の症状は下痢、腹痛といったよくある症状であり、感染性胃腸炎や機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群のような他の病気との判別が難しい場合があります。
好酸球性胃腸炎の場合、症状は比較的長く続くことが多いため、一つの目安として2週間以上続く場合には、受診を検討しても良いでしょう。一般的な感染性胃腸炎であれば、2週間経過すれば治癒していることが多いためです。他にも、特定の食物を食べたときだけ症状が出る、喘息やアトピー性皮膚炎など、他のアレルギー性疾患も持っている、という場合にはより可能性が高まります。
好酸球性胃腸炎が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
消化器内科を受診しましょう。
好酸球性胃腸炎が疑われる場合、消化器内科を受診しましょう。好酸球性胃腸炎は胃や大腸に好酸球による炎症が起こる病気であり、消化器内科で専門に診ています。症状は下痢、腹痛が多く、これらの症状は消化器内科で一般的に診療されます。
診断には問診、診察の他、血液検査、内視鏡検査、必要に応じて細胞を取って調べる組織診の検査が必要になります。中でも内視鏡検査は消化器内科で行うことが一般的です。好酸球性胃腸炎の症状は下痢、腹痛であり、感染性胃腸炎は過敏性腸症候群など、他の消化器の病気でもよくみられるものです。症状が一時的なものであればそれほど心配は要りませんが、繰り返し起こり症状が長引くような場合には、一度受診することをお勧めします。
アレルギー性胃腸炎の専門医がいる近くの病院はありますか?
アレルギー性胃腸炎の専門医がいる病院を見る対処法・セルフケア
好酸球性胃腸炎の場合、日常生活で気を付けることはありますか?
食事内容や栄養管理には注意が必要です。
好酸球性胃腸炎の場合、日常生活で、食事内容や栄養の管理には気を付けましょう。好酸球性胃腸炎は、アレルギーの反応により胃や腸に好酸球が炎症を起こす病気です。こうしたアレルギー反応は特定の食物で引き起こされている場合が少なくないため、食事内容を記録し症状との関連を比較することは、病状のコントロールに役立ちます。症状を引き起こす食物が分かれば、それを避けることが治療になります。
また、症状が重いとたんぱく質が十分に吸収されず、低栄養となってしまう場合があります。栄養状態の管理にも気を付けましょう。ステロイドで治療をしている場合には、飲む量をきちんと守りましょう。ステロイドは急に内服を止めると副作用が出ることがあります。
好酸球性胃腸炎で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
病状の再評価や内服薬の変更を検討します。
好酸球性胃腸炎で薬が効かない場合、病状の再評価や、内服薬の変更を検討します。好酸球性胃腸炎の治療の難しい点は、主な症状である下痢、腹痛がありふれた症状であることです。一般的な感染性胃腸炎は過敏性腸症候群でも下痢、腹痛といった症状はあるため、薬が効かない場合、これらの合併が無いかをまず検討する必要があります。
そういった可能性が低い場合、内服薬の変更を検討します。好酸球性胃腸炎の治療の選択肢にはステロイド、抗アレルギー薬など数種類の選択肢があるため、薬剤の変更を行って症状の変化を確認します。特にステロイドは副作用があるため、多い量を長く飲むことが無いよう調整をしながら治療を行います。
好酸球性胃腸炎に関連するその他の質問
好酸球性胃腸炎の場合、座れないほど辛くなることはありますか?
症状が強い場合には重い合併症の可能性があり、早めの受診をお勧めします。
好酸球性胃腸炎で座れないほど症状が強い場合には、重い合併症の可能性があり、早めの受診をお勧めします。好酸球性胃腸炎の重症例はそれほど多くない一方で、一部で消化管穿孔などの重大な合併症を伴うことがあります。
好酸球性胃腸炎の主な症状は腹痛、下痢ですが、比較的長い経過での病気であり、腹痛で座れないほどの強い症状が出ることは多くありません。こうした症状は、病気自体の増悪というよりは、消化管穿孔や腸閉塞など、そのほかの合併症を考えるべき状況です。また、胆石症、膵炎、虫垂炎など、急を要する他の消化器疾患である可能性もあります。早めに医療機関を受診し、評価を受けることをお勧めします。
好酸球性胃腸炎が完全に治った事例はありますか?
長期にわたって再発しない患者さんもいます。ただし再発も多く注意が必要です。
好酸球性胃腸炎が完全に治った(長期にわたって再発が無い)患者さんは一定数います。好酸球性胃腸炎はアレルギー性の病気であり、アレルギー反応が起きやすい体質が病気に関わっています。そのため、一度治療で改善しても、どこかで再び症状が出現し、治療が必要になることが少なくありません。
そのため、症状がよくなってもしばらくの間薬物治療を続けることもあります。一度治療したあと長期間にわたって再発の無い患者さんもいる一方で、再発が珍しくない病気であることから、治ったと感じても注意が必要です。原因となっている食物が分かっている場合にはその除去や、定期的な受診、検査で再燃を事前に防ぐことが大切です。
好酸球性胃腸炎について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「アレルギー性胃腸炎」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- お腹の痛みがありますか?
- 便がゆるいか、あるいは下痢をしていますか?
- 最近、これまででアレルギー発作を起こしたことのある物を食べましたか?あるいはそういった物に接触しましたか?(虫に刺された、なども含みます)
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この記事の監修医師
吉岡 藍子
消化器内科・内科
消化器内科医の吉岡藍子と申します。 これまで大学病院や市中病院、健診センターでの内視鏡業務などを通して、消化器領域を幅広く経験してまいりました。 診療の現場では、専門的な用語や複雑な病状の説明に、患者様が戸惑いや不安を感じる場面に何度も出会いました。医療機関で提供される膨大な情報を前に、混乱されてしまう方も少なくありません。そこで、ご自身の病気や体、そして健康について、一人でも多くの方が正しく理解できる環境を作りたいという想いから、ユビーの活動に参加させていただいております。皆様が正しい医学知識に普段から触れ、安心してご自身の健康と向き合えるよう、分かりやすい情報提供に努めてまいります。 【経歴】 新潟大学医学部卒。 新潟県内外の市中病院、大学病院で勤務。 新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野にて博士取得。 2022年からユビーに入社し、横浜市で健診内視鏡診療を兼務。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2020/09/03