

監修者富士在宅診療所 一般内科
寝て過ごす代わりに体を軽く動かして休む方法です。休日は息が上がらない程度の散歩などを短い時間から始めるのがおすすめです。
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アクティブレストとは?ゴロ寝とは違う「体を軽く動かす休み方」
アクティブレスト(積極的休養)とは、散歩やストレッチなどで体を軽く動かしながら休む方法です。ゴロ寝のように体を動かさない休み方は、パッシブレスト(消極的休養)と呼ばれます。
もとになったのは、スポーツの分野の「アクティブリカバリー」という考え方です。激しい運動のあとに軽く体を動かして、回復を図ります。運動後の回復法に関する複数の研究を統合した分析では、アクティブリカバリーで筋肉痛が和らいだと報告されています[Front Physiol. 2018;9:403.]。ただし、筋肉痛と疲労感の回復にもっとも効果的だったのはマッサージでした(同上)。アクティブリカバリーが一番というわけではありません。
アクティブレストで疲労回復は期待できる?研究でわかっていること
日常の疲れについては、体を動かす習慣を続けると、疲労感が軽くなり活力(元気さ)が高まることが示されています[Psychol Bull. 2006;132(6):866-76.]。これは複数の研究を統合した分析の結果ですが、効果の大きさは小さめから中程度でした。見せかけの比較対象(プラセボ)を用意した研究では、差がみられなかったとも報告されています(同上)。誰にでも大きな効果があるとはいえません。
また、体をよく動かしている人ほど、疲れや活力の低下を感じにくい傾向も報告されています[Sports Med. 2006;36(9):767-80.]。ただし、これは複数の調査から関連をまとめたもので、体を動かすことが原因とまでは言い切れません。なお、ここで紹介した研究は体を動かす習慣を続けた場合のものです。休日に1回動くだけで疲れが取れるかどうかは、はっきりしていません。
アクティブレストの運動の強さ|休日は軽い運動でよい?
休日のアクティブレストは、息が上がらない程度の軽い運動から選ぶのがおすすめです。たとえば、散歩やゆっくりしたサイクリング、軽いストレッチなどがあります。
疲れを感じ続けている、運動習慣のない若い成人36人を対象にした研究があります。軽い運動を週3回・6週間続けたグループでも、中程度の運動と同じくらい活力が高まりました。疲労感の軽減は、むしろ軽い運動のほうが大きかったという報告です[Psychother Psychosom. 2008;77(3):167-74.]。小規模な研究1つの結果で、対象は持病や原因不明の慢性的な疲労の病気がない人に限られています。それでも、アクティブレストは激しい運動でなくてもよいと考えるヒントになります。
休日のアクティブレストの時間の目安|座りっぱなしを避ける
時間については、疲労回復のための基準ではありませんが、日本の公的な指針が参考になります。成人には、歩行またはそれと同等以上の強さの身体活動を1日60分以上行うことが勧められています(厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」)。これは1日約8,000歩以上に相当します。なお、高齢者では1日40分以上(約6,000歩以上)が目安とされています(同上)。同じ指針では、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう注意することも勧められています(同上)。
休日はいきなり長時間動こうとせず、近所を一回りする程度の短い時間から始めましょう。少しずつ延ばしていくと続けやすくなります。
アクティブレストで日常生活の工夫として検討が推奨される点
特に重要とされるのは、無理のない軽い運動を、休日だけでなく習慣として続けることだと考えられています。

ここだけは伝えたいメッセージ
休日に疲れを取ろうとして、がんばって激しい運動をする必要はありません。まずは散歩など、軽く体を動かすことから気軽に試してみてください。ただし、発熱があるときや体調が悪いときは、無理に動かず休むことを優先しましょう。休んでも疲れが取れない状態が長く続く場合や、軽く体を動かしたあとにかえって強い疲れが長引く場合は、医療機関への相談をご検討ください。
まとめ:軽く体を動かして休むアクティブレストの始め方
- アクティブレストとは: ゴロ寝ではなく、散歩などで体を軽く動かしながら休む方法
- 疲労回復への期待: 体を動かす習慣を続けると、疲労感の軽減や活力の向上につながる可能性があるが、効果の大きさには限りがある
- 運動の強さ: 激しい運動でなくてもよく、息が上がらない程度の軽い運動でも疲労感が和らいだという報告がある
- 時間の目安: 公的な指針では、成人は歩行またはそれと同等以上の強さの身体活動を1日60分以上(高齢者は40分以上)が勧められている。休日は短い時間から始める
- 座りっぱなしを避ける: 休日も長く座り続けず、ときどき体を動かす
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(参考文献)
Dupuy O, Douzi W, Theurot D, Bosquet L, Dugué B. An Evidence-Based Approach for Choosing Post-exercise Recovery Techniques to Reduce Markers of Muscle Damage, Soreness, Fatigue, and Inflammation: A Systematic Review With Meta-Analysis. Front Physiol. 2018;9:403.
Puetz TW, O'Connor PJ, Dishman RK. Effects of chronic exercise on feelings of energy and fatigue: a quantitative synthesis. Psychol Bull. 2006;132(6):866-76.
Puetz TW. Physical activity and feelings of energy and fatigue: epidemiological evidence. Sports Med. 2006;36(9):767-80.
Puetz TW, Flowers SS, O'Connor PJ. A randomized controlled trial of the effect of aerobic exercise training on feelings of energy and fatigue in sedentary young adults with persistent fatigue. Psychother Psychosom. 2008;77(3):167-74.
厚生労働省. 健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023. https://www.mhlw.go.jp/content/001194020.pdf.(参照 2026-10-28).
厚生労働省. 健康づくりのための身体活動・運動ガイド 推奨シート成人版:https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-00-002.html.(参照 2026-10-28).







